各地で相次ぐサル被害、背景に「空き家」 GPS調査で分かった出没先と遭遇時の対処法
日テレNEWS日本テレビ「news every.」の森圭介キャスターが気になるニュースを解説するコーナー「なるほどッ!」で、全国で相次ぐサルによる被害が取り上げられた。サルが人の暮らしに近い場所へ出てくるのはなぜか。広島県のGPS調査の結果から、背景には空き家の存在があると紹介された。後半では、サルに出くわしたときの対処法も専門家への取材をもとに説明された。
山口・岐阜・神奈川で相次ぐ被害
コーナーではまず、最近起きた被害の事例が紹介された。放送前日、山口県周南市の住宅で40代の男性が被害に遭った。庭の池で猫が溺れているのを見つけて助けようと庭に出たところ、屋根の上にいたサルが飛びかかってきた。男性は背中に約10センチのひっかき傷を負ったという。
岐阜県下呂市では先月、墓を荒らすサルが確認された。墓石の一部を倒すなどの被害があり、先月だけで11件にのぼったという。
温泉地として知られる神奈川県湯河原町でも目撃情報が増えている。先月には、旅館の前の道路を歩いていた男性が10匹以上のサルに囲まれ、複数か所をかまれてけがをした。出演者の渡辺さんは、サルは登り降りが器用なので、襲われると逃げ場がないように感じると話していた。
温泉街を普通に歩くサル
湯河原町の温泉街で今月撮影された映像も紹介された。子ザルを背負ったサルが、車の通る道のそばを普通に歩いている。今年6月には、建物の間から次々とサルが出てきて道路を横断する様子も撮影されていた。この映像ではすぐ近くを救急車が通っていたが、サルはサイレンの音にも驚く様子を見せなかったという。
秋の行楽シーズンを迎え、温泉街の飲食店のオーナーは、サルの影響で観光客が減るのではないかと心配していると取材で話していたという。出演者からは、観光地や生活圏にサルが出るとなると警戒の段階が一つ上がる、という声が出た。
件数は減ったのに増えている被害
湯河原町では、サルに追いかけられたり威嚇されたりといった被害が昨年は1万件以上あった。ニュースになるほどだから倍増しているのでは、と出演者は予想したが、実際の件数は前年より4800件近く減っているという。
ただ、全体が減る中で増えている種類の被害がある。サルが家の中に入り、物を取ったり壊したりする被害だ。番組はこの点から、サルがより人の生活に近い場所まで来ているのではないかと指摘した。
GPS調査で分かった出没先は「空き家」
なぜサルが人の暮らしの近くに出てくるのか。手がかりとして、広島県で鳥獣対策に取り組むチームの調査が紹介された。チームは一度捕獲したサルの首にGPS発信機を取り付け、1年間にわたって行動範囲を追跡した。出没地点を地図上に点で示すと、サルがかなり広い範囲を動いていることが分かった。
そのうえで、サルが特定の種類の場所に出没していることが判明した。出演者は食べ物のある人家を予想したが、答えは人が住んでいない空き家だった。番組で映された写真では、奥の赤い屋根の空き家にサルがくつろいでいる様子が写っていた。スタジオでは「我が家のごとく」という感想も出ていた。
なぜ空き家に集まるのか
調査チームによると、サルが出没していた空き家の庭には、いずれも柿や栗の木があった。空き家には軒先があるので雨風をしのげる。そのうえ果物がなっていれば、それを取って安心して食べられる場所になる、というのがチームの説明だ。
このためチームは、果物が取れる木を放置せずに伐採してほしいと呼びかけている。スタジオでは、クマの被害でも柿の木に寄ってくることが問題になったと話題になり、クマだけでなくサルも柿の木に引き寄せられると説明された。
湯河原町でも空き家は増える傾向にあり、町は空き家を減らす取り組みを進めているという。空き家があることで、サルにとって過ごしやすい環境ができてしまっていると番組は伝えた。
出くわしたら「とにかく離れる」
後半は、サルに遭遇したときの対処法がテーマになった。出演者の一人は、クマ対策で聞いた話から「目を合わせたまま後ずさりする」と答えた。理由は、背中を向けるのが怖いからだという。
番組が取材した猿対策の専門家によると、基本は「とにかく離れる」ことだ。そのうえで、離れ方にはいくつかポイントがある。
一つ目は、目を合わせないことだ。サル同士では、目を合わせて歯を見せるのが威嚇行動にあたる。人が目を合わせていると、サルは喧嘩を売られたと受け取る可能性がある。出演者の答えのうち、この点は逆だった。
二つ目は、離れるときは後ずさりすることだ。この点は出演者の答えどおりだった。サルは相手の死角にいると分かると攻撃してくるため、背中を見せずに後ずさりで離れるのがよいという。
子ザルに近づかない
