NECは「AIネイティブ」と防衛でどう成長するのか:森田隆之社長が語る再生の残り1割とSIの変わり方
PIVOT 公式チャンネルPIVOTの佐々木紀彦氏が、NEC社長兼CEOの森田隆之氏に、2012年ごろの苦境からの再生と今後の成長戦略を聞いた。論点はAIと防衛の二つである。森田氏は、会社と事業のあり方を「AI前提」で作り直すことを最大の課題に挙げる。そのうえで、NECが以前から手がけてきた通信インフラや宇宙などの事業が、いまでは経済安全保障の主要な構成要素になっていると説明した。AIと安全保障は互いに結びついた一つの成長の柱だ、というのが森田氏の立場である。
記者時代から20年ぶりの本社
佐々木氏はかつて記者としてNECを担当しており、本社ビルを訪れるのは約20年ぶりだという。ラフな服装の社員が増え、ソフトウェア企業のような雰囲気になったと話すと、森田氏は外観は変わっていないとしたうえで社内の変化を説明した。コロナ以降はリモートワークが当たり前になり、出社率はおおむね50%程度だという。フロアのレイアウトも変え、ビル内にリモート用のサテライトオフィスを設けた。通常のオフィスも職場ごとにある程度自由にレイアウトを決められるようにしたため、以前より広々とした印象になっているという。
過去の清算は「9割」、ただし構造改革に終わりはない
2012年ごろのどん底から、NECは半導体や携帯電話などの事業を取捨選択してきた。改革と再生は何割まで来たのかという問いに、森田氏は過去の清算、つまり「クリーンアップ」はおよそ9割まで来たと答えた。計画としてはほぼすべてに着手しており、残りは実行の段階で、あと1〜2年ほどかかる見込みだという。
一方で森田氏は、企業は生き物なので、改革を進めていると新たな問題がまた出てくるとも述べた。構造改革は常に意識して続ける必要がある。そのうえで、過去から引き継いだ負債、いわゆるライアビリティについては9割がた目処が立ったという認識を示した。
日本の大企業を本当に変えるには何年かかるのかという問いには、自身の経験から「10年」と答えた。改革の起点は2012年で、森田氏が社長に就いたのは2021年である。そのころに先のことも考えられる「普通の会社」になったと感じたという。過去の問題や目の前の問題を抱えながらも、ある程度バランスを取って将来を考えられるようになった、という意味だ。ただし、10年は少し時間がかかりすぎかもしれないとも付け加えた。
「大変だったとは思っていない」
幹部として関わったこの15〜16年で一番大変だったことは何かと聞かれると、森田氏は「考えたことがない」と答えた。走り続けてきたので、大変だったとはあまり思っておらず、むしろ楽しんできたという。物事が一つずつ前に進むのは嬉しいもので、誤解を恐れずに言えば少しゲーム感覚で取り組んできたと語った。
構造改革を進める人は恨まれやすい。だからこそ自分をどう褒めるかが大事で、ある意味では自己満足の世界だと森田氏は言う。精神的にこたえなかったのかという問いには、自分は忘れやすいのだと答えた。終わったことでは悩まず、先のことだけを考えるのが基本だという。
次の一手は「AIネイティブ」への作り替え
佐々木氏は、売上高で富士通を約20年ぶりに上回ったこと、株価水準も8兆円ほどまで上がったことに触れた。そのうえで、AIの登場で「SaaSの死」が語られるなか、2030年に向けて何が鍵になるのかを尋ねた。
森田氏の答えは、会社のあり方と事業のあり方をAIを前提にすべて変えていくことだった。社内ではこれを「AIネイティブ」と呼んでいる。簡単ではないが、日々そう言い続けながら、個別の現場では実際に変化が進んでいるという。
森田氏は、AIネイティブの議論は安全保障と切り離せないとも述べた。世界では対立する価値観が共存しており、グローバルサウスも台頭している。その中で自社の立ち位置を考えながらAIネイティブな企業とビジネスのやり方を構想するには、安全保障の視点が欠かせない。だからこの二つは相互に関係している、という説明である。
なぜAIと防衛なのか:「生まれ育ち」が安全保障に重なった
事業を選ぶなかで、なぜAIと防衛に特化したのか。森田氏はこれを「歴史というか生まれ育ち」の問題だと説明した。
安全保障から話すと、NECの防衛事業は他社と違って比較的独立した存在だった。一方で、海底ケーブル、通信インフラ、宇宙といった事業は、もともと防衛とは関係がなかった。ところが社会がデジタル化し、AIも絡んでくると、安全保障の領域にデジタルインフラが入り込んできた。衛星も海底ケーブルも通信インフラも、どこで調達し、どこで作り、それをどう安全な形で提供するかというサプライチェーンまで含めて問われるようになった。これは防衛と同じようなビジネスモデルである。森田氏は、NECがたまたま手がけていたものが、気づいてみると経済安全保障の主要な要素になっていたと語った。
AIについては、NECがもともと通信から始まり、コンピューターや半導体を手がけてきた会社であることを挙げた。社会を変えてきた流れはインターネット、モバイルを経ていまAIに移りつつあり、AIはその中核にある。だからこの領域に挑戦しないという選択肢はない、というのが森田氏の説明である。
「今までと同じSIでは死んでしまう」
