『忍ミュ』第16弾再演取材会 六年生とタソガレドキ忍軍の新場面、キャストが見習いたい先輩や仲間を語る

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概要

『ミュージカル「忍たま乱太郎」第16弾 再演 タソガレドキで忍者修行!』が、東京ドームシティ シアターGロッソで上演を始めた。物語は、忍術学園の六年生がプロの忍者隊であるタソガレドキ忍軍のもとで就業体験、いわゆるインターンを行い、厳しい任務と鍛錬を通じてプロの技と覚悟を学ぶというものだ。取材会には六年生役の6人、タソガレドキ忍軍の高坂陣内左衛門役・北村健人、諸泉尊奈門役・古賀瑠、小松田秀作役・輝山立が出席した。初演から何が変わったのか、キャストが現場で「すごい」と感じた経験は何かが語られた。なかでも潮江文次郎役の渡辺和貴は、作中の“実習”に重ねて自分たちの未熟さを熱く語り、周囲からたしなめられた。

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再演で増えた六年生とタソガレドキの場面

最初の質問は、六年生とタソガレドキ忍軍の関わりにおける見どころだった。

立花仙蔵役の湯本健一は、再演で新たに加わったシーンを挙げた。六年生たちがある物を担ぐ場面で、稽古場で実際の重さを確かめてみたという。疲れながら担ぐ芝居をどう成立させるか悩み、個人的にその重りを担いでスクワットを重ね、重さの感覚を芝居に生かそうとした。どのシーンかは明かさず、劇場で「あいつが言っていたのはこのシーンか」と確かめてほしいと話した。

渡辺和貴は、タソガレドキと六年生の場面が増えたことに触れた。そこからは厳しさだけでなく「愛ある教え」が伝わってくるという。どこまで話してよいか迷う様子も見せつつ、演じていてとても楽しい場面だと語った。

中在家長次役の新井雄也によれば、再演では六年生がインターンで修行する部分が色濃く描かれている。ほかの作品では六年生が活躍する場面が多いが、今作ではプロとの差を見せつけられる。そのなかで生まれるタソガレドキとの絆に注目してほしいという。

七松小平太役の坂垣怜次も、プロと関わって厳しさを味わう六年生の新場面を見どころに挙げた。あわせて、殺陣のシーンが再演にあたって変更されている点にも触れ、どう変わったかを見てほしいと述べた。

食満留三郎役の鈴木祐大は、インターンの中で具体的に鍛錬をつけてもらう場面が増えたと説明した。高坂や山本から武器の使い方を教わり、その内容が最後の殺陣のアクションに反映されている。誰に何を言われ、それがどう表れたのかを追ってほしいという。

善法寺伊作役の反橋宗一郎は、卒業を目前にした六年生がプロの忍者隊を目の当たりにし、「この世界に入るのだ」と受け止める心情に言及した。台詞にはないが、それぞれの芝居の中で繊細に描かれているという。さらに、再演では高坂と伊作が親しくなり、同じ飲み物を飲ませてもらう場面が加わった。高坂と伊作の物語にも注目してほしいと話した。

高坂役の北村健人は、再演では初演より豊かになった部分と、そぎ落とされてソリッドになった部分の両方があると整理した。そのうえで、修行を受け入れる側であるタソガレドキ側がより多く描かれるようになったとみている。六年生だけでなく、タソガレドキが何を感じ、何を得たのかも見届けてほしいと語った。

5:23

諸泉と小松田のコンビは「ポンコツ度合い」が深まる

次に、初演で注目を集めた諸泉尊奈門と小松田秀作の関係について質問が出た。初演では、諸泉がひょんなことから忍術学園で働くことになり、事務員の小松田とコンビを組んでいた。

諸泉役の古賀瑠は、再演では新曲や物語の拡張、キャラクターの深掘りがあると説明した。二人の関係は掘り下げるほど「ポンコツ度合い」が見えてくるという。それでも公演を重ねるごとに絆は固まり、チームワークのとれた連携プレイになっていると語った。

小松田役の輝山立は、初演であまりに輝いたために今回取材に呼ばれたこと自体が最大の変化だと笑いを誘った。そのうえで、二人で作り上げた初演の場面がさらにパワーアップしていると話した。諸泉の曲が追加されるが、本当に諸泉の曲なのかは劇場で「バチバチに戦っていきたい」とも述べ、作品全体も分かりやすく、より濃くなっていると付け加えた。

7:35

「これはすごい」と思った経験

続いて全員に、仕事やプライベートで「これはすごい」「見習いたい」と感じた経験を尋ねた。

湯本は、座組で最年長の幹山さんの名前を挙げた。幹山さんは毎朝劇場に一番乗りし、Gロッソの客席の一番下の段から上の段まで階段を往復して、最後にスクワットで締めるという。湯本はこれを、日頃から体を鍛え、公演前に自分の体の状態を確かめるチェックの時間として捉えている。この年齢まで俳優を続けられる理由はそこにあると、見るたびに感じるそうだ。観客にもスクワットをしながら観劇してほしいと口を滑らせ、すぐに取り消して笑いを誘った。

