長野県で激安賃貸を3件内見:家賃1万9000円の団地、元ラブホテルのガレージハウス、床のない古民家

YouTubeで開く ↗
概要

YouTubeチャンネル「内見ゴリラの珍賃貸」は、全国の変わった賃貸物件を内見して紹介している。今回は都道府県ツアーの後半最初の回で、長野県を訪れた。案内役の内見ゴリラ(レッツゴーなぎら)と、物件を探してきたディレクターの西田が、県内で3件を回った。内容は、リノベーション済みの格安団地、元ラブホテルを改装したガレージハウス、床が抜けたまま貸し出されている古民家である。各物件には、変わり具合を表す独自の指標「珍賃度」がつけられる。

12分で読めます
0:46

ツアー後半の始まりと長野県の紹介

2人は東京駅から約1時間半で長野駅に着いた。都道府県ツアーはここから後半に入る。なぎらは「前半に主要なところを詰め込みすぎて、後半が弱くなるのではないか」と冗談を言い、西田も「初めに張り切りすぎた」と応じた。

最初の物件に向かう前に、西田が長野県の基本情報を紹介した。人口は約197万人で全国16位、面積は全国4位である。名物は信州そばで、2人は駅の立ち食いそばをすでに食べていた。中学校の地理で習う赤石山脈などの日本アルプスがあり、山の数は日本一だという。雪が多いためスキー場も多く、1998年のオリンピックでのスキージャンプの金メダルにも触れた。

県民性の話題として、西田はTBSの番組「ニッポン県民性発表SP」で取り上げられたランキングを紹介した。男性の前でもすっぴんで平気な女性が多い県で長野が1位になり、その割合は72.2%で、山形・茨城・新潟を上回ったという。また、移住したい県のランキングで19年連続1位だとも話した。ただしこれは書籍『田舎暮らしの本』の調査であり、田舎暮らしや地方移住という文脈での順位だと西田は補足している。なぎらは、自然が雄大で東京からのアクセスも悪くないので、長野は良い場所だと評価した。

4:22

佐久市の公園にあるロケット型の展望台

1件目の物件の近くで、2人は佐久市の公園に寄った。そこにはロケットの形をした大きな展望台「コスモタワー」が立っていた。なぎらは「普通の公園にしては力が入りすぎている」と驚いた。周辺の地図に「展望広場」と書かれていることにも反応している。利用者は1人もいなかった。

階段はかなり長い。途中の中段からさらに上があり、なぎらは「よくこんなものを作った」とこぼしながら頂上まで登った。上は360度見渡せる展望台で、佐久の町が一望できた。一方でなぎらは、周辺の住民から見れば高い場所にロケットが立っていることになるので、景観は大丈夫なのかとも言っている。帰りは階段を使わず、大きな滑り台で下りた。

8:27

1件目:佐久市臼田の団地、家賃1万9000円

1件目は、西田が長野県で最も安い物件として選んだ団地である。全国どこにでもある団地の基本構造の建物だが、チャンネルで団地を取り上げるのは初めてだった。

西田の説明によると、所在地は佐久市臼田で、龍岡城駅から徒歩33分。間取りは2Kで33.51平方メートル。鉄筋コンクリート造5階建ての最上階で、1972年に建てられ、築53年になる。エレベーターはなく、5階まで階段で上る。1階の郵便受けまわりには、築50年分の年季が出ていた。

室内に入ると、なぎらは「想像の100倍くらい白い」と驚いた。もっと古びた和風の部屋を予想していたからだ。玄関の横には用途の分からない細長いスペースがあり、なぎらは珍しいと話した。

キッチンは左側にガス栓があってコンロを置き、中央がシンク、右側が調理スペースという配置である。コンロと調理スペースがシンクを挟んで分かれているため、なぎらは動線が少しつらいと指摘した。「左右が入れ替わるだけでも全然違った」という。一方で上部の収納は上下段に分かれた大容量で、使いやすいと評価した。

この部屋で目立ったのは襖である。片方の部屋の入り口が、普通の襖ではなく「1.2枚分」のような幅の襖になっていて、2人はどこから開けるのか戸惑った。ただ、部屋そのものはまともだった。もとは和室だったと思われる床に、白い壁に合う自然な色のシートが貼られている。2部屋の間の襖を開ければ、続き間として一体で使える。エアコンは2024年製の新品で、撮影の1年前にリノベーションされたという。

ベランダの前には視界を遮るマンションがなく、のどかな景色が広がる。周辺では一番高い建物のようで、遠くには先ほど登ったロケット型の展望台も見えた。

水回りでは、古いタイプながら独立洗面台が後から設置されていた。なぎらはオーナーの心遣いだと話した。トイレは洋式だが新しい型ではなく、便座が冷たい点だけが難点だという。浴室は洗い場の床に水はけの良いグレーのシートが貼られ、給湯器も新しいものに替わっていた。

