名店の味を守るかつ丼、タワー盛りの海鮮丼、夫婦のチャーシュー丼 3つの名物丼の店を訪ねる

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概要

日本テレビ「news every.」の特集「幸せの名物丼」は、東京都内で丼を名物にしている3つの店を訪ねる。とんかつの名店の味を家族で受け継ぐかつ丼の店、具材を山のように盛った海鮮丼の店、夫婦で始めたチャーシュー丼の専門店である。番組は、それぞれの店の看板の丼、仕込みのこだわり、店を営む人たちの思いを伝えている。

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新橋の名店の味を受け継ぐ行列のとんかつ店

最初の店は千鳥町駅近くにある、行列のできるとんかつ店「燕楽」だ。リポーターは、店内について家庭的なぬくもりがあって落ち着いた雰囲気だと話している。

この店は、新橋で75年愛された「燕楽」の暖簾分けの店である。新橋の本店は去年、惜しまれつつ閉店し、今はその味を受け継ぐ店が3店舗あると番組は紹介する。

肉は山形県・平田牧場のブランド豚を使い、とんかつは1300円。肉は柔らかく、上品な脂の甘みがあるという。ヒレカツ2つにエビフライが付くミックスフライ定食もある。

1:50

1日30食出る名物のかつ丼

本店の味を守る名物がかつ丼で、セットで1350円。ご飯を覆い隠すほどの大きさで、しっとりと厚みのあるカツに甘じょっぱいタレがかかる。番組がカウンターを映すと、客の多くがかつ丼を頼んでいた。1日に30食出る一番人気だという。客からは「今までの中で一番美味しい」「厚くて柔らかくて美味しいから来てしまう」という声が上がった。

リポーターは、厚みがあるのに歯切れが良く柔らかいこと、豚肉の香りと甘みがしっかり感じられること、揚げ油の香りが鼻に抜けることを挙げて味を評した。店側は「お肉は脂まで美味しい」と話している。

3:12

家族で守る本店の教え

店を営むのは2代目店主の照久さんの一家で、先代の公平さんも現役で息子を支えている。新橋の本店は公平さんの叔父がやっていた店で、公平さんはそこで15年腕を磨いた。照久さんも本店で10年間修行している。公平さんは、教わったことだけをきちんとやっていれば間違いないと考えてきたという。暖簾分けして今年で50年になる。

店では2代目の母・たま美さんと、照久さんの妻・まみさんも一緒に働いている。照久さんは、両親が長生きして元気に働いてくれていることを本当にありがたいと話す。

本店の教えは厨房から見える壁に掲げてある。番組はかつ丼を支えるこだわりをいくつか紹介した。

まず豚肉である。平田牧場は飼育環境などにこだわった独自の三元豚を育てている。米を食べてのびのび育った豚は、きめ細かな肉質と甘みのある上質な脂が特徴だという。生産量に限りがあるため、新たに取引できる飲食店は少ない。この店が仕入れられているのは、店主が見習いをしていた縁で卸してもらえることになったからだと語られている。

パン粉は白い部分だけを使う。油を吸いやすいパンの耳を取り除き、カラッと揚がるパン粉に仕上げている。揚げ油のラードも特別なものだ。ラードは一般的に豚の背脂から作るが、この店では内臓を覆う腸間膜の部分の脂を使う。番組の説明では、腸間膜の脂は溶ける温度が高く冷めにくいため、肉が柔らかく仕上がるという。ほかにもぬか床で作る漬物や豚汁も、本店の作り方を守っている。

本店が閉店した今、その味を求めて多くの人がこの店を訪れる。客は「ボリュームがすごくて毎回また食べたくなる」と話していた。照久さんは、本店の味を守りながら長く続けていければ一番いいと語る。いつまで続けたいかと問われた公平さんは、もうやめたいと笑って答えていた。

6:34

代々木の「飲める」タワー盛り海鮮丼

2軒目は渋谷区・代々木の路地裏にある「海鮮処向井」で、駅から歩いて1分の場所にある。番組は「海鮮丼も飲み物」という声も聞こえる一杯として紹介した。10時45分の開店と同時に店はすぐ満席になる。

海鮮丼は1500円から5000円まである。客は「今週は仕事を頑張ったのでご褒美」と話していた。別の客は、米も酢も選べて好みの丼にできる点が良かったと話している。注文は専用のシートに好みを書き込む方式で、ご飯の種類を選べるほか、酢も白酢と赤酢から選べる。

丼はマグロを中心に、サーモンや鯛などを小さくカットして混ぜ合わせ、ご飯の上に山のように盛り付ける。その上にマグロの脳天をのせる。脳天は飲めるほど柔らかいという。さらに新鮮なウニをのせ、イクラを添えて完成する。

