元動物病院の「アタオカハウス」を夜に内見する:プロなら怖がらずに案内できるのか

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概要

YouTubeチャンネル「内見ゴリラの珍賃貸」の夏のホラー企画である。内見系YouTuberの内見ゴリラ(レッツゴーなぎら)と、不動産業界に11年いる森部さんが、夜20時半から心霊の噂がある元動物病院を内見した。企画の問いは「プロの内見YouTuberとプロの不動産屋なら、真夜中の事故物件でも怖がらずにスマートに部屋を紹介できるのか」である。森部さんは収録前の打ち合わせで怖いものが苦手だと話しており、進行役はそれを聞き出したうえでこの企画を用意した。

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企画の趣旨と「夜8時の内見」

撮影は夕方18時過ぎに始まった。進行役は、夏といえば海と肝試しだとして、心霊物件を用意したと切り出す。ただ心霊物件を見て回るだけでは面白くないので、「プロなら全くビビらずにスマートに内見をこなせる」という説を検証する形にした。内見ゴリラは「人生でビビったことがない」と答え、森部さんは「本当に嫌だ」と最初から乗り気ではなかった。

進行役は、これも仕事の範囲だと説明する。客がたまたま夜に内見したいと言えば、それに同行するのがプロだという理屈である。一方で、一般の物件市場に本当に怖い物件はそう転がっておらず、夜8時から内見できる物件もない。そのため前年の撮影でも協力を受けた、お化け屋敷を運営する「暗夜」に今回も協力してもらったという。

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語られた物件の来歴

物件は住居と病院の2棟がつながった建物で、元は動物病院だった。進行役が暗夜側から聞いたという話は次のとおりである。院長は腕の立つ獣医だったが研究熱心すぎたらしく、医療行為なのかも分からないまま動物をホルマリン漬けにしたり解剖したりしていたという噂があった。院長が亡くなって建物は廃墟になり、肝試し目的で不法侵入する人が現れた。

その中にSM愛好家のグループがいたという。動物病院には大型動物用の檻があり、女王様役の女性が男性を檻に閉じ込め、食事としてドッグフードを与えていた。ある日男性が逆上して病院内で女性を襲い、その後自らも命を絶った、という話である。以降、噂を聞いた若者などが出入りするようになったが、入った人のうち必ず1人は頭がおかしくなるとされ、「アタオカハウス」と呼ばれている。暗夜の三浦さんも電話でそう呼んでいたと進行役は話した。

装備は、先頭を歩く内見ゴリラにライト、カメラを持つ進行役にもライト、頭にGoProを付けたメンバーもいた。森部さんだけが何も持たず、「無課金おじさん」「初期装備」とからかわれた。

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住居棟1階:生活の跡と骨の多さ

玄関に入ると、内見ゴリラはまず玄関の広さから、住人はお金を持っていたのだろうと推測した。生理食塩水や注射の残りといった残置物が置かれており、それが生々しいと語られる。

玄関横の洋室にはテレビがあり、ちゃんちゃんこやテディベア、ドラゴンクエスト、7日間のダイエットプログラムのDVD「コアリズム」が残されていた。内見ゴリラはこれを見て「メタボに悩んでいた可能性が高い」と冗談交じりに推測し、ディスプレイ棚はおしゃれに使えそうだと内見らしいコメントも加えた。

奥の和室には仏壇があり、骨や崩れた人形が散乱していた。ここで進行役が暗夜から聞いた別の話を紹介する。暗夜は本来、人に泊まってもらうイベントの形で物件を運営しているが、この建物ではイベントを行っていない。理由として語られたのは、事前に社内のメンバーが1人で泊まったときの出来事である。1時間ごとに状況を報告する予定だったが、深夜12時に連絡が途絶えた。監視カメラを見ると、その人は仏壇と隣の手術室の間をずっと往復しており、そのまま帰宅して亡くなったという。森部さんは「お邪魔します」と挨拶してから進もうとし、ほかの面々に「刺激するな」と止められていた。

建物のあちこちには本物と思われる動物の骨があり、馬の写真も飾られていた。進行役は、院長が動物をホルマリン漬けにしたり解剖したりしていたという噂を思い出させるほどの骨の量だと話した。

物置部屋では森部さんが先頭を任され、白衣のようなものを見て悲鳴を上げた。よく見ると白衣ではなく割烹着で、「中華料理屋みたい」と笑いに変わった。キッチンは広く、実際によく使われていた様子で、カップ麺が大量にあったことから食生活は良くなかったのだろうと話している。この時点で森部さんは汗だくになっていた。

