錦織圭の引退イベントでフェデラー、国枝慎吾、ゴードン・リードが語った錦織の功績
oricon10月11日、東京・有明コロシアムで「UNIQLO LifeWear Day Tokyo 2026 with Kei Nishikori」が開かれた。現役を退いたばかりの錦織圭に、ロジャー・フェデラー、国枝慎吾、ゴードン・リードが加わり、エキシビションマッチを行った。イベント後の会見では、錦織が引退直後の心境と、これからテニスから少し離れて自分と向き合いたいという考えを話した。他の3人は、錦織がテニス界に何を残したのかをそれぞれの立場から語った。質疑ではフェデラー自身の引退の受け止め方、錦織との対戦の記憶、錦織の今後への助言にも話が及んだ。
引退から1週間、錦織が感じていること
最初に感想を求められた錦織は、「ありがたかった」という気持ちが一番だと答えた。大勢の観客と、並んで座る仲間たちと楽しい時間を過ごせたことが本当に幸せだったという。引退してまだ1週間なので、またコートに出ていくのは早いかもしれないという恥ずかしさもあった。それでも最高の時間だったと振り返った。
引退の実感があるかと聞かれると、この1週間は「スイーツを2個食べたり」と、アスリートとしてはあり得ない生活をしてきたと笑った。そのおかげで、引退したという気持ちになんとなく実感が出てきているという。
国枝慎吾とゴードン・リードの感想
国枝は、錦織の引退イベントに関われたことを光栄で嬉しいと述べた。フェデラーが日本に来てくれたこと、長年戦ってきたゴードン・リードと再びシングルスで試合ができたことも嬉しかったという。錦織にこれまでの思いと感謝を伝えられたと思う、とも話した。
リードは、日本のテニス界のレジェンドである錦織のイベントに招かれたことを、自分にとって大きな意味があったと述べた。3人と一緒にプレーできたことも嬉しかったという。過去には国枝とかなりの激戦を重ねてきたが、今回はとても楽しかったと語った。そのうえで「1回で十分なので、ずっと引退したままでいてください」と冗談を飛ばした。国枝は「1セットもやっていないくらいで腰がだいぶ痛い。現状は理解しています」と応じた。
フェデラー「悲しむことではなく、祝うこと」
フェデラーはまず、錦織のプレーについて「引退している割にはすごかった。本当にうまかった」と評した。そのうえで、引退したばかりの週に、祝いの場に来られたことが嬉しいと述べた。
フェデラーが強調したのは、この引退を悲しみや寂しさではなく、前向きに受け止めてほしいということだった。錦織自身もそう思ってくれているといいとし、ファンやユニクロが祝ってくれたこと、錦織とともに戦ってきたことの良い面を見てほしいと話した。引退は人生で一度きりの「卒業」であり、錦織はテニスに全力を尽くしてきた。そこから一歩離れ、こうした特別な形で卒業することは誇りに思っていいと語った。それを直接伝えられて嬉しいと述べ、祝福の言葉で締めくくった。
初めて同じ側に立ったダブルス
この日、フェデラーは錦織とダブルスを組んだ。感想を聞かれると、「良かった」と答えた。現役時代に組めていれば良かったが、その考えを一度も持たなかったことが残念だという。当時はダブルスをあまりプレーしていなかった。自分たちの「弱い体」を守るために、シングルスに専念していたからだと説明した。
今回は初めて、対戦相手としてではなくコートの同じ側に立った。それがとても楽しかったという。過去の錦織との対戦については、オリンピックでの試合にも触れ、良い試合ができたと記憶していると話した。シングルスの対戦は良い記憶ばかりで、厳しい試合もあり、何度も錦織に負けたとも語った。今はコートでプレーする機会も少なくなったので、同じサイドでプレーできたことが本当に嬉しかったという。国枝とリードが来てくれたことにも感謝した。
錦織も、同じサイドに立つのはとても新鮮だったと話した。フェデラーのフォームや、横から見ても綺麗なストロークには見惚れる部分がたくさんあり、間近で見られて楽しかったという。
「全然やり切ってはない」――錦織の本音
代表質問では、引退セレモニーを終えてやり切ったと感じているかを問われた。錦織は「全然やり切ってはない」と率直に答えた。やり切ったと思わなければいけない部分もある。ただ、最後は体も気持ちも持たなかった。もう少し自分の納得できるプレーをしたうえで終われていたら、もっと納得できていたと思う、と語った。