一番人気の丼はセットで2400円。脂ののったマグロの脳天やウニなど8種類ほどの海の幸がそびえ立つタワー盛りだ。客は「すごく豪華なので安いと思う」「柔らかくて美味しい」と話した。リポーターはわさび醤油をかけて食べ、マグロの旨みとコクがあって甘みが濃いと評し、まさに飲めると話している。食べ方はいろいろあり、海苔でご飯と好みの具材を包んでもよい。締めには、カツオでとった優しい味の出汁で出汁茶漬けにする。

9:27

手間をかけて価格を抑える仕込み

店主の兼平さんは6年前に店を始めた。青森の北のほうの出身で、周りに漁師がいて魚をたくさん食べていたので、もともと魚が好きだった。それが店を始めたきっかけだという。

価格を抑える工夫として、番組は早朝からの仕込みを紹介した。マグロの脳天は希少な部位で値段も張る。そこで店は筋のある部位を安く買い付け、スプーンを使って筋に沿って丁寧にこそげ取っている。叩きにする中トロも筋のある部位を使う。このこそげ取った中トロは、カットした海鮮をまとめるつなぎ役になる。兼平さんは「料金が高くならないように手間をかけてやっている」と話す。仕込みは毎日4時間ほどかかるという。

店には外国人客の姿もあり、せっかくならと豪華な一杯を頼んでいた。最高峰の「極」は5000円で、丼の縁を中トロと赤身が花びらのように囲んでいる。客は「ハッピー」と喜んでいた。兼平さんは、自分が美味しいと思ったものを本当にたくさんの人に食べてもらいたい、それだけだと語っている。

11:14

尾山台の珍しいチャーシュー丼専門店

3軒目は世田谷区・尾山台駅近くにある、5年前にオープンしたチャーシュー丼の専門店「こむらや」だ。客は、チャーシューの専門店はこれまでなかったと思って珍しさから入ったところ、結構美味しかったと話す。柔らかくて味もいいと評する客もいた。

店を切り盛りするのは古村さん夫婦である。調理は夫が担い、妻のえみ子さんが接客をしている。夫は専門店にした理由について、前々からチャーシュー作りが大好きで家でずっと作っていたこと、それを妻が食べて美味しいと言ってくれていたことを挙げた。

一番人気の味玉チャーシュー丼は1200円。豚バラ肉を提供直前に炙って香ばしさを出し、甘辛い特製ダレをまとわせてご飯に盛り付ける。揚げた玉ねぎや味付け卵などを添えて完成だ。豚バラ肉は4枚のっている。リポーターは、ほろほろと崩れていく感じがたまらず、口に入れた瞬間にすっと消えるほど柔らかいと話した。ほかに、ネギのピリッとした辛さと風味が癖になるというネギチャーシュー丼もある。自家製の鶏ハム丼は、健康志向の客に好評だという。

13:43

ラーメン店で始まったチャーシュー愛

夫がチャーシューにはまったのは小学生のときだ。父親と一緒にラーメン屋に行き、チャーシューを初めて食べて美味しいと感じた。それ以来、ラーメン屋に行けば必ずチャーシューを食べるようになった。20歳を過ぎると自分でチャーシューを作り始めた。月に1度はさまざまな味のチャーシュー麺を食べ続け、チャーシューへの愛は深まる一方だったという。

30代で働いていた工場で、夫はえみ子さんと出会った。付き合い始めてからは、たびたび手作りのチャーシューを振る舞っていた。えみ子さんは、夫のチャーシューへの熱を見て、本当に冗談で「お店をやるならチャーシュー丼とかも面白いんじゃない」と言ったと振り返る。夫はそれに背中を押されて店を始めたと話している。

14:50

3日がかりのチャーシュー作り

チャーシューは3日かけて作る。1日目は、国産の豚肉を醤油、ニンニク、青ネギなどのタレに漬け込み、冷蔵庫で1日寝かせる。2日目は、味が染み込んだ肉の表面に焼き色をつける。焼いた肉を圧力鍋で2時間煮て、粗熱を取ってからさらに一晩寝かせる。3日目、味がなじんだところでようやく完成する。

その手間をかけたチャーシューを存分に味わえるのが特製丼で、1400円。1杯で豚肩ロース、鶏ハム、豚バラ肉の3種類を楽しめる。リポーターは、肩ロースは旨みがあって肉らしく、赤身の美味しさをしっかり感じられると評した。鶏胸肉の鶏ハムについては、鶏胸で感じたことのない柔らかさだと話している。

16:32

夫婦二人三脚の店

番組の最後に、夫婦がお互いへの思いを語った。一方は相手について、優しくて真面目なところを挙げ、いてくれてありがたい存在だと話した。えみ子さんは夫について、時間がかかることでも本当にコツコツと地道に続けられるところだと語る。そして、チャーシューを極めてほしいと思っていると話した。番組は、夫のチャーシュー愛と妻の支えで夫婦が人生をかけた一杯として、この店を締めくくっている。