暗号資産が貯まるクレジットカード5枚を比較し、それでも「現時点ではおすすめしない」とする理由

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概要

ポイントの代わりにビットコインなどの暗号資産が貯まるクレジットカードが、大手企業から相次いで登場している。SBIグループのSBI VISAクリプトカード、丸井グループのエポスカードとビットバンクが組んだEPOS CRYPTOカード for bitbank、常時1.6%還元でBNBが貯まるBinance Japan Cardなどで、SNSや投資系メディアでも話題になっている。

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話者のチャンネルにもこれらのカードの案件依頼があったという。しかし調べた結果、現時点ではおすすめできないという結論に至ったため、忖度なしで解説すると話者は述べる。動画は3部構成である。まず5種類のカードの特徴を整理し、次に税金・手数料・価格変動の3つの観点からおすすめしない理由を説明する。最後に、資産形成の王道は投資信託の長期・分散・積立投資だとして、クレカ積立に向いた証券会社とカードの組み合わせを紹介する。

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SBI VISAクリプトカード:3種類の暗号資産から選べるが、交換は販売所価格

1枚目は、SBIグループとVisaが組んで誕生したSBI VISAクリプトカードである。スタンダードとゴールドの2種類がある。

スタンダードの年会費は初年度無料、2年目以降は1,650円だが、年間10万円以上利用すれば翌年度も無料になる。ゴールドは初年度無料で、2年目以降は6,600円かかる。ただし年間200万円以上利用すると、年会費相当の暗号資産が還元される特典がある。

基本還元率はスタンダードが0.5%、ゴールドが1%である。リボ払いにするとそれぞれ0.8%、1.3%に上がるが、話者はリボ払い自体をおすすめしないとしている。

特徴は、貯まる暗号資産をビットコイン、イーサリアム、XRPの3種類から選べる点である。カード利用で貯まったポイントは、毎月自動でSBI VCトレードの口座に暗号資産として入金される。交換手数料は無料だが、交換レートにはSBI VCトレードの販売所価格が使われる。

話者はここで、暗号資産のレートには販売所価格と取引所価格の2種類があると説明する。取引所価格は実勢に近い価格だが、販売所価格にはおよそ3〜6%のスプレッドが上乗せされている。そのため、実際に付与される暗号資産は表示上の還元率より少なくなる。

新しいカードのため、新規入会キャンペーンは手厚い。話者によれば、2026年5月の申し込みに限り、スタンダードは最大2.5%還元、ゴールドは最大10%還元となる。ただし還元には上限があり、スタンダードで1,500円分、ゴールドで5,000円分までである。

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EPOS CRYPTOカード for bitbank:暗号資産残高から直接引き落とせる

2枚目は、エポスカードと国内暗号資産取引所ビットバンクが提携して発行するEPOS CRYPTOカード for bitbankである。年会費は条件なしの永年無料で、話者はシンプルで分かりやすいと評価する。

基本還元率は0.5%で、貯まる暗号資産はビットコインやイーサリアムを含む3種類から選べる。交換レートは販売所価格のため、SBI VISAクリプトカードと同様に、実際の付与額は表示上の還元率より少なくなる。

話者が最も注目すべき点として挙げるのは、暗号資産の残高から直接引き落としができる日本初のクレジットカードだという点である。通常のカードは銀行口座から代金が引き落とされる。このカードでは、ビットバンク口座に保有する暗号資産を引き落とし先に指定できる。これまで暗号資産を日常の支払いに使うには、売却して円に換え、銀行口座に出金してから引き落としに充てる手間がかかっていた。このカードでその手間がなくなり、暗号資産と日常決済の距離が縮まったと話者は述べる。もちろん、従来どおり銀行口座からの引き落としも選べる。

4:11

Binance Japan Card:1.6%還元と取引所価格での交換

3枚目は、バイナンスの日本法人であるBinance Japan株式会社とライフカード株式会社が提携して発行するBinance Japan Cardである。年会費は初年度無料、2年目以降は1,650円だが、年間10万円以上のショッピング利用があれば翌年度も無料になる。

基本還元率は1.6%で、5枚の中で最も高い。貯まる暗号資産はBNBのみで、還元分はBinance Japanアカウントの資金決済ウォレットに自動で入金される。

大きな特徴は、交換レートが取引所価格である点だ。先の2枚と違い実勢に近い価格で交換されるため、スプレッドによるコストがかからない。そのため、1.6%という数字がほぼそのまま実質還元率になると話者は説明する。

