愛媛の1万4000円台物件を3件内見、最後は部屋中が壁画の「美術館」だった

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概要

「内見ゴリラ」ことレッツゴーなぎら、不動産会社BEAMホールディングス取締役の森部さん、ディレクターの西田の3人が、愛媛県松山市で家賃1万4000円台の物件を3件内見した回である。物件を選んだのは西田だ。出演者は西田について、これまでに数万件規模の物件を見てきて、変わった物件だけを探すようになった人物だと紹介している。各物件は珍しさを示す独自の点数「珍賃度」で評価される。1件目は県内最安値、2件目は仕掛けの多い古いマンション、3件目は壁と天井一面に絵が描かれた部屋だった。番外編として、なぎらが母方のルーツである伯方島を訪ねる場面もある。

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移動中の「愛媛インフォ」

移動中に西田が愛媛県の基本情報を紹介した。人口は約126万人で全国28位、四国4県では最も多い。柑橘類の生産量は全国でもほぼ1位か2位を争う水準だという。道後温泉は日本最古の温泉といわれ、歴史は3000年とされる。これを聞いた出演者は「古事記どころではなく神話の時代だ」と笑っていた。

県出身の有名人としては、SMAPの草彅剛、初代仮面ライダーの藤岡弘、、サッカー日本代表の長友佑都の名前が挙がった。今治タオルはタオル生産量で日本一であり、松山市は野球拳発祥の地でもあると西田は説明した。なぎらは、愛媛は自分の先祖がいた土地でもあると話している。

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1件目:県内最安値、手入れの行き届いた木造1K

1件目は愛媛県で最も安い物件で、土橋駅から徒歩16分の場所にある。1980年築、築46年の木造2階建てで、間取りは1K、広さは約17平米だ。

外観で目を引いたのは駐車場だった。田舎なので幅の広い駐車場があるが、そこに止められた車のタイヤが傷みきっていた。住人が放置しているのか、オーナーが好き勝手にしているのかと出演者たちは冗談を言っていた。外壁はきれいとは言えないものの、ひび割れを白く補修した跡がある。森部さんはこれを、オーナーが物件を大切にしている気持ちの表れだと受け止めている。

室内に入ると、出演者たちは最安値物件としてはかなり状態がよいと評価した。玄関は十分に広いが、靴箱はない。床にはフローリング調のシートがきれいに貼られている。なぎらは「寝転がれるかどうか」を自分の判断基準にしていて、この床なら寝転がれると合格を出した。シンクもピカピカだった。なぎらは奥の部屋から禍々しさを感じたと冗談を言ったが、居室も手入れが行き届いていた。居室は6畳で、天井が少し高いため広く感じられる。窓の外は先ほどの駐車場だ。そこに車を止めてこちら側を玄関にしてもいいのではないかという意見が出て、みんなが同意していた。

水回りの紹介は西田が担当した。浴室の扉には模様入りのガラスがはめられている。出演者の一人によれば、祖母の家にもよくあったガラスだが、作れる職人が減っていて今では希少になっているらしい。浴槽はコンパクトだがきれいだった。配管がむき出しになっている点だけが気になると指摘されている。身長170センチ、体重58キロほどの出演者が実際に入ってみると、膝を抱えて座れば肩までつかれた。トイレは浴室と別で、和式だった。和式は好みが分かれるが、タイルも便器もきれいに保たれている。出演者からは「和式のほうが踏ん張りやすい」という声も出ていた。

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家賃が安い理由の説明と「珍賃度8」

家賃は1万4000円、管理費・共益費が1000円で、合計1万5000円だった。西田は内見を終えてから、安い理由を明かしている。2代前の入居者がこの部屋で亡くなったという。同じ建物の他の部屋は家賃1万8000円で、共益費込みで1万9000円になる。この部屋はそれより月4000円安い。詳しい事情は聞かないことにしたと話しつつ、孤独死だったという話は出ており、出演者は孤独死なら仕方がないと受け止めていた。西田は事実なので伝えたと説明し、先に知らせずに内見してもらったほうが部屋の印象を判断しやすいと考えたという趣旨も語っている。月4000円浮けばchocoZAPに通える、という冗談も出た。

珍賃度は8だった。最安値の物件で、やるべき手入れをきちんとしているものはなかなかない、というのが評価の理由だ。それだけなら8点には届かないが、和式トイレを壊さずに残し、きれいな状態にアップグレードしているこだわりが加点されたと説明された。

