簗農水相の後任に武部新氏 「即戦力」の起用と、残された国会運営の課題

YouTubeで開く ↗
概要

「予算カット」発言などで辞任した簗前農林水産大臣の後任に、武部新氏が決まった。日本テレビ政治部の矢岡亮一郎官邸キャップは、この人事を高市首相の「政策重視」の表れと見る。一方で、辞任で問題が片付いたわけではなく、国会運営には課題が残っているとも指摘した。解説のポイントは、「新農水相はアンケートで即戦力」と「簗ショック、集中審議は拒否」の2つである。

3分で読めます
0:13

政策重視の人事と「即戦力」という評価

矢岡氏によると、武部氏は農水副大臣の経験があり、農林水産行政に精通した政治家だ。高市首相は武部氏を「即戦力」と評価し、太鼓判を押していたという。

武部氏は15日午前、官邸に呼び込まれた際、首相から「しっかりアンケートを読んでますよ」と言われたことを明かした。ここでいうアンケートは、議員が希望する役職などを書く役職希望アンケートを指す。武部氏は自分が記入した内容を記者団にも紹介した。その一例がフードテックで、食に関する分野に最先端技術を活用する新しい政策だという。矢岡氏はこれを高市首相の肝いりの政策でもあると説明する。武部氏は、こうした政策を進めて未来に向けたシステムをしっかり作っていくと語った。

自民党内からは、今回の人事を安定感のある人選だと評価する声が上がっている、と矢岡氏は伝えた。

1:34

辞任で解明されなかった道路予算の配分問題

簗大臣への追及で荒れた国会は、これで一段落するのか。この問いに対し、矢岡氏は「まだ課題は残っている」と答えた。

簗氏は内閣を去ったが、今回改めて浮上した道路予算の配分の問題は全容が解明されないままだった。行政の公正性や公平性が政治力によってゆがめられているのではないか、という懸念が残ったと矢岡氏は述べる。武部氏も15日、国民にとって信用・信頼でき、公平性の高い政策を推進していく必要があると話していた。矢岡氏は、これは道路予算の配分の問題にとどまらず、政治の側が今後も抱え続ける課題だとの見方を示した。

2:28

集中審議を拒否、野党の質問時間を増やして合意

15日の国会では、日程をめぐってまたひと悶着があった。参議院予算委員会は16日と来週月曜日の19日に予定されている。野党側は、この日程を予定通り受け入れる代わりに、別の日に高市首相が出席する集中審議を開くよう求めた。自民党はこれを拒否し、16日と19日の野党の質問時間を増やすことで与野党が合意した。

この協議について、立憲民主党の幹部は、答弁を準備する霞が関の各省庁への負担が大きいとし、働き方の意味で「ブラック霞が関」を作っているのは与党側だと指摘しているという。

3:22

首相が最も恐れていた消費減税関連法案への影響

矢岡氏は、今回の一連の事態で高市首相が最も恐れていたのは、消費減税関連法案への影響だと解説した。政府・与党は来週20日にこの法案の審議入りを目指している。しかし野党幹部は、法案の中身もまだ分からず、野党としては20日に審議入りできる状況ではないと話しているという。

国会は16日、まず参議院予算委員会で再スタートする。消費減税をはじめとする本来の政策議論をどこまで深められるかが与野党双方に問われている、と矢岡氏は締めくくった。