AIの登場は、システムインテグレーター(SIer)にとって逆風ではなく、新しい市場になるのか。この問いに森田氏は、企業としてはそう考えなければならないと笑いながら答えた。そのうえで、言わざるを得ないのではなく実際にそうなのだと言い直した。ただし社内では、「今までと同じSIじゃ死んじゃう」と伝えているという。
森田氏は社内で使っている図を例に説明した。その図で意味があるのは、膨らんだりへこんだりしている部分ではなく、全体がつながっていることだという。これまでは、コンサルティングが提言し、システム構築は顧客の言う通りに作って納め、運用は運用で監視とサポートを担うというように、プレイヤーがばらばらだった。
しかし最近は、コンサルティング会社でさえ顧客から「それで使えるのか」「それでいくらになるのか」と問われる。パワーポイントの資料だけでは商売にならず、結果まで出す必要がある。AIの世界では、提言、構築、運用がつながってしまっているというのが森田氏の見方だ。システムインテグレーション自体はなくならない。だが、それだけで価値を考えていては駄目で、どんな問題を解決するのか、どうデリバリーし運用するのかまで見通さなければならない。それができなければ、ビジネスは続けられても安く買い叩かれるか、誰かの軍門に下ることになる、と森田氏は述べた。
アビームとの補完関係
佐々木氏が、アビームコンサルティングの買収が今になって生きているのではないかと聞くと、森田氏は「すごくあると思います」と答えた。森田氏自身も大きな学びを得ているという。一方で、アビームも変わらなければならないし、NECも変わらなければならない。
森田氏によれば、アビームはNECのBluStellar(ブルーステラ)や、AIのモデル、セキュリティ、フィジカルなもの、ソフトウェアといった要素を自前では持っていない。これらはアビームがコンサルティングやシステムインテグレーションを提供する際に必要な要素になり、差別化の源泉にもなる。逆にNECにとっては、過去にあまり得意でなかった経営課題への取り組みで、アビームと連携したり彼らから学んだりできるという。
競合はアクセンチュアか、それとも顧客自身か
コンサルからシステムへと領域を広げるアクセンチュアのような企業が最大のライバルになるのか。この問いに森田氏は、いまは各社が競走している状況だと認めた。そのうえで、案外よく考えておくべき相手は顧客そのものだと指摘した。
AIを使ってみればわかるように、いまは顧客自身がAIと会話するだけでプログラムを作れてしまう。単に画面やシステムを作るだけでは付加価値はどんどん下がる。NECはそこに「プラスアルファ」を提供しなければならない。その意味で、顧客も競合になるし、富士通や日立といった伝統的な企業も、コンサルティング会社も競合になると森田氏は述べた。
一方で、AnthropicやOpenAIのようにフロンティアモデルを作る企業については、表面上は競合する部分もあるかもしれないが、むしろパートナーとしての性格が強いという見方を示した。フロンティアモデルの開発企業はモデル開発に集中したい。しかし顧客の現場には、フロンティアモデルを使うまでもないものがたくさんある。そこではコストを考える必要があり、データのあり方も、既存システムからのマイグレーションも考えなければならない。フロンティアモデルの恩恵を受けるには、こうした障害がいくつもある。それを取り除き、実務的に仕上げていくところにNECのような企業の出番がある、というのが森田氏の考えである。
FDEとパランティア:流行語の中身
佐々木氏は、パランティアが広めた「FDE(フォワード・デプロイド・エンジニア)」という言葉を取り上げ、NECの取り組みと重なるかを尋ねた。森田氏はまず、世の中には流行り物が次々出てくるもので、よく聞くと何を言っているのかわからない「FDE」も多いと皮肉を交えて答えた。
森田氏の理解では、パランティアのFDEがやっていたのは、AIと顧客のデータを使ってデータに意味づけと紐づけを行い、さまざまな意思決定を整理し、それをシステムとして回していくことだった。これはSIの中で今後必要になる領域だという。問題は、それをどの規模でやるか、効率よく進めるためにデータをどう持つか、企業のIPをどう守るかである。定義次第ではあるが、フロンティアモデルと実際のオペレーションをつなぐという点で、NECが目指すものはパランティアの取り組みと近い面がある、と森田氏は認めた。
防衛でもパランティアの役割を担えるか
防衛分野で、パランティアが担っているような役割を日本国内でNECが担っていくのか。この問いに森田氏は「もちろん」と答え、NECにはそれができると述べた。
根拠として森田氏が社内でもよく話しているのは、パランティアの創業初期と比べてAIモデルが格段に進化したという点である。パランティアが過去に苦労してきたデータの意味づけや紐づけは、いまははるかに容易になっている。では彼らの優位性はどこにあるかといえば、ユースケースと現場での経験、いわば「慣れ」の蓄積だという。そこはNECがキャッチアップしなければならない部分だと森田氏は認めた。
森田氏は主権(ソブリンティ)を守る観点からも、日本は日本として、ヨーロッパはヨーロッパとして、こうした能力を育てる必要があると主張した。ヨーロッパではすでにパランティアを排除しようとする動きも出ていると述べ、その背景には自分たちの肝となる部分は自分たちで守らなければならないという危機感があると解釈した。日本については、アメリカとの関係も含め、パランティアを使う場面と日本独自の仕組みを使う場面をきちんと使い分けることが必要だとした。
