役所広司が語る楽屋の「セリフ合わせ」と、松山ケンイチ・吉田羊のエゴサーチ習慣 Netflix『俺のこと、なんか言ってた?』完成報告会
oriconNetflixシリーズ『俺のこと、なんか言ってた?』の完成報告会で、キャストが役柄と共演者との関係について話した。主演の役所広司は、承認欲求の強い主人公・高瀬川を演じる。この記事では、撮影現場の雰囲気、それぞれの役への取り組み方、そして作品タイトルにちなんだ「自分がどう言われているか気になる」体験談を中心にまとめる。
サウナ店の制服がつくった「同志感」
高瀬川はどん底に落ち、劇中のサウナ店でアルバイトとして働くことになる。そこで多く共演するのが、バイト仲間で劇作家の岡本哲を演じる賀来賢人と、事務役の坂井真紀である。司会者は、3人の場面は見ていて爆笑するところや好きなところが多いと紹介した。
坂井は撮影について、本当に楽しかったと振り返った。役所、賀来、坂井の3人は、店の従業員用シャツを着て撮影に臨んだ。坂井によると、それを着ただけで同志のような感覚が生まれたという。撮影はずっと同じ場所で行われ、楽屋も同じだった。
「ただで役所広司と本読み」をしていた賀来賢人
賀来の印象に強く残ったのは、役所のセリフ量の多さだった。役所はほぼ全シーンに出演しているため、セリフが膨大になる。そのため現場では、自然とセリフ合わせが始まっていた。賀来は、自分は勝手に「ただで役所広司と本読みをさせてもらっている」と思い、それだけでニヤニヤしていたと笑った。
役所もこの時間について説明した。待機場所では賀来も坂井もそれぞれ台本を読んでいる。役所が自分のセリフを覚えるために最初のセリフを言うと、坂井がすぐに返し、賀来も続いた。役所は、自分のためにみんなが付き合ってくれたと感謝した。
賀来は、自分はむしろやりたかったのだと返した。ただ、いつ始まるか分からない。お茶を飲んだりお菓子をいじったりしているときに突然始まることもあり、そこですぐ応じられるかという反応力を試されたという。
アドリブを入れなかった理由
司会者は、賀来のコミカルな演技は今回も気持ちよさそうに見えたとして、アドリブが多かったのかを尋ねた。賀来の答えは「ないと思います」だった。
理由として賀来は、脚本家の宮藤さん(字幕の表記どおり)の脚本に参加するのが今回初めてだったことを挙げた。賀来は以前から大ファンだったので、一字も間違えないことを今回の自分のテーマにした。そのうえで、楽しく丁寧に演じたと話した。
見逃してほしくない場面
見どころを聞かれた賀来は、まず「どんな役所さんが見られるのか」という豪華さを挙げた。個人的には、村井というキャラクターに注目してほしいという。賀来は村井の様子のおかしさを見て、すごいと思ったと語った。名前が挙がった瞬間に村井役の共演者は反応し、自分から「おかしい人間をやっております」と応じた。賀来は「相当すごいですから」と念を押した。
坂井が挙げたのは、役所がたくさん練習していたアウフグース、つまり熱波師の場面である。坂井は「熱波師」の呼び方を確かめながら、ぜひ見てほしいと勧めた。
松山ケンイチが演じた助監督・川島
松山ケンイチが演じる川島は、ロケのためにサウナ店を訪れる。監督になる夢を追う助監督という役である。
松山によると、俳優の仕事を始めてからずっと目の前には助監督がいて、これまで何十人もの助監督を見てきた。だからこの役を演じられたことはとても嬉しかった。一方で、自分は皆の真似をしているだけだとも感じたという。それでも個性的な助監督は多いので、自分なりの色を出したいと考えながら演じたと語った。
役所との場面について松山は、表舞台の裏側で、制作の裏の本音を話し合う描写があると説明した。高瀬川の裏の顔に接する役回りだったため、ずっと「役所さん、可愛いおっさんだな」と思っていたという。吉田羊もうなずき、「すごい可愛いです。全身可愛いです」と同意した。
役所は、自分たちは多くの監督や助監督を見てきたと話した。劇中では高瀬川が川島に対して偉そうにふるまう場面もある。役所はそのうえで、いつか監督になりたい助監督はたくさんいるが、こういう助監督がいるなら絶対にその作品に出たいと思わせる人物を松山が演じてくれたと評価した。
