井林国交相、2市町の交付金減額への議員関与疑惑に「影響なし」を維持 詳細説明は事務方の解説の場へ

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概要

閣議後の記者会見で、井林国土交通相は案件報告を行わなかった。質問は、栃木県の那須烏山市と那珂川町への社会資本整備総合交付金(いわゆる道路予算)の減額に、簗議員からの問い合わせが影響したのではないかという問題に集中した。大臣は「配分作業への影響は一切なかった」とする従来の立場を維持した。2市町の減額の具体的な根拠については、この場では答えなかった。会見後に事務方が交付金制度の仕組みを解説する場を設けると繰り返した。

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冒頭:閣議案件・報告事項なし

大臣は冒頭、本日の閣議で国土交通省関係の案件はなく、報告事項もないと述べた。その後、記者との質疑に移った。

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那須烏山市長のコメントと、自治体への追加説明

最初の質問は幹事社からだった。国交省は調査結果を説明していたが、これに対して那須烏山市長がコメントを発表していた。記者によると、市長は議員側の問い合わせが交付金配分額の確定前に行われていたことなどを挙げ、疑念はむしろ深まったと指摘した。そのうえで、国交省に改めて明確な説明責任を果たすよう求めたという。記者は、国交省が那須烏山市や那珂川町に追加の説明をしているのか、今後する予定はあるのか、するならどんな内容かを尋ねた。

大臣はまず交付金配分の基本的な考え方を繰り返した。配分は限られた予算の中で行い、地方公共団体からの要望、事業の進捗状況、重点配分対象かどうかを総合的に勘案して決めているという。全国的に要望額が予算額を大きく上回っているとも説明した。令和8年度当初予算でも、要望のあった都道府県・市町村のうち約1割で対前年比50%未満の配分になっている。すべての自治体の要望に十分応えられている状況にはないという。

そのうえで大臣は、国交省はかねてから自治体から相談や照会があれば個別に状況を聞いて対応していると述べた。那須烏山市や那珂川町についても地域の実情を丁寧に聞き、必要なコミュニケーションに努める考えを示した。追加説明を具体的にいつ、どんな内容で行うかには触れなかった。

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「影響なし」と断言した根拠

続いて新聞社の記者が2問を質問した。1問目は、大臣が今月2日の会見で簗議員側の働きかけの影響はないと述べた点についてである。記者によると、その後の国交省の調査結果の説明は、面談記録がなく記憶も曖昧なまま「働きかけはなかったと思う」という内容だった。記者は、それでも2日の会見で「ない」と断言した根拠を改めて問い、調査結果を受けた大臣の見解も求めた。

大臣が説明した経緯は次の通りである。報道を受けて事業担当部局の職員に確認した。その結果、2月中旬ごろに簗議員から国会担当などへあった問い合わせは、事業担当部局に伝わっていなかったことが10月2日の時点ですでに明らかになっていた。大臣はこのため配分作業への影響は一切なかったとの報告を受け、2日の会見でそう述べたという。

大臣はさらに二つの説明を加えた。一つは副大臣の説明である。10月7日に副大臣が、簗議員から問い合わせを受けた際、令和8年度の配分額を事業部局に照会しておらず、議員の名前も出していないと説明している。もう一つは当時の官房長の話で、働きかけや圧力を受けたことは「なかったと思う」と聞いているという。大臣はこれらを踏まえ、報道されたような形で道路予算が削減された事実はなかったと改めて判断していると述べた。

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問い合わせ記録を残さなかったことの妥当性

同じ記者は、国交省幹部が問い合わせに対応した結果を記録に残していなかった点の妥当性も尋ねた。あわせて、議員関連の記録を残すなど透明性を高める改革を行うかどうかも問うた。

大臣の答えはこうだった。議員からのさまざまな問い合わせは、内閣府の行政文書の管理に関するガイドラインを踏まえて記録の要否を判断し、必要に応じて記録を作成している。本件は作成を要しない場合にあたると判断されたため、記録は作成されなかった。今後も関係法令に沿って記録の作成を適切に判断していくという。透明性を高めるための新たな改革には言及しなかった。

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減額根拠の資料提供を求める質問と「事務方による解説の場」