防衛は儲からないビジネスだった:単年契約とコストプラス
防衛産業は伸びるのは確実でも、長期契約で成長率はそれほど高くないとも言われる。この指摘に対し、森田氏はまず前提を訂正した。防衛の契約はもともと長期契約ではなく単年契約である。しかも価格はコストプラス方式で決まるため、経営努力でコストを下げると利益が減ってしまう構造だった。
森田氏によれば、数年前に防衛大臣が主要な防衛関連企業を集めてヒアリングを開いたことがあり、それが転換の起点になった。いまも不定期に開かれている。当初は、どうせ何も変わらないだろうと思っていたという。しかしその背景には国の危機感があった。防衛は儲からず、一部の団体からは「武器を作るのか」といった非難を受けることもある。森田氏自身もヒアリングで、投資家を回ると「防衛をいつやめるのか」と聞かれる、これでは続けられるわけがないと訴えたという。
こうした議論を経て、現在は営業利益率が最大15%まで認められるようになったと森田氏は説明する。一律にその利益率になるわけではなく、競争力のある技術で成果を出した企業に対して上乗せする仕組みだという。
開発投資の仕組みにも課題があった。これまでは一品ものの開発が中心で、競合する複数の技術に同時に投資する仕組みがなかった。森田氏はアメリカを例に挙げ、破壊的な新技術についてはA社の技術にもB社の技術にも投資・購入すると説明した。完全な防衛ではないがSpaceXの例を見るとわかるように、頑張ればどれだけの市場があるのかという予見可能性が広がれば、企業も健全に投資できる。さらに今はデュアルユースの重要性が大きく、サイバーセキュリティはまさにデュアルユースそのもので、AIもある意味ではデュアルユースだという。そのため防衛市場はNECにとって大きな成長の柱になる、と森田氏は語った。
デュアルユースは偶然ではなく設計から
部品の共通化などでコストを下げるデュアルユースは、偶然生まれるものなのか、それとも最初から民生利用を計画して進めるものなのか。森田氏は後者だと答え、赤外線センサーを例に経緯を説明した。
防衛事業がNECの中で独立していた時代にも、面白い製品はあった。赤外線センサーはその一つで、コロナ禍では体温チェックに大活躍した。しかし当時は1台が何百万円もした。防衛の世界にはコストを下げるインセンティブがないためだ。いざ民生市場が出てきて設計し直そうとしても、もともとデュアルユースを想定した設計になっていないため、一からやり直しになる。その結果、品質や性能が劣るうえにコストも高いものになってしまったという。
森田氏によれば、10年ほど前にこれでは駄目だと判断した。日本の防衛市場は小さいので、防衛だけでなく、最初からデュアルユースを想定した設計と開発をしなければならない。共通部分と防衛特有の部分をインターフェースで切り分けて開発すると、防衛市場だけを見れば割高になる。しかし次に民生市場を考えるときには非常に効率的に進められる。この10年ほどで、NECはそうした方向に開発手法と投資の考え方を変えてきたという。
防衛装備の輸出:同じ物を出せない問題と「取説」がない問題
輸出については、オーストラリアとの契約やニュージーランドとの協議が話題になった。森田氏によると、オーストラリアの場合は自衛隊に納めているものと同じものを提供できるため比較的容易だった。難しいのは、同じものを輸出してはいけないとされるケースである。ここで先ほどの設計の問題が出てくるが、デュアルユースの考え方を取り入れた設計になっていれば対応できるという。
もう一つの課題として森田氏が挙げたのが、NECが装備品を売る際に「取説」がないという問題だ。装備をどう運用するかのマニュアルは自衛隊が持っており、NECには渡されず、NECが売ることもできない。しかし顧客は技術を買えば、それをどう使い、どう運営するかまで必要とする。だから装備品の輸出には官民の連携が絶対に必要になる。森田氏は、日本政府もこの点をようやく理解し、対応してくれるようになったと述べた。
同盟国なら取説を渡してよいのかという問いには、同盟国ならよいとしつつ、深く見ると同盟国にも関係の濃淡があると答えた。外交上の基本方針や国同士の付き合い方をNECがすべて知っているわけではないので、国がガイドすることがどうしても必要だという。
地政学への「鼻」と政府の政策転換
NECの社長は地政学や外交に常に気を配らなければならない仕事なのかと問われ、森田氏は感性を持っていなければ駄目だと答えた。これはどういうことか、これは確認しておいた方がいい、と気づく「鼻が効く」ことが絶対に必要で、そのうえで自分で確かめていくことが事業を進める助けになるという。
この5年ほどの日本政府の政策転換については、「本当に評価できる」と述べた。17の戦略分野については、多すぎるという批判が多く、確かに多いとも認めた。それでも、なかった時と比べれば格段の進歩だというのが森田氏の評価である。あれを出発点として徐々に進化させていければよい。あれは軍事の話ではなく、日本が国際社会の中でどの技術で競争力を高めていくかというコミットメントであり、企業から見れば予見可能性が上がる。地政学を前提条件として考えなければ思わぬところで足をすくわれる時代なので、非常に重要だと語った。