そのうえで、そこはもうどうしようもないと区切りをつけた。今後はゆっくり時間を過ごし、テニスから少し離れて気持ちを整理したいという。何をしたいのか、何ができるのかを探しながら、ゆっくり自分と向き合っていきたいと述べた。
3人が語る錦織の功績
続いて、錦織がテニス界に残した功績について3人に質問が向けられた。
国枝は、錦織のプレーが大好きだと語った。テニスを見ていて「この選手は面白い」と思える選手は実は限られている。自分にとってそれはフェデラーであり、錦織だったという。この2人は自分のテニスを好きな気持ちをさらに強くしてくれた存在で、その2人と同じ場にいられることが嬉しいと述べた。この日は「青春ですね」という思いで1日を過ごしたという。
フェデラーは、錦織が残したものはバックハンドの素晴らしさやスピードといったプレー面だけではないと述べた。国枝の発言にも触れながら、錦織の人格を挙げた。見ているだけでエキサイティングで、対戦相手としても嬉しかったという。ツアーでもマジカルなタッチを持つ選手は本当に数少なく、錦織はその1人だったと評した。これほどの選手がいなくなるのは少し寂しい。それでも時間は誰にとっても過ぎていくもので、残念ではあるが祝うべきことだと考えている、と語った。そして、錦織のプロフェッショナリズムや物事への向き合い方、コートにもたらしたフェアな精神を心から尊敬しており、人としても尊敬していると述べた。
リードは、トーナメントで戦っている間は常に戦闘モードなので、全体像がなかなか見えないと話した。一歩引いて見ると、錦織は日本、さらには世界の多くの若い人たちにとってテニスのインスピレーションだったと思うという。トロフィーやショットの面でも素晴らしい業績であり、これからの人生を楽しんでほしいと語った。
リードはさらに一言付け加えた。日本を代表するのがどういう気持ちかは自分には分からない。そう前置きしたうえで、自分の国は日本より10倍以上小さいが、オリンピックチャンピオンなどテニスで名を残した人たちがいる、と比較した。そのうえで錦織は、それまで日本選手がいなかったトップ40、トップ30、トップ20という「天井」を破らなければならず、実際に壁を破ってきたと述べた。それには大きな力が必要で、錦織は前人未踏の地にたどり着いた。リードは、そこに錦織のキャリアがいかに特別だったかが表れていると語った。
錦織が語る3人の存在
代表質問の最後に、錦織は両脇に座る3人から受けた刺激について答えた。
国枝については、日本のテニス界を引っ張ってきた存在で、自分よりずっと先に行ってしまっていると話した。メンタルの強さが話題になるなど、学ぶところがたくさんあったという。同じNTC(ナショナルトレーニングセンター)で練習していたとき、国枝の練習は「めちゃくちゃすごい」と語り、その姿を見て自分ももっと頑張らなければと思えた、身近な存在だったと振り返った。
フェデラーは、錦織が最初に好きになった選手だった。自分のアイドルを目指しながら、そのアイドルに勝たなければいけないと思わなければならないのはとても大変だったという。その試練を与えてくれたのがフェデラーであり、「他の3人」だった。彼らが大きな壁になってくれたことは、自分にとっても他の若い選手にとっても大きかったと述べた。
リードについては、遠くから駆けつけてくれたことに触れた。ずっとトップで戦ってきた同じテニス選手として、メンタルの持ち方や辛さを分かち合える存在だという。同じユニクロのメンバーとして3人が来てくれたことは本当に幸せで、特にフェデラーとリードは遠方から来てくれたので感謝しなければと述べた。最後は、3人がずっと褒めてくれるので「今日だけはすごくゆっくり寝られそう」と話し、会場を和ませた。
フェデラーが振り返る自身の引退
一般質疑では、フェデラーに自身の引退の過程について質問があった。負けた後もチャレンジャーとしてプレーしていたが、レーバーカップの頃から徐々に引退を受け入れていったのか、という趣旨である。
フェデラーは、自分の場合は怪我もあり、キャリアの後半で引退に向けて徐々に気持ちを緩めていったと答えた。突然崖から落ちるような形ではなかったという。「これで終わるんだな」と思いながらも、もう少し頑張ろうという時期があった。そのため、引退したときにはほっとした部分もあったと語った。体を追い込むハードなトレーニングをしなくてよくなった。体調が良くないのに、なぜ負けたのかをメディアに説明しなくてもよくなった。負けた理由を怪我のせいにしたくない気持ちもあり、キャリア後半の状態を考えると、引退には安堵があったという。
