簗前農水相、辞任後も説明の場は見えず 地元支援者への「1分間の謝罪電話」と残された問題

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概要

“予算カット発言”など複数の問題を指摘された簗農林水産大臣は、在任わずか28日で辞任し、事実上の更迭となった。辞任直前には「説明をしっかりと尽くしたい」と答弁していたが、その説明はまだ果たされていない。番組は、辞任後の簗議員の行方を追い、地元・栃木の支援者の声を聞いた。スタジオでは、出演者が説明責任のあり方を語り、記者が永田町での受け止めと政権運営への影響を解説した。

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祝いの花が残る農水省、行われなかった引き継ぎ式

辞任の翌日、取材班は農林水産省の廊下で、大臣就任を祝う多くの花がまとめて置かれているのを見つけた。農林水産大臣として踏み出したばかりだった簗氏の歩みは、28日で終わった。

後任の大臣はすでに決まっている。新しい大臣が就任すると、通常は引き継ぎ式が行われる。だが今回は見送られ、簗議員は農水省に姿を見せなかった。簗議員の事務所によると、少なくとも放送前日までは国会や議員会館にも来ていないという。

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議員宿舎で20時間、姿は確認できず

大臣を辞めても、選挙中に支持者を無料で送迎した問題などを説明する責任は残る。取材班は直接話を聞くため、簗議員が住む議員宿舎を訪ねた。午後7時前、辺りが暗くなると車の出入りは見られたものの、2日間で計20時間取材を続けても、簗議員本人の出入りは確認できなかった。

ほかに話を聞ける場所はあるのか。番組は辞任当日の発言を振り返った。地元への説明の予定を問われた簗氏は、関係者に大変な迷惑をかけたので、おわびを申し上げると答え、地元への謝罪に触れていた。そこで取材班は、簗議員の選挙区がある栃木県に向かった。

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地元支援者に届いた辞任翌朝の電話

地元事務所を訪ねたが、取材中に簗議員の姿は確認できなかった。次に訪ねたのは支援者である。

那須烏山市の堀江市議は、およそ5年にわたって簗議員を支援してきた。まだ本人とは会えていないというが、大臣を辞めた翌朝に電話があったと明かした。電話では、しっかり応援してもらっているのにこんなことになって申し訳ない、という趣旨の言葉があったという。別の支援者のもとにも、辞任の翌日に同様の電話があった。いずれもおよそ1分間の謝罪の電話で、一連の問題を地元でいつ説明するかについての話はなかったという。

堀江市議は、これまでの説明は市民が見て納得できるものになっていないと感じていたと語った。そのうえで、地域を回りながら説明する時間を作れるのであれば、そうした場で信用を取り戻さなければならないのではないか、と話した。

10年以上簗議員を支援してきた大田原市の高瀬市議は、簗議員について、誰よりも地域を回り、誰よりも仕事をして、足かけ15年働いてくれたと評価する。再起して、その仕事の能力を発揮してほしいと期待を寄せつつも、その前に地域の人たちにきちんと説明して回らなければならないと述べた。

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予算カット発言だけではない疑惑

番組によると、簗氏をめぐる問題は予算カット発言にとどまらない。選挙中にシャトルバスで支持者を無料で送迎した問題に加え、投票依頼の電話をかけた人に金銭を支払っていた疑いも浮上している。

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スタジオの声:「関係者へのおわび」だけでよいのか

スタジオの出演者の一人は、関係者へのおわびはもちろん必要だとしながら、ちょっとしたいじめのような言葉になってしまった発言について、国民にきちんと謝り、説明しなければならないと指摘した。それをしなければ、周りの議員まで本当に信じていいのかという不安が広がる。国民を守る立場の人であるなら正々堂々と説明すべきで、今のように見つからない状態では、いずれにせよ厳しい言葉を浴びるかもしれないが、きちんと片付けた方がよい、というのがこの出演者の考えである。

原監督は、お金に関するやり方が今は批判されているとしたうえで、15年間地元のために尽くしてきた裏付けがあるのなら堂々とすべきだと述べた。そのためにも地元に帰ってしっかり謝り、反省し、また頑張るという姿勢を見せることが、今後も代議士として帰る場所を持つことにつながる、と原監督は語った。

7:14

永田町の受け止め:「かばったように見えた」「判断が遅かった」

辞任に至る経緯とそのタイミングについて、竹内記者は永田町での受け止めを解説した。与野党の議員の間では、高市総理が簗氏をかばったように見えた、あるいは総理の判断が結果的に遅かったのではないか、という受け止めが多いという。

一方、高市政権のメンバーの一人は、何でも切り捨てればよいというものではなく、バランスが大事であり、今回はぎりぎりのタイミングだったのではないかと記者に解説したという。

7:47

消費税減税法案への影響と、参議院で生まれた「成功体験」

政権運営への影響について、竹内記者によると、高市政権が最優先にしている消費税減税の法案には大きな影響は出なかった。政権側が描いていたスケジュールはほぼそのまま維持されており、政権幹部の一人は、審議に影響は出ず、うまくいったと胸をなで下ろしていたという。

ただし、別の自民党議員は、参議院で野党が協力すれば大臣を辞任させられるという「成功体験」ができてしまったと話している。与党が過半数を持たない参議院で野党が立ちはだかれば、政権運営の大きな障害になる。今回の辞任で、そのことに皆が改めて気づいた、と竹内記者は説明した。

これまで致命的な失敗のなかった高市政権だが、最優先とする消費税減税法案を参議院で可決・成立させられるかどうか。竹内記者は、リーダーとしての総理の真価が問われる局面を迎えていると締めくくった。