マクドナルドの「ハンバーガー大学」は何を教えているのか:折り紙の紙コップ作りで体験したチームづくり

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概要

マクドナルドには「ハンバーガー大学」という社内の教育機関がある。名前とは違い、ここではハンバーガーの作り方は教えていない。教えているのは、マクドナルドが重視する「ピープルビジネス」を支えるための人材育成、とりわけリーダーシップである。今回、カリキュラムの一部がメディア向けに公開され、オリコンニュース取材班が体験会に参加した。

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「ハンバーガーの作り方は一切教えていない」

体験会の冒頭、学長の中原氏はハンバーガー大学の役割を説明した。中原氏によれば、ここで教えているのはどんな業界でも、どんな人生のステージでも通用するリーダーシップであり、ハンバーガーの作り方は一切扱わない。

では「ピープルビジネス」とは何か。中原氏は、マクドナルドの人に対する並々ならぬ覚悟を示すものとして、自社の歴史にまつわるトリビアを紹介した。日本のマクドナルドは1971年7月、東京・銀座三越にオープンした日本1号店から始まった。しかし、その1か月前の1971年6月の時点で、すでにハンバーガー大学は日本で設立されていたという。

「商品を売る前に、まず人を育てる」。中原氏は、半世紀以上前の創業の瞬間から、このピープルビジネスの考え方がマクドナルドの背骨になっていたと語った。

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体験したのは折り紙のアクティビティ

参加者が体験したのは、折り紙を使ったアクティビティである。リーダーとしてチームのパフォーマンスを最大化し、成果につなげるには、チームに何が必要かを考えることを目的としたカリキュラムだ。

課題は折り紙で紙コップを作ること。ルールは、準備時間2分、制作時間4分。そして、チーム全員が必ずどこかの工程に手を加えることとされた。

取材班のチームはまず、どう取りかかるかを話し合い、各自が1つずつ紙コップを完成させていく方法を選んだ。

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1回目の結果は「0個」

制作時間が終わり、中原学長に完成品を確認してもらうと、評価は厳しかった。「これはちょっと形が違う」「ここがピシッと合っていない」と、細かな基準に照らして一つひとつ不合格とされ、合格した紙コップの数は0個だった。

結果について問われた参加者は、短時間ではコツをつかめなかったこと、そして「ここをこうした方がいい」といったチーム内の対話が足りていなかったのではないかと振り返った。別の参加者も、作業しながら「もっとこうした方がいいのでは」と感じることがあったはずで、それをチーム内でもっと共有していれば、よい結果につながったのかもしれないと話した。

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「チームパフォーマンスダイヤモンド」で整理し直す

0個という惨敗で終わったものの、カリキュラムはここで終わらなかった。続いて教えられたのが「チームパフォーマンスダイヤモンド」という考え方である。これはパフォーマンスの高いチームを作るための4つの要素を盛り込んだもので、具体的には次の4点だ。

  • チームの目標
  • メンバーの役割
  • メンバーの個性
  • チームとしてのプロセス

参加者はこの枠組みをもとに4つの要素を整理し、もう一度同じ折り紙の作業に取り組んだ。

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2回目は分担制で6個

2回目、チームは1人1個ずつ作るやり方をやめ、工程ごとに分担してコップを作ることにした。結果は6個。0個からの大幅な改善に、中原学長も「素晴らしい」と声をかけた。

参加者は、パートごとに役割を分けたことで、各自が同じ工程を流れ作業のように素早く繰り返せたのがよかったと振り返った。1回目は全員がそれぞれ1個を最初から最後まで作っていたが、2回目はそこが違ったという。

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ワークを実務につなげる

最後に中原学長は、実際のハンバーガー大学のクラスでの学び方について説明した。重視しているのは、ワークと実務をつなぎ合わせ、そこから気づきを得ることだという。その気づきを実際の業務にどう生かせるのか、明日から新たな一歩を踏み出すとしたら何ができるのか。そうした考えを引き出し、ディスカッションしながら全員で学んでいると中原学長は語った。

折り紙の紙コップ作りという単純な作業でも、目標・役割・個性・プロセスを整理するかどうかで結果が0個から6個に変わった。体験会は、この差をどう日々の仕事に持ち帰るかを考えるところまでを含めて、ハンバーガー大学の「人を育てる」教育の一端を示すものだった。