国が旗を振るインパクトは大きいのかという問いに対しては、旗を振るのか、あるいは地図を見せてくれるのか、そこが重要だと答えた。ただしこれは政府に頼るという話ではない。その地図をもとに、企業が自分のリスクでリスクを取って投資する。投資の角度が上がれば、それは国にとってもメリットがある、というのが森田氏の考えである。
海外利益比率50%と投資家への説明
NECは長期的に営業利益の海外比率50%を目指している。その戦略と、NECの事業が海外の投資家にすぐ理解されるのかを問われ、森田氏は投資家に二つのことを伝えていると述べた。一つは、AIとセキュリティは「コインの両面」だということ。もう一つは防衛で、NECがなぜこうした領域を一つのグループとして考えているのかを説明すると、「なるほど」と納得してもらえるという。
半導体から撤退したことを後悔しているかという問いには、残念ではあるが、当時の判断は正しかったのではないかと答えた。
最後に佐々木氏が、日本のCEOは原稿を読むのをやめた方がいいのではないかと水を向けると、森田氏は、原稿を読んでも面白くないと答えた。その場で考えて「ああ、そうだな」という新しい発見がないと、時間がつまらない、というのがこの回の締めくくりの言葉だった。
NEC、今非常に成長してるってことで、2012年には危機もあって、そこからどう再生させて、あとこれからどういう風に成長させていくのか。
はい。過去の清算というか、クリーンナップ、これは9割方、大体目処がついてきたかなという風に思うんですけどね。
21年ぐらいの時に普通の会社になったかなっていうね。大変だったっていう風にはあんまり思ってないんですよ。楽しんできたっていうかね。
我々の会社のあり方、それから事業のあり方。これ、AIネイティブって言い方してますけど、AI前提で全部これを変えていく。
たまたまNECが色々やってたものがですね、気がついてみると、安全保障、経済安全保障のですね、本当に主要要素を担ってんじゃないか。
防衛領域っていうのはですね、特に今はデュアルユースっていうことが非常に大きくなってきているので、だからそういう意味ではこの市場っていうものは非常に我々にとってですね、大きな成長のベースが柱になるという風に思ってます。
皆さんこんにちは。PIVOTの佐々木です。今回のトップはNECの森田隆之社長にお話を伺います。森田さんよろしくお願いします。
こんにちは。よろしくお願いします。
はい。実は最初に記者をやってた時にNEC担当してまして、なんか20年ぶりにこのビルに来たんですけども、結構雰囲気変わりましたね。
あ、そうすか。外は何も変わってないんですけど。
はい。結構ラフな格好の方が多いっていうか。多いですね、今はね。ソフトウェア企業っぽくなったって感じですかね。
そうですね。あと、やっぱりコロナ以降ね、リモートが普通になって、今大体50%ぐらいの出社率だと思うんですけど、その間にフロアも多分ご覧になったかもしれませんけど、レイアウトって変わって、リモート専用のサテライトオフィスもこの中にあるし、あと普段のオフィスの方もそれぞれの職場で、ある程度自由にレイアウト取りやれるっていう感じになってるので、非常に今までよりもスペーシーな感じがあるんじゃないでしょうかね。
そうですね。今日はですね、NEC、今非常に成長してるってことで、2012年には危機もあって、そこからどう再生させて、あとこれからどういう風に成長させていくのか、特にAIとこの防衛という、皆さんが一番興味があるエリアにフォーカスしてますので、その辺りでどういう風に成長できるのかって話を中心で伺いたいんですけど、まず2012年ぐらいのどん底から見て、いろんな事業、半導体であるとか、携帯であるとか、いろんなものを選択してきて、今って改革・再生って何割まで来たと。
そうですね。だから過去の清算というか、クリーンナップ、これは9割ぐらいかなと。あと少し残ってるんですけど、プランニングっていうか計画としてはほぼね、一応手がついて着手して、あとはそれの実行で、あと1年、2年ぐらいですかね。
ただ、企業って生き物なんで、やってるとですね、やっぱりまた出てくるわけですよ。だからそれはもう継続的に構造改革っていうのは常に意識してやっていくってのは必要なんだけれども、いわゆるその過去のライアビリティというか、負債部分については、9割方大体目処がついてきたかなという風に思いますけどね。
森田さん社長になられて今5年ですけど、その前も含めて改革をされてきたと。日本の大企業を本当に変えるのって何年ぐらいかかるもんなんですか?10年あれば結構変わるんですか?
そうですね。これ見ると2012年からですよね。私が社長になったの2021年かな。なんで、その21年ぐらいの時に普通の会社になったかなっていうね。先も考えられるし、もちろん過去の問題、今日の問題もあるんだけど、ある程度バランス持って考えられるようになったっていうことを考えると、10年ですね。
10年あれば変えられるってことですね。
まあ、そうですね。経験からはね。ちょっと時間かかりすぎかもしれないけど。
森田さん、幹部としてもずっと関わってこられましたけど、この15年、16年で一番大変だったことって何ですか?