一方で、引退後にやりたいこともたくさんあったため、スケジュールをしっかり計画して守ろうとした。ところが現役時代、多くの人に「引退したら時間があるから連絡して」と言ってしまっていた。そのせいで引退後にメールがたくさん届き、かえって自分の首を絞めることになったと笑った。ただ、そうした時期にもボールを打ち、子どもの頃に戻ってテニスとは何だったかを思い出すように、テニスと関わり続けることはおそらく大事なのだろうと話した。
錦織との対戦の記憶
続く質問では、フェデラーと錦織の対戦に話が及んだ。質問者によれば、2人は11回対戦し、そのうち3回がATPファイナルで、フェデラーが2勝、錦織が1勝している。
フェデラーは「2回勝ったと言ってくれてありがとう」と応じた。覚えているのは負けた試合ばかりで、ATPファイナルで勝ったことは覚えていなかったという。負けたほうが悔しくて記憶に残るのだと話した。たくさん対戦しすぎて細部は忘れたが、ATPファイナルで対戦したのは間違いないとした。
そのうえでフェデラーは、錦織はクレーでもグラスでも、インドアでもアウトドアでも素晴らしい選手だったと述べた。錦織は危険を伴う相手なので、対戦するときはしっかり準備しなければならなかったという。ウィンブルドン、全豪オープン、ATPファイナル、マドリードなど、大きなコートで多くの戦いを繰り広げてきた。錦織のおかげで本当に追い詰められ、それによって頑張れた、とフェデラーは語った。
フェデラーから見たテニスの時代と車いすテニス
次の質問は、ライバルたちとの時代や、パラリンピック・車いすテニスを含め、テニスの広がりを内側からどう見てきたかを問うものだった。
フェデラーは、自分がツアーでプレーし始めたのはサンプラスとアガシのキャリアの最後の頃だったと振り返った。アガシとは10回ほど、サンプラスとは1回だけ対戦したという。当時は多くの人が「次は誰が上がってくるのか」と話していた。その後、ナダル、ジョコビッチ、そしてシナーやアルカラスが出てきた。先のことは分からないことが多かったが、自分はトップに立ったと語った。ジョコビッチやナダルらとも戦い、錦織、ラオニッチ、ワウリンカ、デルポトロといった有能な選手たちも出てきた。それはとても良いことで、本当に良い時代だったと思うという。
フェデラーは、自分も観客を増やすことに貢献できていたら、多くの子どもたちがテニスを見るようになっていたら嬉しいと述べた。テニスは職業にもなり、日常的にも楽しめるスポーツだという。長生きのためにジムへ行く人もいるが、テニスもそうしたトレンドの1つになればいいと話した。
車いすテニスについては、大きく拡大していると述べた。15年ほど前から、グランドスラムの2週目になると車いすテニスの選手たちもロッカールームに来るようになり、一緒に話すようになったという。ロッカールームも活気づき、大きなコートで試合が行われるようにもなった。フェデラーはこれをテニスの発展として語り、今後も視野が広がっていけばいいと述べた。
錦織の今後へのフェデラーの助言
最後の質問では、錦織が休養後に「面白いことをしたい」と話していることを受け、フェデラーにどんなことをしてほしいかが問われた。フェデラーは「見出しに良さそうな質問ですね」と応じた。錦織に「何をすればいいかな?」と振り、困っている様子だと笑わせた。
そのうえでフェデラーは、錦織は自分と同じようにテニスを愛していると思うので、何らかの形でテニスに携わってほしいと答えた。解説者でも、コーチでも、テニスアカデミーでも、テニス協会でもいい。とにかく何らかの形で「黄色いテニスボール」と関わるものであってほしいという。それがサイドジョブでも構わないが、テニス界には必ず関わってほしいと話した。錦織は日本にとって、またアジア全体にとっても大きなインスピレーションだったからだ、とその理由を述べた。
さらに、少し先輩として助言するなら、時間を取って、世界にはテニス以外にもいろいろなものがあることを見てほしいと語った。今は分からないかもしれないが、新しい人と出会い、学び、耳を傾け、オープンな心を持って世界を広げていってほしい。フェデラーはそう錦織に呼びかけた。
それではまず、本日のイベントの感想について一言ずついただきたいと思います。まずは錦織選手。現役引退後となるイベント出演だったと思いますが、まだ引退されてから日が浅い中で、大勢のお客さんの前でユニクロのグローバルブランドの皆さんと一緒に、実際にエキシビションマッチなどもされていらっしゃいましたが、今日はいかがだったでしょうか?