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2件目:駅徒歩1分、仕掛けだらけのRCマンション

昼食を挟んで向かった2件目は、久米駅から徒歩1分の場所にある1989年築、築37年のRC造マンションで、間取りはワンルームだ。外観はよくある建物に見える。森部さんたちは、西田がこれを選んだのは苦しかった時なのではないかとからかった。西田は「ないなりに、ここで勝負すると決めている」と応じている。

エントランスはひと昔前の雰囲気を残している。エレベーターはなく、5階の部屋と言われて階段を上ったが、結局「色々あって2階」だったというくだりもあった。室内は意外ときれいで、広い玄関とシューズボックスがあり、白いフローリングが敷かれている。

西田がまず見てほしいと案内したのはキッチンで、その形がほかではあまり見ないものだという。水回りの扉はアーチ型で、出演者は「異世界感」「近未来的」と表現した。中は浴室で、右奥の扉の先にトイレがある。限られたスペースを最大限に使った造りだ。中に入った出演者は閉じ込められたと冗談を言っていたが、室内は「死ぬほど暑い」状態だった。窓には防御用の柵が付いている。目の前が斜面や家になっていて外から侵入しやすい構造のため、2階でもこうした柵があるという説明だった。

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収納から出てくる折りたたみベッド

西田が「取っておき」として最後に見せたのが収納だ。開けると洗濯機置き場があり、その下にも扉が細かく分かれて続いている。出演者は「なんで分けたの」とツッコミを入れていた。最後の扉は観音開きではなく上に開き、ロックを外して引き下ろすと布団付きのベッドが出てきた。全部屋に備え付けの収納ベッドだという。

ただ、布団にはシミがあり、衛生面ではかなり厳しいと評された。木製のフレームもだいぶ傷んでいて、出演者たちは新築当初からあったものだろうと推測している。面白いのは脚の仕組みで、ベッドを下ろす動きに連動して脚が出てきて着地する。出演者たちは何度も上げ下ろしして感心し、「37年前にこの技術」「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と冗談まじりに称賛した。

家賃は1万4000円で、1件目と同額だった。管理費は3000円なので合計1万7000円になる。駅から徒歩1分なのに最安値と同じ家賃だったため、出演者から「誰か死んでいるのでは」という声が上がったが、西田はそういう事情はないと否定した。同じ建物の他の部屋もすべて同じ値段だという。

珍賃度は9.5だった。バブル期の遺産のような物件はこれまで何度も見てきたが、昔の雰囲気を残しながらさまざまな小技や仕掛けがある物件はあまり見たことがない、というのが評価の理由だ。家賃についても、1万4000円は「ちょっとクレイジー」で、収益が出るのかと驚く声があった。

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寄り道:果物市場のある施設でジュース

次の日の3件目に向かう前に、一行は視聴者がコメントで勧めてくれた施設に立ち寄った。果物市場があり、「プロが選ぶ日本の観光施設100選」に入っていると掲示されている。この時期はみかんの旬ではなかったので、みかんジュースを飲んだ。昔は瓶で売られていた定番の商品が今はペットボトルになっていて、出演者の一人は子どもの頃によく飲んでいたと懐かしんでいた。もう一種類のジュースは、飲んだ後に果物の味が来ると表現され、「本当に果物を食べているみたい」という感想が出ていた。

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3件目:画材店の上、「愛媛のすべてをかけた」1K

最終日の3件目は、勝山町駅から徒歩7分の場所にある1979年築、築47年のRC造マンションだ。間取りは1Kで、広さは約19平米である。外観を見た段階から、出演者たちは何かありそうだと期待していた。

1階には画材店の看板が出ている。年月とともに歩んできたようなデザインで、世間に迎合しない、令和にはマッチしていないスタイルだと評された。出演者は、この画材店がオーナーなら面白い物件の可能性が高いと予想していた。外壁は途中まで色付きのタイル張りで、そこから先は補修されている。どちらが新しいのか分からず、「クレイジー増築」かと冗談が出た。エントランスには駐輪場があり、電気メーターが一か所にまとめられている。あまり見ない造りで、治安がよさそうだという感想もあった。