「俺のこと、なんか言ってた?」と気になった経験
イベントでは作品タイトルにちなんで、承認欲求の強い高瀬川のように、自分のことを何か言われていないか気になった経験も聞かれた。
松山は、作品の放送直後から必ずSNSと「向き合っている」と答えた。感想がすべてだと考えているので、自分で作品を見るより先に感想を読むという。皆が良いと書いている箇所を確かめてから作品を見たいタイプだと話した。今回の作品も2話の途中で視聴を止めていて、配信が始まったらSNSと一緒に見るつもりだという。続きを見たいのを我慢しているとも明かし、とても楽しみだと語った。
吉田も自分でエゴサーチをすると話した。寝る直前まで検索し、朝起きると一番に検索する。寝ている間に1件増えているかもしれないと思うからだという。今回も配信が始まる22日から検索するつもりだと答えた。
役所広司も「気になってしょうがない」
司会者は、役所はエゴサーチをしないのではと尋ねた。しかし役所は「しますよ」と答え、会場を驚かせた。今日のようなイベントの後や映画の上映後は、反応が気になってしょうがないという。
役所はさらに、「つまらなそうなドラマだ」と書いている人がいるのではないかと心配してみせた。共演者たちはすぐに「いないです」と否定した。こうして、主人公・高瀬川と重なるような役所の一面がのぞいたところで、質疑のコーナーは終わった。
さあ、ここからは役やその関係性に沿いながらお話を伺っていきます。まずは、高瀬川がどん底の縁に立った中で、アルバイトとして働くことになったサウナ白樺というお店があるんですが、そこでバイト仲間で劇作家、岡本哲役の賀来さん、事務役の坂井真紀さんとの共演が多いんですが、これ、特にやっぱり和気あいあいとしていて、見てる方もなんか笑ったり、爆笑したり、そういうシーンがいっぱいあったんですが、撮影現場、まずどんな感じだったんですか?
いや、もう本当楽しかったです。はい。
ね、楽しかったな。みんなで、あそこにあるサウナ白樺のシャツをね、従業員は着るんですけれども、役所さんも賀来くんもね、私も、それを着ただけで同志感が。
そうですね。ずっと同じ場所でね、ずっと同じ楽屋で。すごく印象的だったのが、役所さん、本当に全シーン出られてるんで、膨大なんですよ、セリフ量が。自然とセリフ合わせみたいなのが始まるんですけど、僕は勝手に、ただで役所広司と本読みをさせていただけてるっていう、もうそれだけでニヤニヤしてました。
思ってた。
はい。はい。
これね、監督もおっしゃいましたが、皆さん、もう一人一人が素晴らしいお芝居をしてる中で、特に賀来さんのコミカルな演技も私も大好物なんですけども、今回も気持ち良さそうにやってらっしゃいましたが、あれ、アドリブとかも結構あったんですか?
いや、ないと思います。というのも、宮藤さんの本が初めてっていうことがあって、僕、本当に大ファンだったんですよ。なので、一句間違えないことが今回の僕のあれかなと思って、すごく楽しく丁寧にやらせていただきました。
はい。じゃあ、賀来さん、坂井さんに伺いたいんですが、ここを見てほしいなという、ご自身もしくは共演者のシーンでもいいんですが、ネタバレにしながらも、賀来さん、このシーンは見逃さないでほしい、どういうところがありますか?
やっぱ、役所さんの、何の役所さんが見れるんだろうっていう豪華さと、あとは個人的には、村井っていうキャラクターがいるんですけど。
はい。はい。ピクッてされましたけど、今の。
はいはいはい。様子のおかしさみたいなのは、僕はすごい見てて、マジかって思ったんで。なんかね、磯村くん。
はい。おかしい人間をやっております。
相当すごいですから、これ。はい。
ありがとうございます。
坂井さん、どういうシーンが?
そうですね。役所さんが本当にね、練習たくさんされてた、熱波って言うんですか、あれは。
アウグース。アウフグース。
熱波師ですかね。
はい。熱波師。はい。ぜひ見てください。
はい。役所さんは、このサウナ白樺でお二人との共演、改めていかがでした?