もうありがたかったっていうのが一番の気持ちで、これだけの方と、そしてこの一緒に並んでる、ここにいる仲間と一緒に、楽しい時間を過ごせたことは本当に幸せでした。確かに本当に1週間前に引退したばっかりなので、ちょっと早いかなとは思いつつ、っていうのはあった。ちょっと恥ずかしさはあったんですけど、またあそこに出ていくのは。でも最高の時間でした。
気持ちとしてはもう引退という実感はあるのか? それともまだちょっと延長して選手生活を続けてるような、どちらの感じなんでしょうか?
この1週間、本当にこう大な時間を過ごしてきたので、スイーツ2個食ったり、ちょっとアスリートとしては、うーま期生活をしてきたので、だいぶ引退に気持ちは、なんとなく実感はしつつあります。
ありがとうございます。続いて国枝選手に、今日のイベントのご感想をお伺いしたいと思います。
そうですね。こうして錦織君の引退イベントに自分も一緒に関われて、とても光栄なことですし、嬉しいことでした。そしてやっぱりロジャーがこの日本に来てくれたこと、そしてゴードンも一緒に、本当に長年戦ってきたゴードンとも、こうしてシングルスでまた再び試合できたことに、すごく嬉しく思いましたし、本当に錦織君に今までの思いも感謝も全部、僕自身も伝えられたかなというふうに思ってます。ありがとうございます。
ゴードン・リード選手は、この4名で今日のこのイベントを迎えた、そしてエキシビションマッチも行われてましたが、いかがだったでしょうか?
本当にいい経験をさせていただきました。もちろんテニス界にとって、特に日本のテニス界にとって、もうそのまま錦織選手というレジェンドのこのイベントに来させていただいたということは、本当に私にとってもすごく意味のあることだったと思いますし、一緒にこうして3人とプレイができたということは、とても嬉しいことでした。
もちろん過去には国枝選手とかなりのバトルもしましたけれども、今回はとっても楽しい。でも1回でも十分だと思いますので、やはりずっとリタイアしたままで行ってくださいね。
どうですか? 国枝選手は元気?
いやいや、とんでもないです。もう1セットやってないぐらいで、だいぶ腰も痛いですし。現状を理解しております。
ありがとうございます。そしてフェデラー選手、今日のイベントはいかがだったでしょうか?
