赤沢経産相、熊本地震の事業者支援とサイバー攻撃への注意喚起を表明 サウジのIEF閣僚会合への出張も

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概要

赤沢経済産業大臣は閣議後の記者会見で、冒頭に3点を発表した。令和8年熊本地震で被災した中小企業への支援策、相次ぐ不正アクセス被害を受けた企業への注意喚起、サウジアラビアで開かれる国際エネルギーフォーラム(IEF)閣僚会合への出張である。質疑では、冬場の電気・ガス料金支援と、韓国のCPTPP加入申請見送りについて問われた。

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熊本地震の被災事業者に相談窓口と最大50億円規模のファンド

1点目は、令和8年熊本地震で被災した中小企業・小規模事業者への支援である。赤沢氏は、被災事業者にとって既往債務が復旧・復興に必要な資金調達の妨げになるおそれがあるとの認識を示した。10月1日に熊本県の木村知事と面会した際にも、この課題への対応を直接要望されたという。

これを受け、会見当日の10月9日、被災事業者がワンストップで相談できる窓口として「熊本産業復興相談センター」を熊本商工会議所に設置した。同センターでは事業再生に関する支援も行う。

さらに年内をめどに、中小企業基盤整備機構や地域金融機関などが共同で「令和8年熊本地震復興支援ファンド」を最大50億円規模で組成する予定だと述べた。このファンドは、事業再生を図る事業者を対象に震災前の債権を買い取るものだと説明した。赤沢氏は、被災事業者の実態を丁寧に把握しながら、早期の事業再建に向けて丁寧かつ柔軟に取り組むとした。

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サプライチェーン全体でのセキュリティ管理を要請

2点目はサイバー攻撃への注意喚起である。赤沢氏によると、最近、国内の企業や組織で、サプライチェーンを通じた侵害を含め、第三者からの不正アクセスによる情報漏洩などの被害が相次いでいる。

そのうえで赤沢氏は企業に対し、自社だけでなくサプライチェーン全体でセキュリティを管理するという認識を持つよう求めた。具体的な要請は次の3点である。

  • 組織のトップが責任感を持って、必要なリソースの確保と対応を指導すること
  • 脆弱性情報を早期に把握し、対応すること
  • 内部システムへのあらゆるアクセスを常に確認する、いわゆるゼロトラストへの移行を進めること

経産省は同日、所管する約1000の業界団体を通じて幅広く注意喚起を行う。赤沢氏は5月に重要インフラ事業者のトップへ直接要請しており、その取り組み状況も引き続きフォローアップするという。また、サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度の実現や人材育成など、産業界の対策強化を通じて、国民の個人情報や経済安全保障上重要な情報を守っていく考えを示した。被害が起きた場合には、経産省への速やかな情報提供と、警察への通報・相談に協力するよう呼びかけた。

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8年ぶりの産油国・消費国会合に出席へ

3点目は海外出張である。赤沢氏は公務の事情が許せば、10月10日(土)から12日(月)までサウジアラビアを訪れ、IEF閣僚会合に出席する意向を示した。首都リヤドのキング・ハーリド国際空港で10月7日から8日にかけて攻撃があったとの報道があり、同空港を含めて安全状況を確認しているところだという。

赤沢氏によれば、この会合は昨今の中東情勢を踏まえて8年ぶりに開かれる産油国・消費国会合で、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー大臣の主導によるものである。赤沢氏は会合で、本年4月に発表した「パワーアジア」のもとで、前日にマニラで開かれた第4回閣僚会合で示されたアジアでの対策強化に向けた取り組み方針と、産油国との特別セッションの成果を議論すると述べた。そのうえで、日本が中東の産油国とアジア諸国の結節点となり、世界のエネルギー需給構造の強靭化に貢献していくことを発信したいとした。

この機会に、アブドルアジズ大臣をはじめ3カ国の閣僚と会談したい考えも示した。出張を通じてパワーアジアの取り組みを加速させ、日本のエネルギー安定供給の確保につなげるとしている。

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質疑:冬場の電気・ガス料金支援

産経新聞の記者は、前日の本会議で首相が、中東情勢を踏まえた冬場の電気・ガス料金補助について「今後のエネルギー価格の動向を注視した上で適切に対応する」と答弁したことに触れ、経産省としてどのような支援を考えているかを尋ねた。

赤沢氏は、これまでの電気・ガス料金支援は暑くなる夏への対応として7月から9月まで実施したものだと説明した。今後については、首相答弁にもあったとおり、冬を迎える家計への追加支援について、原油やLNG価格の動向と、それが電気・ガス料金に与える影響などを注視したうえで適切に対応したいと答えた。支援の具体的な中身には踏み込まなかった。

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質疑:韓国のCPTPP加入申請見送り

日本経済新聞の記者は、韓国の大統領がCPTPPへの年内の加入申請を見送ったことへの受け止めと、今後韓国に働きかける考えがあるかを尋ねた。

赤沢氏は、韓国政府が年内の加入申請を見送ると発表したことは承知しているとしつつ、他国の検討状況について自らの立場で逐一コメントすることは控えると述べた。そのうえで、日本が中核を担うCPTPPは、不確実な国際情勢のなかで自由貿易と法の支配の取り組みを進めるうえで大変重要な枠組みだとの考えを示した。韓国の加入への関心については、CPTPPの高いレベルを維持しつつ、戦略的な観点や国民の理解を踏まえて適切に対応するとし、働きかけの有無について具体的には答えなかった。