いやね、さっきセリフ合わせって賀来くんが言いましたけど、待機してる場所があって、それぞれ賀来くんも坂井さんも台本見てんですけど、僕もセリフ覚えなきゃいけないんで、最初のセリフをパッと言うと、坂井さん、すぐ答えてくれるんですよ。
はい。
そうして、賀来くんも答えて、僕のためにみんな付き合ってくれたって感じですね。
賀来さんからしたら、ただでこんなことができるな。
こっちはやりたいんです。ただ、いつ始まるかわかんないんで、ちょっとお茶で、お菓子とかいじってる時も始まったりする。だから、その時にすぐ行けるというね、反応は試されましたよね。
逆に役者としても、いろんなものを学んだってね。ありがとうございます。
そのロケを行うために、松山さん演じる川島もこのサウナ白樺を訪れるシーンがあります。監督になるという夢を追っている助監督の役でした。改めて、この川島という役を演じられていかがでした?
自分がこの仕事を始めてから、ずっと目の前に助監督さんがいるわけなんで、もう何十人の助監督を目の前で見てたので、やれたのはすごく嬉しかったですし、ただ皆さんの真似してるだけだなと思って。でも、個性的な助監督さんもたくさんいらっしゃるので、ちゃんと色を出せたらいいなと思いながらやってました。はい。
改めて、役所さんとのシーンも多いんですけれども、共演されていかがでした?
はい。結構、表舞台の裏側というかのところで、制作の裏の本音を喋り合うっていうような部分だったりとか、そういう描写があるような気がするんですけど、なんて言うんですかね、高瀬川の裏側と接してるっていうか。なんで、役所さん、可愛いおっさんだなってずっと思ってました。
今、吉田さんもうんうんって頷いてましたが、やっぱ可愛いですか?
すごい可愛いです。全身可愛いです。
そうですか。役所さんは今、可愛いおっさんと言われましたが、松山さんとの共演、いかがだったんですか?
そうですね。やっぱ、彼も言いましたけど、僕たち、監督を見てきましたからね。こういう監督はいいですよね。こういう監督は真面目で、ちょっと。僕は彼のところに居候したりすることになるんですけども。でも、いつか監督をやりたいっていう助監督たちはたくさんいる中で、こういう助監督がいると、もう本当、自分は絶対出たいなというふうに思わせる助監督のところをやってくれたなと思います。
承認欲求モンスター、高瀬川のように、「俺のこと、なんか言ってた?」と気になってしまったような経験、エピソード、役所さん、吉田さんに伺いたいんですが、あります? 役所さん、なんか「俺のこと、なんか言ってたのかな」って気になったような経験、エピソード。吉田さん、松山さん。
僕もですか?
はい。はい。
僕は必ず放送された直後から、ずっとSNSと向き合ってますよ。
はいはいはいはい。
それ、向き合ってるって言い方。
はい。もう感想が全てだと思ってるんで。自分が見るより先に感想見ますもん、だって。
まずエゴサから始めて。
そうです。そうです。そうです。だから、そっちを見て、見たい派です、自分で。
じゃあ、みんな「ここがいい」って書いてくれるのを見て、改めて見て、「やっぱいいな」。
うん。だから今回も、2話の途中まででやめてんですよ、僕。
そうなんですか。
はい。なので、配信始まったら、SNSと一緒に見たいなと思ってるんです。
新しい楽しみ方でしょ?
そう。
あれ、止めずに見たくなるのを我慢して。
うん。
2話で止めてる。
わかりました。
はい。だから、すごい楽しみです。
わかりました。吉田さん、なんかあります? 「私のこと、なんか言ってた?」って気になったような。
私もエゴサします。
え?
はい。寝る直前までエゴサして寝て、朝起きて一番にエゴサします。寝てる間に1個増えてんじゃないかと思って。
じゃあ、「新着2個ありました」。
「新着2個、なんだろう」って。はい。
じゃあ、今回も22日からやるであろうっていう。
はい。そうですね。はい。
役所さんはエゴサとかしないですもんね。
しますよ。
え、するんですか?
もう今日、こうやってイベント。イベントの後とか映画の上映の後とかって、気になって気になってしょうがないですよね。
ええ。皆さんも急に、ちょっとドキドキするような感じ。
なんかね、いいねついてるんじゃないかとかっていう。
ねえ、なんか「つまんなそうなドラマだ」って書いてる人がいるんじゃない?
いや、いないです。ないです、ない。
なるほど。わかりました。皆さんからの質問、いろいろ答えていただきましたが、お時間も迫ってまいりました。
記事公開 · 更新