リタイアしてる割にはすごかったですよ。本当にうまかったなと思いますよ。ですけれども、今言ってましたけれども、やはりここに来れて本当に嬉しく思っておりますし、しかも本当にこの引退したばかりの、このお祝いの週に来れたということは、とても嬉しく思っております。ですから、とても喜ばしいことだと思いますし、本当にお祝いだと思っています。悲しいこととかそういうことではないと思っています。残念だとか、みんな寂しいと思ってるとか、そういうことではなくて、もうポジティブでいいと思います。圭選手もそういうふうに思ってくれてるといいと思います。
ファンのみんなでお祝いした。ユニクロもその大フレアを作ってきたということ。そして圭選手と一緒に戦ってきたということ。これはそのポジティブなサイドを見ていただきたいと思います。皆さんもそう思ってると思います。やはり人生で1回だけのことですよね。卒業するということですから、こんなスペシャルな形で、そしてテニスに対して全力を尽くしたと思いますので、そこから一歩離れるということ。それも素晴らしい形で、ここから卒業するということは誇りに思っていいと思います。私も最初に言いましたけれども、今回それを直接お伝えできて、本当に嬉しく思っております。おめでとうございます。
し気持ちありますが、それをお祝いとしてというので、このイベントはまさにぴったりだったと思いますが、フェデラー選手、久しぶりに錦織選手とダブルスを組んでみていかがでしたか。
良かったです。現役時代にやれれば良かったねと思っていたんですけれども、ちょっと残念に思いました。そういう考えを1回も持たなかったということが残念でしたね。ここでダブルスやろうよとか、そう言えばよかったなと思います。ダブルスはあまりプレイしてなかったというのはあります。やはり私たちの弱いボディを守らなくちゃいけないと思って、そのシングルスの方に専念してたわけですけれども、今回とっても楽しかったです。初めてコートの同じ側にいて、対戦ではなくて同じ側にいたわけですね。
年のオリンピックの時に、私は負けたんです。誰かに負けたと思ったんですけども、とにかくすごくいい試合をできたということを覚えています。そしてシングルスの試合、とてもいい記憶ばかりです。もちろん厳しいこともありました。何回も私は錦織選手に負けましたけれども、もうあまりコートでプレイすることもなくなっています。特にこうして、ダブルスで同じサイドでプレイできたということは本当に嬉しかった。そして国枝選手もゴードン選手も日本に来てくれて、こうやってお会いできたこと、本当に嬉しく思っています。
フェデラー選手と組んでみていかがでしたか?
さっきも彼も言ったように、同じサイドに立つっていうのがすごい新鮮でしたね。やっぱり彼のフォームだったり、横から見てても綺麗なストロークだったり、惚れるものもたくさんあったので、間近で見れてすごい楽しかったです。
ありがとうございます。それではここから質疑応答に移らせていただきます。まず初めに代表質問として日本テレビ様よりご質問いただいた後、残りの時間にて、本日お集まりいただいたメディアの皆様からのご質問をお受けできればと思っております。ご質問を希望される方につきましては挙手をしていただき、PRのスタッフの方からマイクをお持ちいたしますので、媒体名を述べていただいてからご質問をお願いいたします。なお、時間の関係で1社1問とさせていただきますので、あらかじめご了承ください。ではまず代表質問からお願いいたします。
すいません。日本テレビです。よろしくお願いします。錦織選手、まず引退セレモニーが終わりましたけども、改めて今日のイベントを終えて、ご自身としてやりきったのか、今どういった感情なのか、教えていただいてもよろしいでしょうか?
全然やりきってはないんですけど、やりきらない、やりきったと思わないといけないっていう部分と、やっぱり最後は体が持たなかったし、気持ちも持たなかったし、っていうところで、もうちょっと自分の納得するプレイができての終わり方だったら、まだ自分も納得できてたとは思うんですけど。ここに関してはもうどうしようもないので、ゆっくり時間を過ごして、テニスからちょっと離れて、自分の気持ちも整理しつつ、今後何したいかっていうのも模索しながら、何ができるかっていうのを探しながら、ゆっくり自分と向き合っていきたいなと思います。
じゃあ、他の3名の方にお聞きしたいんですけども、改めてこの錦織選手というレジェンドが引退しまして、この錦織さんが残したテニス界への功績っていうところを教えていただいてもよろしいでしょうか? まず国枝さんから。
そうですね。僕はやっぱり彼のプレイがものすごく大好きですし、なかなかテニスを見てて、うわ、この選手面白いなって選手って、実は結構限られていたりもするんですよね。そんなこと言ったらテニスに失礼かもしれないですけど、結構思うこともあってですね。それが僕の中ではロジャーであり、そして錦織君であったので、今こうしてこの2人とこの場にいられることをすごく嬉しく思いますし、本当にこの2人が、僕がテニスが好きっていう気持ちをさらに強くしてくれた2人だとも思ってて、なんか青春ですね。そんなふうに思って今日1日過ごしてました。
では続いて、フェデラー選手お願いします。
質問は何でしたっけ?