家賃は1万9000円で、敷金なし、共益費・管理費もなしだった。なぎらは、去年リノベーションしてエアコンも入れ、洗面まわりも整えたのに、単純に計算しても元が取れないのではないかと驚いた。珍賃度は「9」。1万9000円でほぼフルリノベーション、ベランダ付き、風呂とトイレは別、キッチンも立派で広い。なぎらは「完璧でしょ」と評価し、「長野ツアーは未来が明るい」と締めくくった。

18:18

2件目:御代田町の「ガレージハウス ピッコロ」

2件目に向かう車内で、西田は「管理会社から、内見する客に伝えてほしいと言われていることがある」と切り出した。ただし中身は物件を見てから話すとして伏せ、なぎらは「めんどくさい」と返した。

物件は北佐久郡御代田町の「ガレージハウス ピッコロ」である。なぎらはまず名前に反応した。長屋のように住戸が連なった建物で、各戸に車庫がついている。西田の説明では、しなの鉄道の御代田駅から徒歩17分、1Kで18.92平方メートル、木造平屋、1983年築で築42年。なぎらは、リノベーションされた物件だろうと推測した。

ガレージはかなり大きく、天井があってシャッターも下ろせる。なぎらは、車好きにとって安心できる空間だろうと話した。隣の住戸には高級車が停まっていた。外観は長屋らしい和風だが、玄関まわりは少し洋風になっている。

室内は木目調で統一されている。玄関を入ってすぐのキッチンは狭い。1人暮らしの料理には困らない程度だが、冷蔵庫は玄関横のスペースに置くしかない。調理しながら冷蔵庫まで往復することになるので、なぎらは自炊する人は明確にターゲットではないと話した。キッチンの窓は色付きのガラスを4分割したおしゃれなデザインで、外から見ると光が透けて「エロい」雰囲気になるという。

23:08

違和感の正体は「元ラブホテル」

メインの部屋は7.5畳で、2人は奥行きがあって実際より広く感じると話した。床はフローリングが敷かれている。ここで西田が、最初に話すと言っていたことを覚えているかと尋ね、「何か変だと思わないか」と促した。

なぎらは、天井に何かをくり抜いた跡があること、オレンジ色の台のようなものがあって使い方が分かりにくいことを挙げた。そのうえで「元ラブホでしょ」と答え、西田はその通りだと認めた。なぎらは、小さな違和感から気づけるのは自分のような内見の熟練者だけで、素人には分からないだろうと冗談めかして語った。一方で、木造なので声が響き、元の用途にはあまり向いていないのではないかとも話している。

洗面脱衣所は広いが、洗面台の割に鏡が大きすぎる。なぎらはここでも「いかがわしい」と言った。重そうな扉を開けた浴室には、金色に輝く大きな浴槽があった。なぎらはこの浴室を「素晴らしい」と言いつつ、ガレージ付きなので住むのは車好きの男性の1人暮らしが多いだろうと想定した。そのうえで「男1人でこの湯船はきつい」と笑った。

家賃は4万7000円。なぎらは少し高いと感じたが、ガレージ付きは特別な強みだとした。珍賃度は「9.5」で、10には届かなかった。なぎらによると、物件としては珍しく面白いが、「住みたい要素」が0.5足りないという。元ラブホテルであること自体は気にならないものの、実際に暮らすと風呂などが落ち着かない。車好きでなければ刺さらないだろうとも述べた。

27:55

夜の長野で「ビッグちんちん」を食べる

初日の撮影の後、2人は長野らしいものを食べるため、にぎやかなエリアを歩いた。クリスマスの装飾で写真を撮れる場所があり、1本入った通りには味のある店が並んでいた。

近くの店の口コミに「ビッグちんちんはまさに自分が求めていた味でした」とあり、2人はその店に入った。注文したのは、あんかけ焼きそば、ソースカツ丼、そして「ビッグちんちん」である。出てきたのはニンニクラーメンだった。タンメンをベースにニンニクをたっぷり入れたもので、なぎらは「ばかうまい」と繰り返した。ソースカツ丼は長野で人気があるという話で、卵がトロトロだった。あんかけ焼きそばは麺が少し揚げてあり、パリッとした食感が特徴だった。

32:23

3件目:千曲市の古民家「ドリーム寂蒔」

2日目の朝、2人は千曲市寂蒔を訪れた。近くを千曲川が流れているが、堤防に隠れてほとんど見えない。3件目は戸建てで、西田はこれまでとは違うパターンを用意したと予告した。

戸建てで安い物件は古いものになりがちで、なぎらも外観を見て「そのパターンよね」と納得した。ただしこの物件には「ドリーム寂蒔」という名前がついている。交通量の多い道路沿いで、ふざけにくい場所だった。なぎらは「ドリームというよりリアル」と冗談を言った。