入ってすぐのキッチンは広く、一人暮らしならダイニングを兼ねられるほどだ。ワンルーム・1Kの激安物件には珍しく、カウンターは直角ではなく緩やかに曲がっている。家電も付いていて、すぐに入居して使えるという。水回りはユニットバスで、下水の臭いもなく特に変わった点はない。ここまでの印象は弱いかもしれないと出演者が言うと、西田は「愛媛のすべてをここにかけている」と、最後の部屋に希望を託していると語った。

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部屋一面の壁画

居室の扉を開けると、壁一面に絵が描かれていた。出演者たちは拍手し、「これぞ珍賃」と喜んでいる。西田がこの物件を選んだ理由は、ひと目で分かるインパクトだという。

西田のお気に入りは、壁に描かれた土管と太陽のイラストで、エネルギーを感じると話している。反対側の壁には月が描かれていて「ちょっとスピってる」と言われた。モニュメントのようなキャラクターも描かれていて、出演者はそれを「セブンアイスの最終形態」「ワッフルコーン」とたとえていた。天井にも絵があり、照明をつけると森部さんが「生まれ変わった気がする」と口にし、周りから「スピッター森部」とからかわれていた。

一方で、住み続けたらどうかという話もあった。入室して数分の今は楽しいが、1か月続いたらどうか、1年続けばちょっと壊れるかもしれない、白い壁に戻したくなるのではないかという意見が出た。これに対して、画材なら下の店で売っているという返しもあった。

壁には描いた人のものとみられるサインと、「4月20日完成」という日付が残っていた。完成はおよそ5年前だという。出演者の一人は、自分はカナダにいたので分かると前置きしたうえで、カナダは大麻が合法の国で、4月20日は一部の人たちのあいだで大麻の日とされていると説明した。ただし、たまたまかもしれないとも付け加えている。収納の扉にも絵が描かれていたが、取っ手の周りなどは筆遣いが雑で、「明らかに疲れが出ている」と笑われた。収納の中は仕切りで分かれていて、片側は3段、反対側は広めの収納になっている。

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「珍賃度は無限」、愛媛の総括

家賃は1万4800円だった。西田によれば、愛媛には1万4000円前後の物件がたくさんあるという。珍賃度は「無限」で、カンストとされた。西田はこの部屋を「これぞアート」と評している。作者がどんな人物かは全く知らず、人によってどこまで刺さるか分からない物件だとも話した。森部さんは、こうした物件を探し出す西田の力に驚いたと述べ、新会社が立ち上がることもあって今後が楽しみだと語っている。

帰りには、視聴者がコメント欄で勧めてくれた石鎚山のパーキングエリアで昼食をとった。振り返りでなぎらは、最後に濃厚な愛媛を味わった感じがして楽しかったと話している。西田は、最後の物件は見てもらってどちらに反応が転ぶか分からなかったが、2人に楽しんでもらえたことが何よりで、探した苦労が報われたと語った。愛媛については、共益費込みでも2万円を切る物件があり、癖の強い物件も多いことから、「リーズナブルな珍賃都道府県」とまとめられた。

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番外編:伯方島でルーツをたどる

番外編では、伯方の塩で知られる伯方島をなぎらが案内した。母方の家系が伯方島の出身なのだという。最初に訪れたのは、小学生の頃に祖父とよく遊んだビーチで、来るのは20年ぶりくらいになる。なぎらは、祖父に海や山での遊びを叩き込まれたおかげで野生味を身につけたと振り返った。

訪問のもう一つの目的は、立ち上げる新会社の社名のヒントを得ることだった。祖父はすでに亡くなっていて、元の別荘には今は別の人が住んでいる。それでも探しに行けば何かひらめくかもしれないと考えたのだ。車で辺りを探し、記憶に近い景色をたどった結果、ビーチから道路1本を挟んだすぐ近くに祖父の元別荘を見つけた。子どもの頃はもっと小さい家だと思っていたが、実際には「バカでかい」家で、祖父は思っていた以上にすごかったのだと分かったという。

社名については、結局何もひらめかなかった。それでも、思い出の地に来ると無条件に元気が湧いてくる、とてもいい人生だとなぎらは話している。森部さんとのやり取りでは、日頃から掲げている「土地は永久に不滅」という考えも話題になった。祖父が亡くなっても土地は次の人に引き継がれて残り、記憶も残る。土地を持つことは地球の一部を所有することだ、という話である。社名の候補として「大自然不動産」が出たが即座に却下され、社名は決まらないまま、夕暮れの伯方島の海を眺めて動画は終わった。