残してきたこの功績っていう部分についてはどうです?
そうでした。たくさんのことを残してくれたと思っていますけれども、錦織選手が引退して、そして彼のタッチとかバックハンドの素晴らしさとかスピードとか、そういったことだけではなくて、その人格ということについても、今の慎吾さんがおっしゃってましたけれども、やはりそんなものをもたらしてくれたと思います。やはり見るだけでも本当にエキサイティングでしたし、私にとっても対戦相手として本当に嬉しかったです。ツアーでもそういったスペシャルな、マジカルなタッチを持ってる人というのは本当に数少ないんですね。ですけども、錦織選手はそういう1人でした。
ですからちょっと寂しい気はいたします。これだけの選手がいなくなってしまうというのは。ですけれども、誰にとっても時間は過ぎていくものですから、残念ではありながら、これをお祝いだと私も思っています。そしてその人格ですね。そしてプロフェッショナリズムとか、ものへの向き合い方ですとか、またはコートにもたらしたフェアな精神、そういったものを本当に私は心から尊敬しております。そして人としても本当に尊敬をしています。
選手も、はい。お願い。
もう皆さん言ってくださったので、これ以上言うことはないような気がしますけども、トーナメントでみんな戦っているわけですから、常に戦闘モードにいると全体像がなかなか見えません。しかしながら圭さんに関しては、錦織選手に関しては、おそらく一歩下がって、特に日本でしたら、あるいは世界でもそうですけども、多くの若い人たちにとってのテニスのインスピレーションだったと思っていますから、そういった意味では素晴らしいアチーブメントだったと、達成したことだと思っています。トロフィーに関してもショットに関しても素晴らしい業績だったと思ってますから、これからの人生を楽しんでほしいと思っています。楽しんでもらいたいと思ってます。
もう一言いいですか? 日本を代表するっていうのがどういう気持ちか分かりませんけども、非常に大きな国です。もちろんテニスに関しては、歴史が最大国とは言いません。もちろん日本よりも10倍以上小さい国ではありますけども、オリンピックチャンピオンですとか、いろんな人たちがテニスでは残っています。錦織さんというのは、こういった意味で今までなかったような、この天井を破らなければいけなかったと。つまりトップ30、トップ40、トップ20といったところで、日本選手がいなかったところで壁を破ってきましたよね。ものすごく国にとって、特にメンズのテニスにとってそうだと思ってます。これには大きな力がなければできなかったと思ってます。全人見の地に来たわけですね。これを加えてくださったというのが、彼のキャリアがいかに特別なものだったかというのは、ここに尽きると思います。
では続きまして、別の方の質問に移ります。改めて、イベントに関連する質問のみでお願いいたします。もう1問ですか? すいません。大変失礼しました。代表質問もう1問お願いいたします。
最後に錦織選手にお聞きします。そうそうたるレジェンドが今、錦織さんの引退についておっしゃってたと思うんですけども、改めてそのお三方、両サイドにいらっしゃる偉大な選手たちのキャリア、プレイについて、刺激を受けた部分など教えてください。
もちろんたくさんありますね。慎吾さんは、日本のテニス界を本当に一番、ちょっと遠くの方ですけど、すごい先の方に行っちゃってはいるんですけど、日本のテニスを引っ張ってきてくれた。そしてメンタルの強さが話題になったり、そういうところを学ぶところはすごくたくさんあって、慎吾さんの姿勢だったり、同じこのNTCで日本で練習してる時の慎吾さんの練習の姿とか、めちゃくちゃすごいんですよ。そういうのを見て育ったので、自分ももっと頑張んなきゃなって思える、結構近くにいる存在だったかなと思います。
ロジャーは、先ほども言った通り、僕の一番最初に好きになった選手でしたし、そういう自分のアイドル、一番目指す選手。そして自分がそのアイドルに勝たないといけないって思わなきゃいけないってことはすごく大変でしたけど、そこの試練も与えてくれたのが彼であり、他の3人であり。大きな壁となっていてくれたっていうのは、僕にとってもそうだし、他の若い選手にとっても、彼の存在っていうのはすごくテニス界に大きかったのかなと思います。