三つ目は、群れと子ザルに注意することだ。サルは群れで行動することがあり、先ほどの映像のように子ザルを背負っている個体もいる。渡辺さんは、子ザルを見たらサイズ感がかわいらしく、つい動画を撮ってしまうかもしれないと話した。
しかし専門家によると、かわいいと思って子ザルに近寄ると危険だという。子ザルの鳴き声などを聞いた群れの中心のオスが、子どもが襲われていると受け取り、攻撃してくる可能性がある。
紅葉シーズンを前に
番組は最後に、今週から来週にかけて紅葉が本格的なシーズンを迎えることに触れた。キャンプなどで久しぶりに自然の中へ出かけ、野生動物を見かけると、思い出に撮りたくなる気持ちは分かる。それでもサルは危険を伴う動物だと強調した。サルに遭遇したら、とにかく離れる。目を合わせない。離れるときは後ずさりする。群れや子ザルには注意する。
あわせて、空き家に柿などがなっている場合は伐採などの対策を心がける時代になってきているようだ、とコーナーを締めくくった。
ニュースの気になる情報をお伝えする「なるほどッ!」のコーナーです。今日のテーマはこちら。
なるほど。サル被害、各地で、その原因はということで、ここ最近、サルによる被害が全国で起きているんです。
昨日、山口県の周南市の住宅で、40代の男性が、庭の池で猫が溺れていたそうで、その猫を助けようとしてお庭に出たところ、屋根にサルがいて、そのサルが飛びかかってきたということで、背中におよそ10センチの引っかき傷ができてしまったということなんですね。
さらにその右側になりますけれども、先月ですが、岐阜県の下呂市でもお墓を荒らすサルが確認されました。墓石の一部を倒すといった被害が出ているんですね。これ、先月だけで11件も確認されたということなんです。
また、観光地としても有名な神奈川県の湯河原町でも目撃情報が多くなっていまして、先月、旅館の前の道路を歩いていた男性が10匹以上のサルに囲まれて、複数か所かまれてけがをしたという事例もあるということで、渡辺さん、かなりこれ怖い状況でしょうね。
そうですよね。おサルさん、サルってやっぱり登ったり降りたりも器用にできるイメージなので、逃げ場がないんじゃないかなと思っちゃいますね。
さぞかし怖い思いをされたんじゃないかなと思いますけれども、この湯河原町の映像をご覧いただきたいと思います。
ちっちゃい。赤ちゃんね。ああ、これ、お店の中から撮ってるんでしょうかね。背中に子ザルを背負って歩くサルが、普通にこのように歩いてるんですね。
こちら、湯河原町の温泉街で今月撮影された映像だということで、もう向こう側、普通に車が通るような道なんですよね。
今年の6月にはサルが建物の間から次々と出てきまして、道路を横断する様子も撮影されました。さらにこの後なんですが、音をよく聞いてください。
ご注意ください。
これ、救急車がこんな近く通ってるんですよ。サイレンの音にも驚く様子がないということなんです。
秋の行楽シーズンを迎えたということで、温泉街にあります飲食店のオーナーは、このサルの影響で観光客が減ってしまうのではと心配しているというふうに、直川さん、話してました。
確かにね。観光地とか私たちの生活のエリアで出るってなったら、一つ身構える、その段階が上がりますよね。
まさにそうですよね。サルによる被害なんですけれども、湯河原町ではサルに追いかけられたり威嚇されるなどの被害の件数が、昨年は1万以上あったんです。
鈴さん、これ去年はどうなってると思います?
いや、これニュースになってるぐらいですから、増えてるんだと思うんですけど。2万件超えて。
倍ぐらいになってるって思いますよね。私も増えてると思ったんですけど、実はこちら、減ってるんですよ。ええって思いますよね。これ減ってるんですって。昨年よりも4800件近く減ってるんですけれども、この減っている中でも増えている被害っていうのが、それが一体何なのかっていうのを見てみると、こちらご覧ください。
サルが家の中に入って物を取られた、壊されたっていうのが増えてるんですよ。全体の被害は減ってるのに、家の中に入って物を壊されたっていうのが増えてるということなんですよね。だから、より私たちの生活に近いところに来てるんじゃないかということなんですね。
じゃあ、なんで人の生活の身近にサルが出てきているのかということなんですが、広島県で鳥獣対策に取り組むチームが1年間にわたってサルの行動範囲を調べました。一度捕獲したサルの首にGPS発信機を取り付けて追跡をしたんですね。
そうすると、サルが出没した場所というのはこのように地図に点で表示されるということで、かなり広い範囲にわたってサルが行動しているのがよく分かるんですが、この調査の結果、ある場所にサルが出没したことが判明したんです。渡辺さん、一体どんな場所にサルが出没したと思いますか?
