みちょぱ・大倉士門夫婦が第1子誕生後初の公の場に、田中直樹とクジラ映画を語る

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概要

10月8日、映画『クジラに落ちた男』の日本最速試写会が都内で開かれ、ココリコの田中直樹、大倉士門、池田美優(みちょぱ)が登壇した。公開は10月16日。主人公がマッコウクジラに丸のみされ、体内から脱出しようとする作品である。生き物好きで知られる田中が、生物学的なリアリティや見どころを語った。第1子誕生後、初めて夫婦そろって公の場に出た大倉とみちょぱは、子育てへの思いを話した。

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「この映画のための男」として呼ばれた田中直樹

司会は田中を、生き物全般が好きで、特に深海生物に目がない人物として紹介した。田中は海の生き物も大好きなので、この作品は「たまらなかった」と話す。すでに本編を見ており、生き物好きの目から見ても、生態や体の様子といった細かい部分が丁寧かつリアルに描かれていると評価した。観客が鑑賞前にそうした点を知っておけるような話をしたい、というのがこの日の田中の構えだった。

大倉とみちょぱは、ダイビングを共通の趣味にしている。旅行先は必ずダイビングができる場所を選ぶという。大倉は幼い頃から生き物を追いかけ、調べ、捕まえてきたと話す。ただし本作はまだ見ておらず、田中の話を聞きながら公開を楽しみにしたいと述べた。みちょぱは、もともと生き物に興味がなかったわけではないが、夫の影響で海の生き物などをいろいろ知るようになったという。2人そろって「田中先生」から学びたいと挨拶すると、田中は「ただの生き物のファンなだけで詳しい知識はない」と謙遜した。

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出産後初の夫婦イベント、「100点のパパ」を自称する大倉

みちょぱにとっては久しぶりの公の場で、出産後に夫婦で出るイベントはこれが初めてだった。体調を問われると「全然ばっちり」「元気です」と答えた。

大倉は、1人で出るときは気を張るが、2人だと安心感があると話す。これに対してみちょぱは、大倉は普段から落ち着きがないうえ、この日は余計にふわふわしていて、楽屋で何度も「大丈夫?」と声をかけていたと明かした。大倉は、作品を楽しみにしていたので興奮していると説明する。さらに、パパになったことによる浮き足立ちもあると認めた。子どもがとにかく可愛く、ずっと一緒にいて、おでこや頬にキスしてしまう。この日も仕事に向かう車の中で、後ろを振り返りたい気持ちを抑えて現場に来たという。

新米パパとして自己採点を求められると、大倉は即座に「100点」と答えた。理由は「子どもからしてみたら、65点のパパに押し付けとかされたくないでしょ」というものだ。自分は100点だと思って息子と向き合っており、息子もミルクを飲みながら「パパ今日も100点」という顔をしている、と冗談交じりに続けた。みちょぱは「そういうことにしておきましょう」と受け流した。そのうえで、世のママたちから「自分で言うなよ」と言われそうだとくぎを刺した。一方で、本人の育児へのやる気や家のことへの姿勢はすごく伝わってくる、とも認めた。大倉は自らの溺愛ぶりを、映画のタイトルにかけて「息子に落ちた男」と表現した。

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先輩パパ田中の失敗談:好きなことを伝えすぎた

先輩パパとして助言を求められた田中は、自身の失敗談を語った。子どもが3歳くらいの頃、水族館のシュモクザメの前で、サメやハンマーヘッドの魅力をたくさん話してしまった。するとその日、子どもが熱を出したという。田中は「トゥーマッチだったと思う」と振り返る。情報を整理できないほど話しすぎたというのだ。結果として子どもと生き物との距離が空いてしまったため、子ども自身のペースで過ごさせてあげればよかったと話した。

生き物好きの大倉は、この話を「今それ聞けて一番良かった」「危なかった」と受け止めた。みちょぱは、自分は聞き流せるが子どもはそうはいかない、と指摘する。大倉が「今まで聞き流してたんか」と反応する場面もあった。ところが大倉は直後に、自分はサンゴ礁周りの熱帯魚が大好きだと語り、田中に「今度3人で水族館行きましょう」と誘ってしまう。周囲から「ほら、もう危ない」と突っ込まれた。