9:11

渡辺和貴「まだまだ未熟だと日々感じている」

渡辺は、役者は職業柄いろいろな時代を生きさせてもらえると前置きして話し始めた。この作品で忍者を演じながら、もし自分がこの時代に生きていたらと想像すると、命のやり取りがあることに「ゾッとする」という。だから、この時代を生きた人々は本当にすごいと作品を通じて感じていると述べた。

話は次第に熱を帯びた。学校の中にいた六年生が実習で外に出れば、死ぬかもしれない命の現場に立つ。高坂たちがそれを教えてくれ、「これではだめだ」と思い知らされる。渡辺は第16弾を通じて、自分たちはまだまだ未熟だと日々感じさせてもらっていると語った。「明日死ぬかもしれない」「すごいことだよ俺たち」と周囲に同意を求めたが、仲間からは「分かった、分かった」と受け流された。「冷たい顔をしている」「またか」というやりとりもあり、会場は笑いに包まれた。

10:36

アクションの水準と年長の先輩たち

新井は、近年は忍ミュ以外でもアクションのある舞台が増えたからこそ、忍ミュのアクションチームのメンバーのすごさを改めて感じると話した。新井は以前の弾から出演しているが、その思いは年々強くなっているという。ほかの舞台で学んだことを殺陣に持ち帰ると、すぐに気づいて助言してくれる。たとえば蹴りでは、上体をぶらさずに足を蹴り出したほうがよいと教えてもらったそうだ。忍ミュのアクションのレベルの高さを再認識したと述べた。

坂垣は、年長の先輩俳優たちを挙げた。坂垣自身、40代、50代になっても歌って踊り、戦う作品に出続けたいという目標を持っている。湯本が話した幹山さんのように、いつまでも歌い、踊り、アクションで動ける先輩がいるカンパニーで、学べることは学び、多くの刺激を受けていると語った。

12:12

筋トレの師としての湯本

鈴木は趣味の話として、最近筋トレにはまっていることを明かした。一人では続けにくいが、もともと筋トレをしていた湯本が一緒にやり、教えてくれるという。湯本は筋トレの話になると驚くほど上手に話し、タンパク質やクレアチン、マシンの使い方まで丁寧に説明してくれる。それを受けて、鈴木は「いい体になっていきたい」という気持ちに第16弾で目覚めたと話し、笑いを誘った。

12:48

本番中のマイクトラブルを救った共演者

反橋が語ったのは、駆け出しの頃に見た出来事だった。大規模なミュージカルで共演した橋本さんが、場当たり中に「汗でマイクが飛んだら、ハンドマイクはどこにありますか」とスタッフに確認していた。反橋はそんな質問をする人をあまり見たことがなく、この規模の公演でそんなことは起きないだろうと思っていた。

ところが長期公演の本番中、主演俳優がメインの曲を歌っている最中に、汗でマイクが本当に飛んだ。その瞬間、橋本さんがハンドマイクを持ち、主演のパートを歌いながら登場した。笑いに変えて場をつなぎ、主演にマイクを渡して、そこから再スタートさせたという。反橋はこの経験から、この人は常に「ここでこう起きたら」と考え、すべてに備えているのだと感じた。生の舞台の醍醐味をそこで目撃し、見習って生きているつもりだと語った。

再演を支えるカンパニーのチームワーク

北村は、これまで第8弾にしか出演しておらず、再演への参加は今回が初めてだと話した。再演は初演より稽古期間が短く、そのなかで台本が変わり、楽曲も追加された。それでも長く続けてきたキャストやスタッフはチームワークがとにかくすごく、大小の変化にすぐ対応したという。衣装が変わっても、もう準備ができていた。忍ミュというカンパニーの力を目の当たりにした再演だったと振り返った。

14:59

高橋名人への憧れとギター挑戦

古賀は、子どもの頃から好きなゲームの話をした。3DS世代だが、ゲームボーイやファミコンでも遊んでいたという。当時からの英雄は高橋名人だ。古賀は連打するときにボタンをこすってしまい、爪が削れて痛くなる。一方、高橋名人は痙攣のように手を震わせ、こするのではなく正しく押している。そこが「神」だと語り、今も憧れていると話した。

輝山は「初出しの情報」として、ギターを始めると発表した。周囲からは「そんな大ニュースにならない」と突っ込まれた。先生は鈴木で、プライベートの時間に教えてもらっているという。鈴木の意外な一面に驚いたと話し、みんなが一つのことだけでなくいろいろなことができると改めて感じたそうだ。きっかけを聞かれると、特別な理由はないとしたうえで、34歳のタイミングで何かに挑戦したい、楽器を一つ弾けるようになりたいと考えたと説明した。忍ミュの座組には先輩が多いので、いろいろな人に教わりたいと語った。

忍ミュ史上最長の40公演へ

最後は湯本が代表して挨拶した。今回の再演は忍ミュとして初めての40公演で、これまでで最も多いステージ数になる。湯本によれば、忍ミュでは過去にも公演中のトラブルやイレギュラーが起きたが、そのたびに全員で力を合わせてバックアップし、なんとか公演を続けてきた。

何も起こらないことを一番に願い、最善の状態で観客に届けるのは当然だとしたうえで、湯本は続けた。もし何かあっても必ずつないでいけるメンバーだと、全員が信じ合っている。だから安心して40公演すべてを楽しんでほしい。劇場の席に着いてほしいと呼びかけ、取材会を締めくくった。