防災メール配信会社へのサイバー攻撃で全国の自治体に影響、配信停止と個人情報漏洩の可能性

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概要

多くの自治体が利用する防災情報の配信システムを運営する会社がサイバー攻撃を受け、各地に混乱が広がっている。番組は、防災メールが届かなくなった埼玉県寄居町の現場を取材し、一つの企業への不正アクセスがなぜ全国に影響したのか、利用者は今後何に注意すべきかを伝えた。

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届かなくなった町の防災メール

取材班が向かったのは埼玉県寄居町である。町に住む男性は、町から届く防災情報のメールを見せてくれた。内容には「詐欺被害防止に気をつけてください」といった呼びかけもある。ところが、最後に届いたメールについて尋ねると、男性は10月8日頃のものだと答え、それ以降は届いていないようだと話した。

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発端は大阪の企業への不正アクセス

番組によると、今回の攻撃の標的は住民の暮らしを支える防災システムだった。引き金となったのは、大阪府箕面市にあるIT関連企業アルカディアのシステムへの不正アクセスである。同社は今月11日にシステムで不審な動きを確認し、影響を調べているという。また、消防関連のサービスでも不正アクセスの形跡が確認されたと、放送当日に発表した。

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北海道から沖縄まで、個人情報漏洩の可能性

個人情報をめぐっても各地の自治体に影響が出ている。東京都世田谷区のホームページには、個人情報が外部に漏洩した可能性があると掲載された。長野県松本市も、個人情報が漏洩した可能性があることを当日確認したとしている。番組は、北は北海道から南は沖縄まで多くの自治体で、このサイバー攻撃による個人情報漏洩の可能性が報告されていると伝えた。漏洩の可能性がある情報は、メールアドレスがおよそ313万6000件、電話番号がおよそ10万5000件などである。

一つの企業への不正アクセスが全国に及んだ理由について、番組はシステムの性質を説明した。不正アクセスを受けたのは、自治体の災害情報メールやJアラートの情報などを配信するシステムで、全国875の自治体が利用しているという。各地の自治体が共通して使うシステムから個人情報が漏洩した可能性がある、という構図である。

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通知から5分で配信停止、復旧の目途立たず

影響は個人情報の漏洩可能性だけではない。寄居町の担当者は「率直にはちょっと大変なことになったな」と話す。同町では前日から住民への防災メールの配信が止まっている。

担当者によると、事業者側から連絡が送られたのが10時48分で、町がそれを確認したのは10時55分だった。そして11時にはサービスが停止した。町が知らせを確認してからわずか5分で配信が止まり、復旧の目途も立っていないという。担当者は、災害はいつ起こるか分からないものであり、防災の観点からも非常に困る状況だと語った。

人口およそ3万人の寄居町では、防災メールに登録していたおよそ2900人のメールアドレスが漏洩した可能性がある。しかし担当者によれば、システムそのものが止まっているため、町では登録者のアドレスも分からない。町側はデータを持っていないのだという。

こうした状況は寄居町だけではない。総務省は放送当日、46の自治体で配信が停止していると発表した。

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共通システムの利点と危うさ

一つの企業への攻撃が全国に広がった背景について、番組に登場した専門家は次のように説明した。業務上似たようなシステムを自治体がそれぞれ個別に作るとそれなりに費用がかかるため、共通のシステムを使うことはコストダウンになる。ただし、このように一か所がやられると、侵害されたときの被害の範囲も大きくなるという。

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漏洩した人は追加の詐欺に注意

専門家は、個人情報が漏洩した可能性がある人に対して、今後の詐欺への注意を呼びかけた。攻撃者は手元にある情報の価値を上げたいと考えると、さらに多くの情報を取りたくなる。そのため、追加の情報を得ようとするフィッシングメールや詐欺電話に注意してほしいと話した。