西田の説明によると、しなの鉄道の千曲駅から徒歩13分、木造平屋の4DKで約83平方メートル、1962年築で築63年である。なぎらは、どうせ残置物があって畳の部屋だろうと予想して中に入った。

ところが室内に入ると、なぎらは「私は夢を見てるのかね」と言った。床がなかったのだ。なぎらは「過去一かもしれない」と言い、カメラを置いて西田と「作戦会議」をした。西田によれば、この物件は賃貸で、現状のまま引き渡す条件になっている。そのかわりDIYは自由にしてよい。2人は気合を入れ直して撮影を続けた。

37:33

床がない状態をどう評価するか

なぎらは、床板のない状態の床下を指して「これが床です」と紹介した。床を支える木材もかなりガタガタで、限界が来ている。このままフローリングを上に張るのは危ないので、床の構造からやり直す必要があるという。土台の石から木材が完全に浮いている箇所もあり、基礎部分のやり直しは本当に大変かもしれないと話した。

一方で、天井などの上部は比較的きれいだった。シーリングライトをつけるために合板を貼り付けた強引な施工もあったが、なぎらは建物そのものはまだ限界ではないと見ている。床さえ乗り越えれば、おしゃれな空間にできる可能性もあるという。

もう一つの論点は、テナントとしての利用が可能な点だった。目の前の道路は、なぎらが「長野で一番車が通っているのでは」と言うほど交通量が多い。木造の古民家なので音が入りやすく、住宅として住むには厳しい。そのため2人は、店舗などの事業用に考えるのがよいと結論づけた。縁側は一面がガラス戸で、開ければすぐ道路である。景色が良いわけではないが、なぎらはビジネスの面ではこの交通量は魅力的で、テナントとして大きな可能性を秘めていると話した。

室内には灰の入った囲炉裏が3つあった。なぎらは、隠してもいいし、そのまま活用して雰囲気のある空間にしてもいいと提案した。西田は、囲炉裏が3つある理由について2つの推測を挙げた。築63年なので昔の暖房設備として使っていた可能性と、前のテナントが商業利用で設置した可能性である。どちらなのかは分からないままだった。

41:35

床が残る部分:水回りと景色

床が残っている部分もあった。廊下の先には元キッチンとみられる場所があり、配線や水道の跡が残っていた。洗面台も残っているが、なぎらは好きにDIYすればいいと話した。

浴室は意外とかわいらしい作りで、窓の外には遮るもののない山の景色が広がっていた。撮影時は冬に差しかかって山は枯れていたが、なぎらは紅葉の季節は素晴らしいだろうと話した。「景色はお金を出しても買えない」として、この点を高く評価している。

4.5畳の部屋は以前は板敷きだったようで、土壁の上に何かを貼り付けた跡があった。その奥には同じように景色の良い空間がある。なぎらは、古民家カフェにするならこちらを個室風の特等席にすると人気が出そうだと提案した。

一番の課題はトイレだった。手前には汚れのひどい小便器がある。なぎらは、男性には小便器があるのはありがたいので、新しいものに替えればよいとした。しかし奥は汲み取り式で、そのまま使いたい人はいないだろうという。水道を引いて洋式トイレを入れるのは大変そうだと話した。

44:50

家賃4万円、珍賃度は「11」

ドリーム寂蒔の家賃は4万円だった。なぎらは「そのぐらいか」と受け止めた。4DKの平屋の古民家として広さは十分だが、住宅として直そうとする人はなかなかいないだろうという。だからこそ、このエリアに思い入れがあって事業をしたい人向けなのは間違いないと見ている。年間48万円でこの場所を使えるなら「まあいいんじゃないか」「可能性はあると思う」と評価した。

珍賃度は「11」で、なぎらは最初「これは10だね」と言いかけてから上限を超える点数をつけた。ボロボロの古民家はこれまでも見てきたが、ここまで振り切った古民家は見たことがないという。もう貸主側は何もせず「好きにしてくれ」という物件だと評した。

46:42

ツアーの振り返り:「物件探しがしやすい県だった」

最後は信州そばを食べながら振り返った。今回の3件は、団地、元ラブホテル、床なしの古民家だった。2人は非常に濃い顔ぶれだったと話した。

長野の感想を聞かれたなぎらは、物件ではなく前夜の食事を挙げた。「ビッグちんちん」、おいしすぎたソースカツ丼、期待をしっかり超えたあんかけ焼きそばの3つで、「これが全てだった」と言う。物件については、それぞれに特徴があって良かったと述べた。西田の選び方もあるだろうが、それだけの物件を抱えている長野県の潜在力が大きいとまとめた。

西田によると、長野県はツアー折り返しの25都道府県目にあたる。物件探しでは、これまでの24都道府県と内容が被らないよう苦労しているが、基本的に難しい作業だという。それでも長野県は物件の量も種類も豊富で、探しやすかったと語った。そばは醤油ベースのつゆで、2人はそば粉の割合が多いのか、食感が全然違うと話しながら食べていた。