国際ブランドがJCBである点も重要だという。還元の対象外になるのは年会費、各種手数料、ETC利用分程度に限られる。そのため、JAL PayなどJCBブランドに対応したプリペイド決済へのチャージ分にも還元がつく。このチャージルートを経由すれば、ショッピング利用や税金の支払いでさらに還元を上乗せできる。暗号資産が貯まるカードの中でこの使い方ができるのはこの1枚だけであり、話者は現時点で最もおすすめできる1枚だとしている。

5:32

Zaifカード:ビットコインが貯まり、交換は取引所価格

4枚目はZaifカードである。年会費は初年度無料、2年目以降は1,650円で、年間10万円以上の利用で翌年度も無料になる。

基本還元率は通常利用で0.8%だが、Zaif内での暗号資産取引の決済に限って1.2%に上がる。貯まる暗号資産はビットコインである。交換レートは取引所価格のため、Binance Japan Cardと同じくスプレッドのコストがかからない点を話者は評価している。

5:59

bitFlyer Credit Card:還元面では見劣りするが既存ユーザーには導入しやすい

5枚目は、国内の暗号資産取引所ビットフライヤーが発行するbitFlyer Credit Cardである。スタンダードとプラチナの2種類がある。

スタンダードは年会費が永年無料である。プラチナは初年度無料、2年目以降は2万2,000円かかり、年間300万円以上利用すると翌年度が無料になる。話者は、裏を返せば年間300万円に届かなければ実質マイナスになるため、よほどのヘビーユーザーでなければスタンダードで十分だとする。

基本還元率はスタンダードが0.5%、プラチナが1%である。貯まる暗号資産はビットコインのみで、交換レートは販売所価格のため、実際に付与される量は表示上の還元率より少ない。特徴としては、貯まったビットコインがビットフライヤーのアカウントに自動で付与され、アプリ上でカードの利用明細と暗号資産の残高をまとめて管理できる点が挙げられる。

話者の評価では、このカードは5枚の中で還元率・交換レートの両面で見劣りする。一方で、ビットフライヤーはセキュリティ面での評価が高く、すでに利用している人には導入のハードルが低い1枚だという。

5枚を整理すると、還元率と交換レートの両面で最も優れているのはBinance Japan Cardで、話者は頭一つ抜けた存在だと位置づける。ただし、どのカードも一見お得に見える反面、共通の問題を抱えているとして、話はおすすめしない理由に移る。

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理由1:税金計算が煩雑になる

1つ目の理由として話者が挙げるのは税金計算の煩雑さで、最も見落とされがちで、最も重要な問題だという。

暗号資産は、クレジットカードのポイントとは税務上の扱いがまったく異なる。話者によれば、通常のポイントは少額なら事実上課税されないケースがほとんどである。一方、暗号資産の場合は、還元を受け取った時点の時価が取得価格として記録される。その後に売却して換金すると、売却額と取得価格の差額が雑所得として課税対象になる。

具体例として話者は、毎月のカード利用で少額のビットコインが付与される場合を挙げる。付与されるたびに、その時点の時価が取得価格として記録される。後で保有分を売却するときは、過去に何度も付与された少額のビットコインの取得価格を一つずつ計算し、損益を確定する必要がある。カードを日常的に使うほど記録は積み上がり、確定申告の計算は非常に複雑になる。

税率の問題もある。暗号資産の売却益は総合課税の雑所得に分類されるため、給与所得などと合算され、最大55%の税率がかかる可能性がある。株式投資は分離課税で一律20%なので、税率の面でも暗号資産は大きく不利だと話者は指摘する。

さらに見落としがちな点として、話者は住民税を挙げる。給与所得のみの人の場合、雑所得が年間20万円以下なら所得税の確定申告は不要である。しかし話者によれば、住民税にはこの免除規定がない。つまり、暗号資産を少しでも換金した年は住民税の申告が必要になる。これは通常のポイント還元にはない大きな手間だと話者は述べる。

9:17

理由2:見えにくい手数料がかかる

2つ目の理由は、見えにくい手数料の高さである。カード紹介でも触れたとおり、SBI VISAクリプトカード、EPOS CRYPTOカード、bitFlyer Credit Cardの3枚は販売所価格で交換される。そのため、表示上の還元率で受け取れるはずの暗号資産が、スプレッド分だけ少なくなる。話者は、0.5%という数字はあくまで額面上のもので、実質の還元価値はそれを下回ると説明する。

加えて、付与された暗号資産を日本円に換えて引き出すには、取引所の出金手数料がかかる。暗号資産をウォレット間で送金する場合は、ブロックチェーンの仕組み上、ネットワーク手数料と呼ばれる送金コストが別に発生することもある。

