吉成名高、狙い澄ましたハイキックでTKO勝利 「ノーボーナス名高」返上を語った試合後会見

YouTubeで開く ↗
概要

『ONE SAMURAI 4』のセミファイナルでアトム級ムエタイ世界タイトルマッチに臨んだ吉成名高は、リファディン・マスドールをハイキックで仕留めてTKO勝利を収めた。試合後の記者会見では、前戦の悔しさを晴らす一戦だったこと、相手が想定より慎重だったことによる戸惑いと立て直し、そしてフィニッシュのハイキックが練習から狙っていた技だったことを、吉成自身が細かく振り返った。

5分で読めます
0:02

前戦の不完全燃焼を晴らすための一戦

試合の率直な感想を問われた吉成は、まず前回の試合に触れた。前回はキックボクシングのルールで戦ったが、自分で納得できる内容を出せず、悔しさともどかしさが残ったという。今回のセミファイナルでは、その思いを全部出そうと考えていたと語った。

一方で、相手は非常に強く、自分が被弾する場面もあったことを認めている。見ている側にも「大丈夫か」と思わせる場面があったうえでの一撃だったため、観客は盛り上がったはずだと吉成は振り返る。そして何より、自分が狙っていた技で倒せたことが本当に嬉しかったと話した。

1:21

想定より前に来なかった相手への戸惑い

実際に戦ってみた相手の印象について、吉成は事前の分析と実際の試合とのずれを説明した。試合前にリファディンの試合映像を確認していた段階では、どんどん前に出てくるアグレッシブなスタイルで、後半になるとガス欠を起こす選手というイメージを持っていたという。

しかし吉成によれば、相手は自分との対戦に向けて相当長い期間準備してきたはずで、自分のことを4年間研究していたという話もあった。そのため自分への警戒心が非常に強く、思った以上に前に来なかった。待ってカウンターを合わせようとする戦い方をされたことで、吉成の中に戸惑いが生まれたという。

その中で吉成は一度カッとなりかけた場面があったことも明かしている。ただ、そこで一度冷静さを取り戻してからのKOだったため、冷静になれたことが良かったと自己評価した。

3:06

ハイキックは「狙っていた」技だった

記者から、フィニッシュのハイキックは体が自然に動いたのか、それとも狙っていたのかと確認されると、吉成ははっきりと狙っていたと答えた。

吉成の説明では、相手は自分の蹴り終わりや、バック系(回転系)の攻撃を合わせてくる選手であることが映像から分かっていた。そこで、相手が回ってくるところに合わせる練習をずっと続けていたという。もともと狙っていたのはミドルキックや前蹴りで、相手が回転してきたところに当てる想定だった。

試合中、カッとなりかけた後に自分の中で「一回冷静にやらなければ」と立て直した段階で、相手が回ってきたところへハイキックを試してみようと考えたという。それが一発目でドンピシャに当たった。すねの深い位置でしっかり当たった感触があり、相手が倒れていく姿がスローモーションのように見え、目も飛んでいたと吉成は語る。

「これは絶対に立てないだろう」と思ったところで相手が立ち上がってきたため少し焦ったが、足元がふらついていたので、これで終わったと確信したという。

5:09

序盤の回転バックハンドと、フィニッシュへのつながり

記者は、試合序盤にリファディンがキックを空振りし、そのまま回転してバックハンドブローを放った場面にも触れ、危ないと感じたかを尋ねた。

吉成は、試合開始早々にいきなりその技が出てきたと振り返る。攻撃自体は見えていて避けたものの、軽く被弾したような形になった。見えていたので危機感はなかったが、予想以上に伸びてくる攻撃だと感じたという。同時に、相手が今回もその技を狙っているのだと確認できたとも話した。

記者がそれがフィニッシュにつながったのかと確認すると、吉成は肯定した。相手がその回転系の技で対応してくることが分かっていたため、それに合わせたハイキックがカウンターになったと説明している。

2:15

新設ベルトの階級を活性化させたいという展望

今後の目標について、吉成はまずこの試合を通じて、見ている人にムエタイの試合の面白さとレベルの高さが伝わったのではないかと語った。

そのうえで、ベルトが新設されたことでこの階級はかなり活性化すると見ている。リファディンのような強い選手がどんどん出てくるうえ、そのリファディンに勝った選手もいる。そうした選手が今後挑戦してくれば、さらに盛り上がるだろうと話した。

一方で、今回の試合は、もっと力をつけなければいずれ超えられてしまうという危機感を覚えた試合でもあったという。そのため、さらに練習を重ねて「不動のチャンピオン」でいたいと抱負を述べた。

6:10

「ノーボーナス名高」からの初ボーナス

会見の後半では、今回ついにボーナスを獲得したことに質問が及んだ。発表時に笑顔があふれていたことについて問われると、吉成は所属ジムのチームメイトたちが良い試合をして次々とボーナスを獲得する中、自分だけがボーナスを取れず「ノーボーナス名高」と呼ばれていたことを明かした。今回は非常に良い勝ち方ができ、皆の前でボーナスが発表され、一緒に喜べた感じがしてとても嬉しかったという。

記者から、これまでチームメイトが取ってきたボーナスをすべて合わせても今日の吉成のボーナスの方が大きいのではないかと水を向けられると、吉成はそれについてはみんなと話して自慢しようと思うと笑って応じた。

さらに、今乗っている車をもう一台買えるのではないかと聞かれると、車はとても好きだが、ちょこちょこぶつけてしまうので保険料が高いと打ち明け、ボーナスで保険をしっかり払いたいと答えて会見を締めくくった。