横浜で売りに出ていた248万円の平屋を内見する:壊れた南京錠、沈む床、外に開く襖

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概要

「内見ゴリラの珍賃貸」の今回の企画では、司会の内見ゴリラが、タワーマンション好きの不動産業者・南さんを連れて横浜市内の物件を訪ねる。対象は賃貸ではなく、横浜で売りに出ている物件のうち最も安いものだ。内見ゴリラは、売買の最安値物件は賃貸の最安値物件よりひどい状態であることが多いと話す。今回の平屋も、その予想に近い状態だった。

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「リアル横浜」の住宅地へ

南さんは横浜で生まれ育ち、24年間横浜に住んでいた。現在は武蔵小杉に移っており、本人は「ちょっと裏切っちゃった」と笑う。内見ゴリラは、そういう育ちのいい人は嫌いだと冗談で返す。

横浜がどんな街かと聞かれた南さんは、一言で言えば「海と山」だと答える。多くの人が思い浮かべるみなとみらいは観光地で、住む家はあまりない。実際に人が暮らす横浜は坂が多く、緑の多い場所がほとんどだという。今回訪れたのも斜面に団地や住宅が並ぶエリアで、南さんはここを「リアル横浜」と呼んだ。

内見ゴリラは、この企画が賃貸ではなく「売買の最安値」である理由を説明する。賃貸に出せないほど傷んでいて、持ち主がとにかく手放したい物件が売りに出されるケースが多いからだ。

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物件の概要

物件は細い路地の奥にあるトタン張りの平屋だ。南さんの説明によれば、所在地は神奈川県横浜市、最寄りの大口駅から徒歩13分。土地面積は26平米、建物面積は25平米で、築年は1996年、築30年になる。

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外観:剥がれたトタンと、しっかりした基礎

外観を見た南さんは、築30年には見えず、50年くらいかと思ったと話す。内見ゴリラも、思ったより築年数が新しいことに同意する。

古く見える最大の原因は外壁だ。トタンの上から塗装したらしいが、塗装が派手に剥がれ、ところどころに青いトタンがのぞいている。一方で、内見ゴリラは基礎がしっかりしている点に注目した。古い木造物件ではこれほどしっかりした基礎がないことが多く、この点からは確かに築年数が比較的新しいのかもしれないと二人は話す。

建物は土地いっぱいに建っていて庭はない。隣の建物との境界も入り組んでいる。壁の一部は外れていて、室内が外から丸見えになっていた。近くに落ちていた板をあてるとちょうど開口部の大きさに合い、本来はこの板でふさがれていたのだろうと二人は推測した。内見ゴリラはこれを「部屋の中がアメリカともブラジルともフランスとも同じ空気でつながっているグローバルな物件」と茶化し、南さんは壁はあったほうがいいのではと返している。

玄関側には植物がジャングルのように茂り、窓までふさいでいた。

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鍵がかかっていない玄関

内見ゴリラによれば、この種の物件でよく問題になるのは鍵がどこにあるかだ。玄関には南京錠がついていたが、ドアは開いていた。南京錠でつないでいるはずの金具のドア側が壊れていて、南京錠は意味をなしていなかった。内見ゴリラはこれを「完全独立式」「ノーセキュリティ」と紹介している。

南さんは今回、物件の雰囲気をかなり嫌がっていた。これまでいろいろな物件を見てきたが危険信号を感じると言い、撮影が終わるまで外で待っていたいと何度か口にする。内見ゴリラも、この物件が放つ雰囲気は正直よくないと認めた。

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キッチン:広さは十分だが天井が剥がれている

玄関を入った正面がキッチンだ。内見ゴリラは、この面積の物件にしてはかなり広いと評価する。横幅があり、コンロを置くスペースの両脇で調理ができる。水道も出る。石のような立派な素材が使われていることに南さんも感心していた。

ただし天井の一部が大きく剥がれている。雨漏りの跡には見えず、普通に時間が経っただけではここまでにはならないだろうと二人は話す。内見ゴリラは、シーリングライトの擦れなどで剥がれた可能性を挙げたが、原因ははっきりしない。