いや、考えたことない。
考えたことないです。あんまり考えたくもないかもしれませんけど。
いや、あのね、走ってきたから。
振り返る余裕もないというか。
っていうか、大変だったっていう風にはあんまり思ってないんですよ。割となんですかね、楽しんできたっていうかね。一つずつね、ものが先に進むっていうの、嬉しいじゃないですか。誤解を恐れずに言えば少しゲーム感覚でですね。大体ですね、報われないんすよ、構造改革とかそういうのって。
恨まれますよね。
恨まれたりするわけですけど、それをね、どうやって自分を褒めるかと、自己満足の世界ではあるんですよね。
あんまりメンタルに来たりはしなかったんですか?
私ね、忘れやすいんで。
忘れやすい。やっぱリーダー大事ですね、それも。
いや、もう全くね、終わったことはもうとにかく悩まない。
悩まないってことですね。
悩まない。もう先のことだけ考える。基本はそれです。
そして、先ほど9割とおっしゃいましたけど、売上高でも富士通を20年ぶりに抜いて、これも株価の水準ですけど、8兆円ぐらいまで行ってということで、次の一手というところでは、今例えばAIが来てSaaSの死が言われたりであるとか、2030年の計画も出されてますけれども、次このやっぱAIと防衛というところで、まずAIのとこですけど、ここは何が一番鍵になってくるんですかね?
そうですね。ここやっぱり我々の会社のあり方、それから事業のあり方。これAIネイティブって言い方してますけど、AI前提で全部これを変えてく。そこが一番、シンプルに言うとキーね。そんな簡単じゃないけれども、日々我々もそう言いながらどんどんどんどん、個別のところではどんどん変化して変わってきてるわけですけど、基本的にはそういうAIの世界を前提として物事変えてく。
これ、さっきもう一つ、防衛というか安全保障っていう話されたんだけど、実はそっちも結構関係、今の時代は関係していて、
リンクしていくわけですね。
そう。AIネイティブ考える時にやっぱりこの今の世界の情勢、経済安全保障、ある意味で大きな価値観が、対立してる価値観が共存してる。で、またもう一つ、グローバルサウスというのが出てきた中においてですね、その中で自分たちの立ち位置を考えながら、そのAIネイティブな、いわゆる企業と、それからビジネスの仕方を考えるっていうのはね、これやっぱりその安全保障抜きでは考えられないので、これ両方相互に関係してくるっていうことであるんですよね。
事業の選択の中でAIとこの防衛に特化したっていうのは何でなんですか?
これはね、歴史というか生まれ育ちっていうのがあって、これもよく言うんですけど、安全保障の方が話しやすいんですけどね。NECって割と防衛って他の企業と違ってですね、割とユニークだったんですよ。他の事業から割と独立してたんですね。で、それが海底ケーブル、あるいは通信インフラ、宇宙、これ元々防衛でも何でもないですよ。ね。それがこの世の中がデジタルになって、AIも関係してくるわけですけど、そうなってきた時にこの安全保障そのものにですね、このデジタルインフラっていうところが入り込んできてるということですよね。
今もう衛星もそうだし、海底ケーブルもそうだし、通信インフラなんかもそうなんですけど、サプライチェーンまで含めてどこでソーシングして、どこで作って、そしてそれをちゃんとセキュアな形で提供していく。まさに防衛と同じようなビジネスモデルが必要になってくると。だからこれってたまたまNECが色々やってたものがですね、気がついてみると、安全保障、経済安全保障のですね、本当に主要要素を担ってんじゃないかっていうことに、なってるわけですよね。
おお。
それからAIは、まさにNECが通信から始まってコンピューター、半導体ってものやってたわけですけども、この部分がまさにこの社会の革命に変わってきた。インターネット、そしてモバイルを経てですね、今AIの世界に変わってくる中において、その中核ですよね。だからそれはどうしてもここの部分についてチャレンジしていかないといけないっていうことなんですよね。
いわゆるAIの登場によって、今までシステムインテグレーターみたいに言われたSIerの事業っていうのは、これは逆風ではなくして、逆に新しい市場が生まれてくるっていう風に考えられるんですか?
それはね、企業としてはそう考えないといけない。そう言わざるを得ないですよね。言わざるを得ないんじゃなくって、実際そうなんですよ。で、ただ、つまりこれは僕ら社内でも言ってんですけど、今までと同じSIじゃ死んじゃうんですよ。
うん。はい。
だから変わってくるわけです。だからこれはよく言うんですけれども、このコの字型って言ってんですけどね、このコの字型っていうのはこれね、膨らんだりへっこんだりするところが大きな意味があるんじゃなくて、これ繋がってるっていうところが意味があるわけです。今まではコンサルティングね、かっこいいと言ってね、あとお客さんみたいなやつね、それからシステムとかお客さんが言った通り作りました、はい、お渡ししますね。で、運用のところは運用のとこでね、運用監視をして、お客様をサポートしますよっていう風にそれぞれプレイヤーっていうのが、ある意味でバラバラだったということなんだけど、我々なんかもう本当に最近よく感じるし、これは多分これご覧になってる中にもコンサルティングの方いらっしゃるのかもしれないけども、コンサルティングの方も、それ使えるんかいなという風に言われるわけですよ。それでいくらになるんやという風に言われるわけですよね。
つまり今までのようにパワポじゃ商売できなくて結果まで出さなきゃいけないっていうことになると、それがある意味でこのAIの世界の中で繋がってきてしまっているということだから、システムインテグレーションってのはなくならないわけなんですけど、システムインテグレーションだけで価値を考えていたんじゃだめで、それはどういう問題解決にしていくのか、そしてそれはどういう風にデリバリーして運用されるのかっていうところまで我々見通さないと、ビジネスはできるかもしれないけども多分安く買い叩かれてしまう、あるいは誰かの軍門に下ってしまうってことになるってことだと思うんですよね。
そういう意味ではアビームコンサルティングを買っておいたってのは今になってさらに生きてきてるってとこあるんですかね?
