もやしの生産者は約3分の1に減少 「安くて当たり前」のイメージで値上げが難しい業界

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概要

「物価の優等生」と呼ばれ、家庭や飲食店で重宝されてきたもやしの価格が上がり始めている。この報道(2026年10月14日放送「news every.」)は、店頭価格の変化、生産者の減少と大手の事実上の倒産、そして「もやしは安いもの」という消費者のイメージが業界を苦しめている状況を取材している。

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中華料理店の主役の野菜にも値上げの知らせ

取材先の中華料理店では、ラーメンや一品料理など10種類以上のメニューにもやしを使う。店側は、もやしは値段が安定していて優等生なので、料理にたくさん入れていると話す。使う量は1日におよそ5kgで、この店にとっては主役といえる野菜だ。

ところが、最近の仕入れの際に八百屋から「もやしはこれから上がると思う」と告げられたという。5円から8円ほど値上がりするのではないかと言われたそうで、もやしにも値上げの波が及びつつある。

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スーパーの価格は29円から39円、42円へ

スーパーの売り場では、もやしが50円に届きそうな値段で並んでいた。安さが売りの商品だが、この日の価格は42円だった。買い物客は、ずっと29円だったのが突然39円になり、どうしたのだろうと思っていたと話す。

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生産者は2009年の235から86に

もやし生産者協会によると、2009年には全国に235あったもやし生産者は、今年度の初めには約3分の1の86まで減っている。

今月には大手の生産者も事業を続けられなくなった。埼玉県を中心にもやしを生産・出荷していた大手の会社で、取材時には建物に貼り紙が貼られ、稼働していない様子だった。帝国データバンク大宮支店によると、負債はおよそ17億円で、今月1日までに事実上倒産した。種の仕入れ値や光熱費の高騰に加え、今年6月に工場の設備が故障した。これで資金繰りが苦しくなり、事業の継続を断念せざるを得なかったという。

この倒産は店頭にも影響している。先ほどのスーパーは今年6月までこの会社のもやしを販売し、毎週日曜日に1袋10円の特売を行っていた。しかし仕入れ先が変わったため、これまでのような10円の特売はできなくなったという。

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「もやし=安い」というイメージの壁

番組は、業界の課題はコスト高だけではないと伝える。街の人からは「50円以上は買わない」「もやしには安さを求めている。1袋30円くらいで落ち着いているのがいい」「昔からそんなに値段は上がらないよね、もやしって」といった声が聞かれた。

番組が指摘するのは、「もやしは安いもの」というイメージが定着していることだ。そのため生産者などは値上げに踏み切りにくく、上がった生産コストを十分に価格へ反映できていない。

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インクを7割に減らして値上げ幅を抑える

ある企業の担当者は、30円、40円で販売している商品なので、少しコストが上がるだけでももやしには大きく影響すると話す。

この企業は今年7月からパッケージを簡素化した。印刷に使うインクの量をこれまでの7割に減らし、値上げ幅をできるだけ小さく抑えたという。担当者は、工夫しながらコストを見直し、もやしを消費者に届けたいと語った。番組は、もやしが「優等生」であり続けるために、関係者それぞれの努力が続いていると伝えて締めくくっている。