比較として話者は、楽天カードや三井住友カードの通常のポイント還元を挙げる。これらは1ポイント=1円で価値が固定されており、手数料なしで買い物やカード支払いに充てられる。暗号資産の複雑なコスト構造と比べると、通常のポイント還元のほうがシンプルで実質的にお得なケースが多いと話者は考えている。

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理由3:価格変動リスクがある

3つ目の理由は、暗号資産特有の価格変動リスクである。話者はビットコインを例に、2021年に約700万円台の高値をつけた後、2022年には200万円台まで下落し、わずか1年で70%以上の価値が失われたと説明する。

このカードで暗号資産を受け取る人の多くは、ポイント感覚で少額ずつ貯めていくことになる。通常のポイントなら1ポイントは常に1円だが、暗号資産では今の1,000円相当が翌月には500円になっているかもしれない。逆に2,000円に値上がりしている可能性もある。話者は、価格変動はメリットにもデメリットにもなりうるもので、これが暗号資産の本質だと述べる。

そのため、このカードは価格変動リスクを十分に理解し、値動きを許容できる人だけが選ぶべきだというのが話者の見解である。貯めた分だけ確実にお得というシンプルさを求める人や、暗号資産の値動きに慣れていない人には、精神的な負担になりかねない。まずは暗号資産そのものへの理解を深めてから検討するよう話者は勧めている。

以上をまとめて話者は、暗号資産が貯まるカードは税金・手数料・価格変動という3つの問題を抱えており、暗号資産に詳しい人や値動きを許容できる人以外には、現時点ではおすすめできないと結論づける。

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代わりの提案:NISAとクレカ積立

では、どうすればお得に資産形成できるのか。話者は、資産形成の王道はNISAなどの制度を活用し、証券会社で長期・分散・積立投資ができる投資信託を積み立てることだとする。毎月一定額を自動で積み立てるだけで、難しい知識も手間もほとんど要らない。

その積立をクレジットカードで行えばポイントも貯まる。暗号資産カードのような税務計算の煩雑さはなく、ポイントは1ポイント=1円で確実にお得になる。新NISAの非課税枠を使えば、運用益にも税金がかからない。話者が具体的に勧める組み合わせは2つある。

SBI証券と三井住友カード。 話者は、迷ったらまずこれを選べば間違いないという、最もおすすめの組み合わせとして紹介する。SBI証券はネット証券の中で口座数・預かり資産ともに国内最大級で、信託報酬の低いインデックスファンドも充実している。三井住友カードはゴールド以上の場合、前年の年間利用額に応じて、買い物とSBI証券での積立の還元率が変わる。例として、ゴールドカードは年間100万円の利用で1万ボーナスポイントがもらえて合計1.5%還元になり、投資での還元も1%に上がる。さらに翌年度以降の年会費が永年無料になる。対象のコンビニ・飲食店で最大20%還元などの特典もあり、日常使いのカードとしても優秀だと話者は評価する。

楽天証券と楽天カード。 楽天市場などの楽天サービスをよく使う人や、毎月の積立額を多くしたい人に特に勧めるとしている。楽天証券はSBI証券に次ぐ口座数を持つネット証券で、画面の見やすさや操作性は業界トップクラスと言われていると話者は紹介する。楽天カードの投資での還元率は、年会費永年無料の一般カードで0.5%、年会費2,200円のゴールドカードで0.75%、年会費1万1,000円のプレミアムカードで1%である。三井住友カードと違い、年間決済額に関係なくカードのグレードで還元率が固定されるので、シンプルで分かりやすいと話者は述べる。さらに楽天証券では、楽天カードで毎月10万円、電子マネーの楽天キャッシュで毎月5万円、合計15万円まで積み立てられる。話者はこれを他の組み合わせにはない大きな特徴としている。貯まった楽天ポイントを楽天証券で再投資に回せるため、ポイントを無駄なく資産形成に使えるサイクルを作りやすい点も魅力に挙げる。

14:53

結論:話題性や還元率の数字だけで選ばない

話者は最後に、話題性や高い還元率の数字に惹かれるのは自然なことだと認める。そのうえで、裏にある税金・手数料・価格変動のリスクを理解してから判断することが大切だと述べる。よほど資産があって暗号資産に詳しい人や、詳しくなりたいという意欲のある人以外は、わざわざ手を出す必要はない。まずはシンプルで王道のNISAでの投資信託の積立を着実に進めるべきだ、というのが動画の結論である。