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一つ目の部屋:シーソーのように沈む床

キッチンから一段上がった最初の部屋はフローリングだ。内見ゴリラの見立てでは、元は和室だったところにフローリングを敷き、それが老朽化して床がたわんでいる。南さんが少し動くだけで床が沈み、シーソーのように揺れた。内見ゴリラは「基礎だけしっかりしててもダメ」と話す。天井も低く圧迫感がある。

窓が大きいので本来は日光がよく入るはずだが、外の植物が窓をふさいでいた。内見ゴリラは、せっかくの採光面をつぶしてしまうこの理解しがたさこそ「珍賃」だと評した。

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二つ目の部屋:外に向かって開く襖

南さんはクモの巣が頭にかかるのが嫌で、この家に長くいたくないと漏らす。次の部屋は6畳の和室だ。天井が先ほどの部屋より高く、二人はこちらがメインの居室だったのだろうと考えた。採光面が大きく、明るくて気持ちがいいと内見ゴリラは話す。

この部屋で内見ゴリラが不思議がったのは、外に面した部分が襖のような建具になっていたことだ。向こう側に部屋も庭もないのに襖がある。開けてみると穴から虫が出てきた。二人とも、外に向かって開く襖はなかなか見たことがないと驚いた。

それでも内見ゴリラはこの造りを評価している。昔はここに木の板が張られ、小さな縁側になっていたのではないかと推測した。南さんも同じことを考えていたという。内見ゴリラの解釈では、土地が狭いので本来なら縁側は作れず、壁にして小さな窓をつける予定だったのかもしれない。それを全面襖にすることで、無理やり縁側を作り出した。その心意気が好きだと内見ゴリラは話す。南さんも、ここを開ければ風が気持ちよさそうだと同意した。昔は今ほど防犯を気にしていなかったので、ここでくつろいでいたのかもしれないと二人は想像している。

収納は和室によくある3段式で、建て付けは悪く、扉は珍しい真緑色だった。開けると埃が降ってきた。部屋の一角には床の間のようなスペースがある。内見ゴリラは、掛け軸を飾ったり生け花を置いたりできる、狭い家にしてはゆとりのある和室だと紹介した。

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水回り:トイレはあるが風呂はない

トイレは元は和式だったものを洋式に替えたようで、広さもあり十分使えそうだと二人は見ている。この物件に風呂はない。内見ゴリラによれば、安い物件では風呂なしが多く、近くの銭湯に通うことになる。

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価格は248万円

価格は248万円だった。南さんは「そんなもんかな」という反応で、300万円前後を予想していたという。内見ゴリラは100万円台を予想しており、思ったより高いと感じた。二人は、横浜という土地柄に加え、駅から十数分でアクセスがそれほど悪くないことが価格に表れているのではないかと話す。

一方で内見ゴリラは、この物件はどう見ても再建築ができないと指摘する。接道が明らかに足りないためで、建て替えはできず、今の建物を改修して使うしかない。

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珍賃度8.5の理由と、残った疑問

内見ゴリラは今回の「珍賃度」を8.5とした。かなり高い評価だ。決め手は和室の縁側だった。本来は壁にする部分をすべて開け放ち、狭い空間を少しでも気持ちよく使おうとした元オーナーの心意気を評価したいという。防犯やセキュリティを犠牲にしてでも快適さを求めた点を買っている。南さんは、今は縁側が壊れてなくなっているのではと突っ込み、内見ゴリラも「昔あったであろう形」だと認めた。

南さんが最も気になったのは、この家の来歴だった。収納にあれほど埃が積もることはあまりないので、相当長く放置されていたはずだと話す。いつ頃まで、どんな人が住み、どう使っていたのか。なぜ空き家になり、なぜ売りに出されたのか。内見ゴリラは「全部分かってます」と冗談で返したが、答えは示されないまま内見は終わった。