いや、それはね、すごくあると思います。私自身もものすごく学びがあるし、彼らも変わんなきゃいけないわけですよ。彼らも変わらなきゃいけなくって、我々も変わらなきゃいけない。その中において彼らが必要な、我々が言ってるBluStellar、あるいはAIのところにおけるそのモデル、それからセキュリティ、こういったフィジカルなもの、それからソフトを彼ら自身は持ってないわけですよね。で、それがある意味でこの彼らのコンサルティング、それからシステムインテグレーションを提供する時に必要要素になってくる、それが差別化要因になってくるということになりますし、逆に僕らの方からすると、我々がどっちかというと過去ですね、あんまり得意ではなかった経営課題に対する取り組み、この経営課題に対する取り組みのところでアビームと連携したり、あるいは彼らから学びっていうのがあるわけですよね。
ああ、そういうとこの統合してサービスを提供できることが大事っていう意味で言いますと、例えばアクセンチュアのようにコンサルティングからシステムにどんどん出てきてるプレイヤーもいっぱいいますけど、一番ライバルになるとアクセンチュアみたいなプレイヤーなんですか?
いや、あのね、これは今ね、競争してますよね。でね、案外よく考えとかなきゃいけないのは、お客様そのものですよね。お客様の、AIそのものね、今使ってみると分かると思うんですけど、プログラムできちゃうわけです。
そうですね。
ここでもうAIと会話したらプログラムができちゃうと。そういう中においてただ単に例えば画面を作るだけ、あるいはシステム作るだけだと、これ付加価値がどんどん下がってくるっていうことになるわけですね。そのプラスアルファを我々は提供していかなきゃいけない。だからお客様もある意味でコンペティターになるし、それから伝統的な富士通であるとか、日立であるとか、そういったところもコンペティターになるし、それからコンサルティング会社もコンペティターになるということになりますよね。
それからこれは結構コンペティターというよりは僕はパートナーの要素が強いと思うんですけど、フロンティアモデルを作ってるAnthropic、あるいはOpenAI、こういったところはですね、表面上コンペティターになる部分もあるかもしれないけども、ある意味では非常にいいパートナリングっていうことにもなるということだと思うんですね。
社内でやっていくAIの部分と、そういう風にパートナーとやっていくと、そこは混在していってうまくミックスしていくみたいな、そういったイメージなんですか?
そうですね。やっぱりね、例えばフロンティアモデルなんかで考えれば分かるんだけど、そのフロンティアモデルの人たちはフロンティアモデルに集中したいわけですよね。で、だけど実際には、お客さんのとこ行ったらフロンティアモデル使わなくてもいいものがいっぱいある。で、そこではコストも考えなきゃいけない。それから、データのあり方も考えなきゃいけない。それから既に動いてるシステムからのマイグレーションみたいなもの考えなきゃ。様々そのいわゆるフロンティアモデルのですね、ベネフィットを受けるための障害があるわけですね。で、その障害を取り除いていく、そのプラクティカルに閉じてくっていうところがまさに我々のような企業の出番があるということだと思うんですよ。
それで技術があってシステムも作ってコンサルもして、お客様のとこまで入り込んでいくみたいな意味で言いますと、パランティアが流行らしたワードですけど、FDEみたいな言葉をみんな最近よく言うようになりましたけど、この定義によると思うんですが、そういうフォワードデプロイドエンジニアですかね。それとNECがやることってのは結構重なる部分はあるんですかね。
まあ、世の中ね、何でも流行り物が出てきますね。よく聞いてみると、何言ってんのっていうのがね、わかんないFDEがいっぱいいるわけですよ。ね。嘘つけみたいなやつだよね。で、基本的にはね、これやっぱりそのパランティアのFDEたちが何をやってたのかって言うと、そのAIを使って、そしてお客さんのデータを使って、そのデータの意味付けと、いわゆる紐付けをして、様々な意思決定、これを整理をして、それをシステム、AIを使って回していくっていうことをやってたわけですね。
で、それをある意味ではその局面において、やっていくっていうことをやっておくわけで、これはね、SIの中で今後必要になってくるところだと思うんですよね。それをどういうスケールで、どういう規模でやるかっていうことになるし、それからそこを効率的に進めるためには、データをどういう風に持つのか、それから企業のIPをどう守るかっていうようなところもありますんでね。
そうすると、定義によって全然違ってきますけど、目指すものはパランティアがやったようなことに近い面もあるってことなんですか?