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作品の設定:酸素が尽きるまで1時間

司会が改めて設定を説明した。主人公は海に潜っている最中、巨大なマッコウクジラに丸のみされる。このときダイオウイカも一緒に引き込まれていく。閉じ込められたクジラの体内から、酸素が尽きるまでのわずか1時間で脱出しなければならない。物語はリアルタイムに近い緊張感で進むという。

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田中が語る「マッコウクジラだから成り立つ」リアリティ

田中は当日の朝に本編を見たばかりだった。第一印象は、脱出ものや生き物が絡むパニック映画は数多くあるが、クジラに飲み込まれる作品は見たことがなく、斬新で新鮮だったというものだ。

田中が特に評価したのは、飲み込むクジラがマッコウクジラである点だった。田中によれば、クジラの体の構造からすると、人が飲み込まれるのは多くの種では難しい。ただし喉の構造はクジラの種類によって違うはずだという。マッコウクジラはイカを食べる肉食のクジラで、ダイオウイカほどの大きさのものを飲み込める喉を持つ。だから人が飲み込まれるのも「ありえる話」だと思え、すっと物語に入っていけた、と田中は語った。

もう一つ田中が挙げたのは、クジラの胃の構造である。クジラは胃が一つではない「複胃」で、種類によって数が違う。それぞれの胃は中の様子や役割が異なる。本作でもその点が物語の先にかかわってくるので、頭に置いて見ると楽しみ方が増えるのではないか、と田中は勧めた。みちょぱは、マッコウクジラのそうした仕組みを知らなかったので、そこから面白いと反応した。大倉も「すごいリアルでした」と話した。

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大倉とみちょぱのダイビング歴、野生のマッコウクジラ

大倉は各地で潜っており、昨年の夏には知床・羅臼で野生のマッコウクジラを見たという。そのため、なおさら本作が見たくなったと話した。

みちょぱがダイビングを始めたのは、2人が付き合い始め、初めて一緒に旅行したときだった。大倉は、みちょぱがダイビングのことをSNSやテレビで話すと、その手の仕事が彼女の方に来てしまうと不満を漏らした。「俺が教えた」と言いたいのだという。みちょぱは、もともと趣味がまったくなかったと話す。仕事で一度ダイビングを撮影した後、プライベートでも一緒に潜るようになった。まだ野生のマッコウクジラは見たことがない。大倉は、クジラは誰もがある程度の大きさを想像するが、実物はそれよりもでかい、と力説した。

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ハワイで目が合ったザトウクジラのオス

田中もクジラとは何度か海中で出会っている。マッコウクジラについては、こちらの様子をうかがうような行動しか見られなかったという。印象深かったのは、ハワイでザトウクジラに会ったときの体験だった。

母親が子どもと一緒に泳ぎ、その後ろをオスが「エスコート」していた。透明度が高く、30〜40メートル離れていても見えたという。親子が通り過ぎた後、次にそのメスを狙っていると思われるエスコートのオスがやってきて、田中の方を見た。田中はその目が忘れられないと話す。メスと結ばれるために追いかけるオスと目が合った瞬間、「俺の女に手を出すな」と言われているように感じたという。もちろん手は出さないと笑わせつつ、子孫を残そうとする生き物の力や、その瞬間に放たれる気のようなものを本当に感じた、と振り返った。

本作のマッコウクジラも顔や目が非常にリアルで、目が合うだけでドキッとする感覚がある、と田中は語る。そうした感覚も味わえる作品だという評価だった。大倉は「この後飲みに行きたい」「むっちゃ聞かしてほしい」と食いついた。

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ダイオウイカへの思いと、誰も見たことのない戦い

司会がダイオウイカを田中の「一番好きな生き物」と紹介した。すると田中は、一番ではなく、順位はつけられない、嘘もつけないと律儀に訂正した。そのうえで、ダイオウイカはもちろん大好きだと語った。

田中が挙げたのは、10年以上前にNHKと国際チームが共同で、深海を泳ぐ生きたダイオウイカの映像を初めて捉えた出来事だ。田中はずっとその瞬間を待っていたという。映像を見たときは「こんな生き物いるんだ」と思い、極端かもしれないが神様と言えるほどの力強さや神秘を感じた、と話した。熱を込めて語る田中を見て、大倉は「ベストオブ田中」と評した。