ゴードンもこうやって今回遠くから駆けつけてくれたり、やっぱり同じテニス選手としてずっとトップで戦ってる選手なので、このメンタルの持ち方とか、辛さは同じように分かち合える選手なので、今回このユニクロの同じメンバーとして、この3人に来てもらえたことは本当に幸せだったなと思います。特に慎吾さんも遠いですけど、この2人はもっと遠いところから来てくれてるので、本当に感謝しなきゃなと思います。そして、この3人がすごいさっきから褒めてくれるんで、今日だけはすげえゆっくり寝れそうだなって。気持ちもハッピーで、すごく気持ちよくはなってます。
ありがとうございました。では続けて質問を移らせていただきます。真ん中の青いシャツの方でお願いします。
新聞の稲垣と言います。圭さんが言うところによると、負けた後にやはりチャレンジャーとしてプレイするというようなことですけれども、レーバーカップですとか、その後でだんだんとリタイアをアクセプトするというような状況だったんですか? 冗談なんですけどね。
そうですね。似たような形で、例えば怪我があったりとか、私にとりまして、そういった意味ではキャリアの後半でリタイアの前にだんだんと自分でリラックスさせていくということですので、いきなり壁から落ちるということではないんですね。ですから最終的に、これで終わるんだなと思いながら、もうちょっと頑張ろうというような。ですので、私にとっては引退したというのは、ほっとした部分もあります。つまり体にそこまでトレーニングをハードにしなくていいと。あんまり具合が良くないのに、メディアにこうやって負けたのかというような説明をしなければいけないという時に、ゲームの負けた理由というのは、なかなか怪我にあるものだと言いたくない部分もありますから、言ってみればキャリアの後半になって、私がこういった状態であったところから考えると、やはりほっとしたと思ってます。
もちろん私としては次にやろうということも、いろいろ思ってましたので、レーバーカップの夏のところでどれぐらいかかったかということですけども、実際プランニングをしっかりと解いていって、こういうふうに自分のスケジュールを保護していこうというふうに。もちろん多くの人に、私がキャリアの後半でリタイアしたらコンタクトしてね、その時の方が時間があるよねって言ったことを言ってしまったので、結構メールがたくさん来てしまって、かえって大変なことになって、自分の首を絞めることにはなりましたけども。ただ大変重要な時にはボールを打って、テニスが何だったかなと、子供の頃に戻って、言ってみればいろんなテニスというような試合やゲームともコンタクトをしていくということも、多分大事なんだろうなというふうに思っています。
隣の手カメの、はい。隣の方で。
ロジャーに対する質問です。日本にまた戻ってきてくださってありがとうございます。錦織選手とは11回プレイしてますよね。ATPファイナルズでは3回ですよね。ATPファイナルズというのがテニスの究極の形だと思ってますから、最大のゲームですよね。その時の感想を、例えば2回勝って、圭が勝ったのが1回だと思ってますけども、その時のことを。
そうですね。2回勝ったと言ってくださってありがとうございます。覚えてるのは負けたことばっかりだったんですけど、2回勝ったんですね。ATPファイナルズで勝ったということは覚えてなかったんで良かったです。どちらかというと負けた方が悔しくて記憶に残りますね。ラウンドロビンの最初のマッチだったでしょうか。もうたくさんやりすぎて忘れちゃいましたけども、ただもちろんATPで一緒にやったということは間違いありません。
もちろんクレーでもグラスでもインドアでもアウトドアでも、圭は素晴らしいプレイヤーですから、インドアで2人でも楽しんだと思ってますよ。常にいい戦いをしてきたなというふうに思います。圭とやる時には、先ほど言った通り、様々な危険を伴うプレイヤーですから、しっかりプレパレーションしないと、準備しないと。本当にプロフェッショナルですから、こういった大きなコートでやれたというのは、ウィンブルドンですとか、オーストラリア・オープンですとか、ATPファイナルズですとか、マドリードもそうですね。多くの戦いを繰り広げてきました。そして彼のおかげで私も本当に追い詰められたと。それによって頑張れたなというふうに思っています。
