「野菜の王様」ケールはなぜ選ばれるのか 苦いイメージを覆す品種と育てやすさ

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概要

高い栄養価から「野菜の王様」とも呼ばれるケールの人気が広がっている。かつては苦くて青臭いマイナー野菜というイメージがあったが、今では飲食店の定番メニューやスーパーの葉物野菜売り場にも並ぶようになった。番組は消費者、飲食店、スーパー、生産農家、種苗会社を取材し、ケールが選ばれる理由を追った。

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バケツ山盛りのサラダが人気

取材は、バケツに山盛りに入ったケールのサラダから始まる。量の多さに驚くが、客はこれを2杯目だと話し、「美味しかったです」「パクパク食べられる」と感想を語った。この店ではランチビュッフェでもディナーでもケールが人気だという。

番組が紹介したケールの栄養価は、ビタミンCがグレープフルーツのおよそ2倍、食物繊維がセロリのおよそ2.5倍、ベータカロテンがトマトのおよそ5倍というものだ。取材先の関係者も、ケールは「野菜の王様」と言われるほど栄養がたくさん詰まった野菜だと説明した。

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「苦そう」「硬そう」というイメージ

一方で、街の人に話を聞くと「苦そう」「硬そうというイメージもあった」という声が出た。番組は、かつての青汁のCMの影響もあってか、ケールには苦くて青臭いマイナー野菜というイメージがあったと伝えている。

ところが実際に食べてもらうと反応は変わった。「イメージ全然違う」「もっと草っぽいのかなと思った」「柔らかいし苦みもないし食べやすかった」といった感想が続き、「(家に)あったらいい」「取り入れたい」という声も上がった。ケールを初めて食べたという番組スタッフも、シャキシャキしていて苦みが少なく、思ったより食べやすいと話した。炒めると見た目がより鮮やかになり、苦みが減って甘みも感じられるという。

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飲食店とスーパーでの広がり

ファミリーレストランチェーンのロイヤルホストもケールに注目しており、2018年に登場したケールサラダは定番メニューになっている。

都内のスーパーでは、レタスなどの葉物野菜が並ぶ売り場に2種類のケールが置かれていた。苦みやえぐみが少ない品種が流通するようになったことで需要が増え、このスーパーでは今年8月のケールの売り上げが前の年より2割ほど伸びたという。買い物客の一人は、お腹の調子にも良いので、サラダにしたりスープに入れたりしていると話した。

値段は300円ほど。葉物野菜の価格が高騰する中でも、ケールの価格は比較的安定しているとスーパー側は説明する。ほかにも銀座の無印良品で販売されるなど、ケールは家庭の食卓でも身近になりつつある。

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生産者が語る「作りやすさ」

人気の理由は消費者側だけではない。ネギで有名な埼玉県深谷市でケールを作る農家は、およそ3万5000株を栽培しており、寒くなるこれからの時期が旬だという。需要の高まりを受け、栽培を始めた10年ほど前と比べて生産量を30倍に増やしたと話す。

他の野菜ではなくケールを選ぶ理由について、農家は「1回の株から何回も収穫できて、すごく育てやすい」と語る。葉を摘んでもすぐにまた葉が生えてくるため、何度も収穫できるのだという。

生産面だけでなく、流通面での利点もある。収穫したケールを持ち上げた記者が「軽いですね」と驚くと、農家は、量があってもかなり軽く、腰に力を入れなくても持ち上げられるため、女性スタッフでも楽に扱えると説明した。

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卸と種苗会社でも数字が伸びる

大手スーパーやファミレスにケールを卸す業者でも、取扱量が4倍に増えているという。また、埼玉県にある種苗会社は2015年にケールの種の販売を始め、家庭菜園での利用もあって、売り上げは10年で35倍に伸びたとしている。

食べやすい品種の普及で消費者に受け入れられ、生産者にとっても育てやすく扱いやすい。番組は、消費者にも生産者にもうれしいケールが「メジャーになる日が来るかもしれない」と締めくくった。