もちろんそれが一つ、つまりフロンティアモデルとそれから実際のそのオペレーションをつなぐところになるんだと思うんですよね。
それではAIと防衛、まさしくこの部分でもパランティアと重なりますけど、この防衛のところパランティアとかに任しちゃっていいのかみたいな国防の問題もあると思いますけど、そういったパランティアが担っているような役割を、防衛のシステムとかそういったとこでもNECってこれから担っていくんですか?日本の中でですね。
もちろんですね、これ我々できるんですよね。で、特に、これ社内でも私もよく言ってんですけど、パランティアが最初の頃に比べるとですね、もうモデルが格段に進化してるわけですよ。だから彼らが過去苦労してきたことがですね、今もっと容易にできるようになってきてる。いわゆるデータの意味付けから紐付けみたいなものが、もっと簡単にできてる。じゃあ何が彼らのアドバンテージがあるかっていうと、ユースケースからナレッジの蓄積なわけですよ。そこのところはやっぱり我々はキャッチアップしてかなきゃいけないと。
だから日本の中で、これは先ほどあったソブリンティを守る意味でも、日本は日本として、ヨーロッパはヨーロッパとして、それは育ててかなきゃいけない。その動きはもうすでに、ご存知かもしれませんけど、ヨーロッパではパランティア排斥っていうような動きも出てる。それはそういったものに対する一つは危機感であるし、やはり自分たちの肝のところは自分たちで守らなきゃいけない。で、日本もアメリカとの関係も含めて見ればパランティアを使うところもあるし、それから日本の国の仕組みを使うところもあるし、そういった形をきちっと使い分けていくっていうことが必要なんだと思うんですよね。
分かりました。それでも、防衛のところは産業として見た時にこれから伸びること間違いないと思うんですけども、結構長期契約でそこまで成長率が高いようなビジネスでもないっても言われたりしますけど、防衛のこのビジネスとしての位置付け、利益率も含めてそこはどう見てらっしゃいますか?
これはね、何年前だろうな、防衛関係の企業がですね、10社集められて、それで防衛大臣が、どういう風に回したらいいかっていうことをね、ヒアリングが開催されたことがあるんですね。それがスタートになって、今、定期的に、不定期にですけど開催されて。最初はね、なんだろうなと、どうせ何も変わらないんだろうなと思ったわけなんですけど、やっぱりその背景には日本の国のね、危機感があるわけですよ。つまりさっきおっしゃってた通り防衛って儲からないと。ね。しかもその団体からね、なんか武器作んのかみたいなね、非難もあるケースはありますよね。
で、今さっき長期契約みたいなこと言いましたけど、元々長期契約じゃなくて単年契約ですから。
あ、そうですか。
それで、しかも元々はですね、コストプラスなわけですよ。で、コストプラスってことは結局そこで経営改善をしてコストダウンをしたら利益が減っちゃうってことだったんです。
ああ、そうですね。
そう、元々そういうことだったわけです。で、そういうことについて様々言って、私も言ったんですけどね、投資家回るとね、お前防衛いつやめるんだって言われるんですよとね。これじゃあね、続けられるわけないし。で、そういうことに対する危機感があって、今最高15%まで営業利益率が上がるようになった。何でもかんでもそんな利益率っていうことじゃなくて、頑張った企業は、競争力のある技術に対してはやっぱりそれを出していく。あるいは開発とかそういうことについても、今まではどっちかというとですね、一品開発して、競合する技術みたいなものに対するその投資の仕組みがなかったですね。
例えばこれ多分アメリカなんかで見ると、ディスラプティブな技術、新しい技術についてはAの技術にもBの技術にもですね、購入する、投資するっていうことがあると。これ例えばスペースXとかね、ああいうの見ると、これ完全な防衛ではないけど分かるわけですけど、ああいう形でそのどれだけの市場が頑張ったらあるのかっていうことを、予測可能性をね、広げることによって、企業も健全な投資ができると。そういう意味では防衛領域っていうのはですね、特に今はデュアルユースっていうことが非常に大きくなってきているので、まさにね、サイバーセキュリティなんてまさにデュアルユースそのものなわけですね。AIだってある意味ではデュアルユースなんですよ。だからそういう意味ではこの市場っていうものは非常に我々にとってですね、柱になるという風に思ってます。
ああ、デュアルユースで、部品共通化したりしてコスト削減したりとか色々あると思うんですけど、デュアルユースって偶然的に起きるものじゃなく、最初からこれはこういう風に民生的にも使えるっていうのを計画しながらやるもんなんですか?