やっぱりサルは食べ物を狙いに来ると思うんで、人が住んでる場所。
人が住んでる場所。
はい。食べ物がある場所。
ああ、食べ物がある場所。家。
家は合ってる。人が住んでない家。こちらご覧ください。こちらです。空き家なんです。
私も、人が住んでる、もうまさに食べ物があるところかなと思ったら、人が住んでない空き家で。これ、奥の赤い屋根の家が空き家なんですけれども、実はここ、ちょっと拡大しますよ。
サルがくつろいでるんですよ。もう、くつろいでるなっていう感じですよね。
なんか我が家のごとくですよ。
本当にそうなんです。サルはどうして空き家周辺に出没しているのかっていうことなんですが、それは先ほど渡辺さんが言ってくれた、空き家の庭にはいずれも柿や栗の木があったということで、調査チームによりますと、空き家っていうのは、ひさしがありますんで雨風をしのげる。さらに果物がなっていたら、それを取って安心して食べることができる場所になるということなので、こういった果物などが取れるような木っていうのを、これ放置せずに、鈴さん、伐採をしてほしいということなんですね。
やっぱりこういう餌になるものっていうのは動物たちも自然と集まってきますし、クマ被害でも同じようなことが言えましたよね。
そうなんですよね。クマがこの柿の木に寄ってくるってこともありましたが、クマだけではなくてサルも、こういった柿の木に寄ってくるということなんですね。
先ほど被害が多かった湯河原町でも空き家は増加傾向になっているということで、町としては空き家を減らす取り組みをしているそうなんです。空き家があることで、サルにとっては過ごしやすい環境になってしまっているということなんですね。
そんなサルなんですけれども、実際、直川さん、出くわしてしまったらどうしたらいいと思います?
どうしたらいいんだろう。クマって対策で聞いたことあるんですけど、サル、そのまま目を合わせたまま後ずさりするとかですか?
なんで、なんで?
見てるよっていう。背中を向けるのがやっぱり怖いなと思ってしまうんで。
なるほどね、確かにね。今回、専門家に聞きました。サル対策所の三木さんにお話を聞きました。対処法はこちらなんですね。
なるほど。とにかく離れるということなんですが、じゃあどうやって離れたらいいのか、ポイントがあります。まずはこちら。直川さん、大正解。
目を合わせちゃ駄目なんだ。逆だ。見ちゃいけないんですね。
そう。目を合わせないんですって。サル同士でも目を合わせて、こうやりません? サルって。目を合わせて歯を出すっていうのが威嚇行動になるっていうことなので、目を合わせてると、けんか売ってきたっていうふうにサルは捉えてしまう可能性があるので、目を合わせちゃいけないんだけど、直川さんが合ってたのはこちら。
離れる時は後ずさり。これは合ってるということで、まさにサルというのは、相手の死角にいるよっていうことが分かると攻撃してくるそうなんです。なので、背中を見せないように後ずさりで。
そうか。背中を見せない方がいいんですね。
っていうことなんですね。さらにもう一つなんですけれども、サルは群れで行動することもあります。子ザルなど、先ほど背負ってるサルもいましたけれども。渡辺さん、子ザルを見たらどう思います?
ちょっとやっぱりサイズ感もかわいらしいし、動画を撮ってしまうかも。
サルって言って、動画だったり写真撮っちゃう気持ちは分かるんですが、これ、子ザルを見かけてかわいいと思って近寄ったりすると、群れの中心であるオスが、子供が……。つまりこの子ザルの鳴き声などを聞いたりして攻撃してくる可能性があるということですよね。なので、サルを見かけたら、とにかく離れるということが、鈴さん、大事ということなんですね。
そうですね。特に行楽シーズンで、珍しくてっていうシーンに出くわした時に、ついつい近づきたくなっちゃうかもしれないですけど、とにかく離れます。
特に紅葉シーズンで、山間部とか自然のレジャーに行く方いると思うんですよ。そうすると、久々に自然の中に来たなって言って、野生動物いると、思い出にって言って撮りたくなる気持ちは分かるんですが、本当にサルは危険を伴う動物でもありますので、サルと遭遇した場合はとにかく離れる。目を合わせてはいけない。離れる時は後ずさり。そして群れ、子ザルには要注意ということになりますね。
今週、そして来週あたりから紅葉が本格的なシーズンになりますので、こういった場所に行ったら、ぜひサルに遭遇したらとにかく離れていただきたいと思います。実際に被害も出ています。さらには空き家で柿などがなっている場合は、伐採などの対策を心がけるという時代になってきてるようです。今日はサル被害に関してでした。
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