ありがとうございます。この部屋にいる人たちというのはみんな合意すると思うんですけども、どんなに素晴らしいテニス協会に対する功績があったかということを、みんな異議はないと思ってます。まさにテニス界にとっての黄金だったと思ってます。お互いよく知ってるわけですけども、どうやって、コートの中でどんな体験をされたんでしょうか? こういうようなお機に関して、特にどんな気持ちでしたか? パラリンピックのゲームに関しましても、まさに車いすテニスに関しましても、サンプラスがいたりとか、いろんな中から見てると、これがどんなふうに見えたんですか。
短くていいです。
じゃあ、まず私の方から。私がツアーでプレイを始めて、これはサンプラス、アガシのキャリアの最後の方だったんですね。2人とも対戦したことがあります。アガシとは多分10回、サンプラスは1回だけ対戦しました。多くの選手たちが、じゃあ次は誰が上がってくるんだろうかというふうに言っていました。ラファエル・ナダルとか私、またジョコビッチの後に、今度はシナーとかアルカラスとか出てきましたよね。ですから、どうなるか分からないということがたくさんあったと思います。
私、トップに行きました。そしてマレーも、それからジョコビッチも、それからナダルもやりましたけども、この圭とかラオニッチとかディミトロフとか、スタン・ワウリンカとか、デルポとか、いろんな有能な選手たちが出てきましたよね。そしてそれはすごく良かったと思います。すごくいい時代だったと思いますし、私自身もどんどん観客の数を増やすことに貢献できたらいいなと思いましたし、多くの子供たちも見るようになったということもできてればいいなと思います。
キャリアとしてもテニスをできるんだよと。また日的にもできるんだということですね。いろんなスポーツをやる人いますよね。長寿、長生きしたいとかでジムに行く人もいますけども、テニスも1つ、そのトレンドになっていればいいなと思っています。私は本当に楽しい時間でした。パラリンピックも、それから車いすテニスもすごく拡大しております。ロッカールームに一緒にいますけれども、それが始まった時には私も一緒に、15年ぐらい前でしょうか、一緒にロッカールームで話をして、そして特にグランドスラムの2週間目になると皆さん来るわけですよね。ロッカールームも活気づいて、そしてコートとかセンターコートでそういう試合が行われるようになったということで、テニスは本当に発展してきたと思います。
もちろん選手もそうですけれども、やはりこうやって、興味にその試合だけではなくて錦織選手を追わせるように、こういうことができて良かったなと思います。そして水平線も広がっていくというふうに、今後もなっていけばいいなと思っています。
次の質問を最後にさせていただきます。では、後方のメガネをかけた男性が最後の質問でお願いいたします。
すいません。デイリースポーツの山本と申します。フェデラー選手に質問なんですけれども、錦織選手が少し休んだ後に面白いことをしたいとおっしゃられましたけど、具体的にどんなことができたらいいなというふうに思い描いておられますか?
これ見出しに良さそうですよね。何を言いですよね。錦織君、何すればいいかな? 今ちょっと困ってますね、彼は。
私と同じようにテニスを愛していると思いますから、何らかの形でテニスに携わってくれればいいなと思います。な形でやれると思いますので、解説者でもいいですし、コーチでもいいですし、またテニスアカデミーでもいいですし、テニス協会に携わるということでもいいと思いますけれども、とにかく何らかの形で、あの黄色いテニスボールと関わるものであればいいなと思います。それがサイドジョブであってもいいと思いますけれども、やはりテニス界隈で必ず彼に関わってもらいたいというふうに思います。彼は日本にとっても大きなインスピレーションでしたし、またアジア全体でもそうだと思いますので、ぜひそうしていただきたいなと思います。
それから、私がちょっと先輩なのでアドバイスするとすれば、時間を取って、そして他にも世界にはいろんなものがあるよということも見ていただきたいと思います。今は分からないかもしれませんけれども、新しいいろんな人と出会う、そして学んで耳を傾けて、オープンなマインドを持って、世界を広げていっていただきたいと思います。
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