そうです。これはね、さっき最初に言いましたけど、割と防衛ってNECの中では最初は割と独立してましたよって言ったじゃないですか。で、最初の頃結構ね、面白い製品があったわけですよ。で、例えば赤外線センサーみたいなもので、これは例えばコロナの時に大活躍しましたけど、熱があったらですね、体見えるわけですね。チェックできる。だけどそれは何百万もするわけですよ。だけど防衛のところはさっき言ったようにコストダウンするインセンティブが全然ないから、それが働かないわけですね。じゃあ民の市場が出てきたなっていうことで、これをいわゆる設計直すっていうことになると、元々そういうデュアルユースを想定してないような設計になってるから、一からになるわけですよ。で、品質の悪いもの、性能の悪いものがコストが高くなっちゃうっていうこと。
だからこれを、そうですね、10年ぐらい前だと思うんですけど、もうこれじゃダメだなっていうことで、やっぱり防衛の市場って日本は小さいですから、これだけじゃなくて最初からそのデュアルユースみたいなものを想定した設計とか開発をしなきゃいけない。これは単にその防衛だけの市場を見るとちょっと高くなるんですよ。だから共通部分とそれから防衛部分っていうのを、いわゆる、例えばインターフェース切って開発しなきゃいけないわけだけど、だけどそれは次の民の市場を考える時にはものすごく効率的に進むと。そういうことをこの10年ぐらいですね、開発の手法とか投資の考え方を変えてきたわけです。
それで、輸出も進めるってことで、オーストラリアと契約を結んだりであるとか、ニュージーランドとかとも話してるってとこですけど、海外にも売っていくわけですよね。
そうですね。オーストラリアの場合は比較的これ、自衛隊に納めてるものと同じものが提供できるので比較的容易なんですけど、難しいのはですね、防衛装備品で同じもの出しちゃいけないって言われるケースもあってですね、これ結構難しくて、さっきのような問題が出てくるわけですよね。だけどもここのところについては、その設計変更についてのデュアルユースの考え方を取ってれば、これはできるということになるわけ。
ただもう一つ、その輸出のところの課題は、これも日本政府は今ようやく分かってきてですね、その部分について対応してくれるようになったわけですけど、我々が売る時に取説がないわけです。
おお。はい。
つまり取説を使ってどういう風な運用をするのかっていう取説って自衛隊が持ってるわけですよね。だけど僕らにはそれは渡されないし、それを僕ら売ることはできないわけです。だけどお客様は当然ながら技術を買ったらそれをどう使ってどういう風に運営するかってところまで必要なわけです。そうするとやっぱりこれって官民のですね、連携が絶対装備品の輸出には必要になってくるということなんですよね。
取説も同盟国であればそれはあげてもいいみたいになるんですか?
同盟国であればいいんですけど、でも同盟国にも本当に深く行くとですね、すごい同盟国とちょっと同盟国といっぱいあるわけですが、これはだから外交上の日本のですね、基本的な方針とか国の付き合い方っていうのは、きちっと我々も全部知ってるわけじゃないので、ちゃんとそこの部分についてやはり国に、そこについてガイドしてもらうっていうのはどうしても必要なんですね。
そうしますと、NECの社長されてると地政学とか外交とかそういったものにも常に気を払ってないとダメな仕事ですね。
感性は持ってないとダメで、あれこれどういうことかなとかね、これってちょっとこっち確認しといた方がいいよなとかね、そういう鼻が利くっていうか、それ絶対必要で、その時にはちゃんとね、自分で確かめていくっていうことが必要ですよね。それはどっかでね、やはり進めていく上で助けになりますよね。
この5年間ぐらいでの日本、日本政府の政策転換っていうのは、十分評価できるものですか?かなり変わってきたというか。
いや、僕は本当に評価できると思いますよ。まあ、17分野みたいなものもね、多すぎるだろうってね、批判する人多いわけですけど、確かに多いんだけど、なかった時に比べるとね、僕は格段の進歩だと思いますよ。あれがスターティングポイントで、そして徐々にね、あれを進化させていくということができればいいわけですね。あれは別に軍事とかそういうことじゃなくて、日本が国際社会の中でどういった国に、どういった技術で競争力を上げていくかっていう、ある意味ではコミットメントじゃないですか。ね。まだ最初はちょっと総花的だけど、徐々にああいうものをやることによって企業からすると予見可能性が上がる。特にさっきも言ったように今の時代っていうのは地政学っていうのが前提条件として、背景条件として考えてかないと、思わぬところで足をすくわれるってことになるので、非常に僕は重要だと思いますね。
国が旗を振るインパクトってやっぱ絶大なんですね。
いや、そうですね。旗を振るのか、あるいは地図を見せてくれるのか。そういったところが非常に重要だと思います。それに基づいて、これ何もその政府に何か頼るって話じゃなくてですね、それを元にしてオンリスクで、自分のリスクでリスクテイクするってことですよね。
はい。
だから投資をする。その投資をする時の確度が上がっていく。確度が上がっていくってことは、結局それは国にとってもメリットあるわけですよね。
そうですよね。わかりました。先ほどの話ありましたけど、今後海外の営業利益の比率として長期的に50%目指すってことです。利益の割合ですね。割合としてこれどうやってそこまで伸ばしていくとか、M&Aとか色々あると思うんですけど、どういう戦略を描いてらっしゃるんですか?
NECのやってることっていうのって、海外の投資家に説明すると結構すぐ分かってもらえるもんですか?
僕は2つ言ってんですけど、1つはAIとセキュリティっていうのはこれコインの両側。もう一つ、やっぱり防衛のところについては、これがなぜNECがこういった領域を一つのグループとして考えてるのかっていうことについても説明するとですね、ああ、なるほどそうだねっていうことになる。
半導体のところは撤退したことに対して後悔ってありますか?
残念なんだけど、あの時の判断っていうのは正しかったんじゃないかなという風に思いますね。
やっぱ日本のCEOの、やっぱ原稿読むのやめた方がいいですよね。
いや、いや、あのね、面白くないですよね。その時に考えて、あ、そうだなっていうね、新しい発見がね、ないとね、もう時間つまんないですもんね。
はい。
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