本作ではダイオウイカがアップで映し出される場面があるという。田中によれば、マッコウクジラとダイオウイカが戦う場面は誰も見たことがない。世界中の研究者が探しているが、まだ誰も目にしていないものだ。それをリアルなやりとりとしていち早く映画で見られることを伝えたかった、と田中は述べた。丸のみされそうになったダイオウイカがどんな行動を取りそうか、という描写も見どころだという。司会は「人間との戦いだけじゃなかった」とまとめた。

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もしクジラに丸のみされたら:お尻を探すか、くしゃみをさせるか

ここで田中から2人に質問が出された。もしクジラに丸のみされたら、どうやって脱出するか。2人はフリップに答えを書いた。

みちょぱの答えは「お尻を探す」だった。最初は口から出ることを考えたが、口が開くタイミングがわからない。それなら排泄物と一緒に出た方が、汚いとはいえ体内の構造的に自然に出られ、いちばん無理がないのではないか、という理屈だ。大倉によれば、みちょぱは現場入りしてから2時間、この答えを考えていたという。

大倉の答えは、幼い頃から決めていた対処法だった。焚き火をして煙を出し、クジラにくしゃみをさせて脱出する。これはピノキオの物語でクジラから脱出する方法である。ただ、周囲からは現実的な疑問が相次いだ。海の中で火がつくのか、燃やすものがそもそもあるのか、という指摘だ。司会は一方で、みちょぱの案についても、お尻まではかなり遠いのではないかと問いかけた。

これに田中が、みちょぱの案を補強する話を出した。小さな水生昆虫のマメガムシは、カエルに生きたまま飲み込まれることがある。田中が紹介した実験結果によれば、9割ほどがカエルのお尻から生きて出てきて、出てすぐに活動できているという。田中はこれを踏まえ、断定はできないものの、理にはかなった方法なのかもしれないと述べた。

みちょぱは、「お尻を探す」のフリップを持っている場面だけがネットニュースで切り取られるのは嫌だと笑った。司会は、本編の主人公がどう脱出するかは「なるほど」と思えるやり方だと予告した。

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もう一つの軸:ぎくしゃくした父と子

田中は本作のもう一つの柱として、主人公と亡き父の関係を挙げた。作中では、主人公が父から教えられた数々の教えが脱出の過程でよみがえる。

田中によれば、この父子の関係は決して良好だったわけではなく、距離があった。息子は父のために動こうとし、父も子どものために動こうとする。しかし父は思いをうまく伝えられないタイプで、2人はどんどんずれていく。それでも、ぎくしゃくしていたかもしれない父子のやりとりが、脱出へのヒントや糸口になっていく。最終的に父子関係がどう回収されるのかが、とても素敵なもう一つの軸だと田中は語った。

子どもが生まれた2人にとって、この映画の見え方も変わるかもしれない。司会がそう水を向けると、大倉は自身の父について話した。どんな友達よりも父が一番大事で、ついていきたいと思っているタイプだという。この映画を見て、親子愛をより理解したいと語った。

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子どもに伝えたい言葉

最後に、子どもに伝えている、あるいは伝えたい言葉が話題になった。

田中は、海の生き物から進化した「ほやほやの生き物」が自分たちなのだと伝えているという。言った直後に「また熱が出る」と周囲に突っ込まれた。もう一つ、自分は滑舌があまり良くないので、子どもが小さい頃によく聞き返された。そこで「パパに聞き返すのは3回まで」というルールを作ったと明かした。

みちょぱは、すでに毎朝寝起きに「おはよう、今日も大好きだよ」と伝えているという。愛情深い子になってほしいからだ。ただし、大きくなったら「愛してる」「大好き」は誰にでも言っていい言葉ではないと、きちんと教えなければいけないとも話した。

大倉は、自分は京都府京田辺市という田舎の生まれなので、子どもには都会しか知らない子になってほしくないと語った。田舎の良さをちゃんと知っている子に育ってほしいという。

トークの後はフォトセッションが行われ、3人は巨大なクジラの口に飲み込まれるようなポーズで撮影に応じた。