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住居棟2階:空気の重さと奇妙な部屋

2階に上がると、メンバーは空気が重いと口にした。手前の部屋にはジオラマ、リボルバーやハンドガンのモデルガン、グラビアがあり、子ども部屋にしては趣味が独特だと話している。額に入った文字を読むと「荒城の月」で、作曲が滝廉太郎だと誰かが解説した。

トイレでは便器の下に広がるシミを見つけ、どこから漏れたのかと気味悪がった。本がたくさん置かれた部屋はひんやりしていた。その奥には森部さんが「すごく入りたくない」と言う部屋があり、ランタンと動物の頭蓋骨ばかりが並んでいた。内見ゴリラはこのコレクションを「変態」と表現し、何かを感じると話している。進行役も、ここは本物なので自分もあまり行きたくないと漏らした。

森部さんも途中で「どういう設定があるにしても、これは後から置いたものではなく本当の病院だ」と話している。暗夜は2回目だという森部さんは、エンタメ寄りの演出を想像していたが、到着した時点で「ガチ病院じゃん」と驚いていた。演出だとしても、実際にここでさまざまなことが起きていたはずだという受け止め方である。

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病院棟:受付・診察室・手術室

病院棟に入ると、すぐに薬剤の匂いがした。受付には残されていたカレンダーがあり、進行役はそこから2018年11月ごろまで営業していたと推測し、約8年前までは診療していたと話した。

診察室とみられる部屋では、中央の机にホルマリン漬けの瓶が置かれていた。何の臓器かを推測するうちに、去勢手術で取った睾丸ではないかという冗談になった。ハサミやガーゼを置く器具、動物を入れるケージも残っていた。SMのグループがここを使ったという話について、メンバーは「共感はできないが、フェチの人には刺さるかもしれない」と話している。

手術室の手前では、中で何かが落ちる音がしたとメンバーが騒いだ。手術台の上で動物の処置をしていたのだろうと進行役は説明し、人工呼吸器のようなものも見つけた。この部屋では「手」が落ちていて、全員が驚いた。

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檻の部屋とSMの痕跡

手術室をピークだと思ったところで、進行役は「SMの話を忘れていないか」と切り出す。次の部屋は両側に動物用のケージが並ぶ部屋で、ここでは特に生々しい痕跡は見つからなかった。レントゲン用の防護エプロンが掛かっていたことから、「レントゲンプレイ」をめぐる下ネタで盛り上がる場面もある。

その後、進行役は「SMの話の場所はここではなく、この先からが始まりだ」と告げた。奥には刑務所のように見える巨大なケージがあり、内見ゴリラが先頭で入った。中にはマネキンと、手足を拘束するための器具があり、十字架状に縛る形のものもあった。犬のリードを掛ける輪も残っていた。

一番奥のケージにはキッチンペーパーが置かれ、その下には血痕のようなものが垂れていた。ドッグフードを入れていたとみられる銀の皿もあり、進行役は「ここで噂のSMプレイが行われていたのではないか」と話した。森部さんはこのあたりで、マネキンを見て腰を抜かしている。

撤収の際、メンバーの1人が奇妙な振る舞いを始め、「1人狂っちゃいました」という一言で内見は締めくくられた。「入れば必ず1人は頭がおかしくなる」という噂になぞらえた冗談である。

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採点:内見ゴリラは高評価、森部さんは0点

外に出た後、本来のミッションである「どれだけスマートに内見できたか」を10点満点で採点した。森部さんは内見ゴリラに「5000点」と冗談の点数をつけ、背中がかっこよかった、これが内見YouTuberだと称えた。

一方、森部さんの点数は0点だった。10年以上業界にいて多くの物件を見てきたのにマネキンで腰を抜かした、というのが理由である。森部さんは「修行し直す」と応じ、宅建の免許返納という冗談も飛び出した。結論としては、エンタメ物件かと思って入った建物は本物の動物病院で、プロでも怖がらずにはいられなかったということになる。

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撮影トラブル:1時間半が5分のタイムラプスに

最後にもう一つ問題が明かされた。ディレクターの西田さんの顔色が悪い。西田さんが額に付けていたメインカメラがタイムラプス設定になっていて、1時間半の内見が5分に収まってしまっていたのだ。ほかのカメラの映像はあるものの、メインの記録はそれだけだったという。責任を取る形で西田さんはその建物に一晩泊まることになり、残りのメンバーが帰路につくところで動画は終わる。