2問目は、那須烏山市と那珂川町の減額の根拠がわかる資料の提供についてだった。記者は、6日の記者レクの段階で国交省の担当者に求めたが、現時点でも明確な回答がないと指摘した。そして、客観的な説明ができる資料の提供を改めて求めた。

大臣は配分の考え方を再び述べたうえで、自身の受け止めを語った。これまでの質問を踏まえると、交付金制度の仕組みや国と都道府県の関係などについて、より丁寧な説明が必要ではないかと感じているという。そのため、交付金制度の仕組みや配分の考え方について、この日のうちに事務方から記者向けに解説する場を設けるよう指示すると述べた。質問への回答もその場で確認してほしいとした。

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NHK:働きかけの有無と、減額決定の検討過程

NHKの記者は、大臣が簗議員からの働きかけの有無をどう判断しているのかを改めて問いただした。大臣は、問い合わせ自体はあったと認めた。そのうえで、問い合わせが事業担当部局に伝わっていなかったことが明確になっているとの報告を受けており、配分作業への影響は一切ないとの報告を受けていると繰り返した。

記者はさらに、6日の記者レクでも求めた3点を尋ねた。2市町の配分額を前年度より減らすと決めるまでにどんな検討過程があったのか。2市町の要望額はそれぞれいくらで、事業の進捗状況はどの程度だったのか。重点配分対象に該当したのか。大臣自身が配分の基準として挙げている要素なので、それぞれどうだったのかを明らかにするよう求めた。

大臣は、自身も記者レクの様子を見ていたと述べた。そのうえで、交付金制度の仕組みや国と都道府県の関係について制度の詳細を説明しないと「行き違い」が生じると考えていると話し、事務方による解説の場で問い合わせてほしいと答えた。記者が2市町についてもそこですべて説明されるのかと確認すると、大臣は「2市町というか」と言いかけて、交付金制度全体について理解されていないような質問があると思ったと述べた。まずは制度の基本的な仕組みと配分の考え方を解説する場を設けるという説明だった。

9:18

玉木代表の「県分に上乗せ」という指摘への見解

同じ記者は、国民民主党の玉木代表のSNS投稿についても質問した。記者の紹介によると、玉木代表は次のような趣旨を書いていた。2市町の予算を大幅に削減したように見せながら、同額以上を県分として増額し、県全体の予算額では対前年比プラスを確保している。無理筋の要求を受け入れたように見せつつ、事業に支障が出ないよう工夫した見事な技だ。記者は、2市町の減額分を県の配分額に上乗せして帳尻を合わせたのではないかという指摘だと整理し、事実関係についての考えを尋ねた。

大臣はこれにも直接は答えなかった。地方公共団体からの要望がどういうものだったかも含めて解説の場で説明するので、まずはそこで理解してほしいと述べるにとどめた。

10:03

「2市町への疑義だから聞いている」という追及

NHKの記者は最後に、質問の意図を説明した。疑義がかけられているのは2市町についてであり、なぜ減額したのかを明確に説明してほしいから聞いているのだという。そして、全体の説明に加えて2市町についてもしっかり説明するのかを改めて確認した。

大臣は、これまでのやり取りを聞くと2市町の件に偏るあまり、交付金制度全体の概要が理解されていないのではないかと思うと答えた。まず制度の仕組みと配分の考え方を説明し、そのうえで地元の要望、事業の進捗状況、重点配分対象かどうかを総合的に勘案しているという考え方について、事務方が解説するという。2市町の個別の数字をそこで示すと明言することはなかった。

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1週間調査しても根拠を示せない状況への問い

会見の終了間際、別の記者が同じ点を重ねて質問した。制度全体の説明はもちろん必要だが、今回重要なのは2市町の件なので、具体的な根拠もあわせて示してほしいと求めた。さらに、1週間前から調査しているのに配分の根拠を現時点である程度具体的に示せていない状況について、そうした方法で予算を配分していることに問題はないと考えているのかを問うた。

大臣は、これは2市町の予算だけの問題ではないと繰り返した。交付金制度の仕組みや配分の考え方がまず伝わっていないというのが自分の感想だと述べ、まず制度全体をしっかり説明させたいと語った。そのうえで、ご指摘の点についても答えられるよう指示しているので、その場で確認してほしいと答えた。配分方法に問題があるかどうかという問いには、評価を示さなかった。

会見は、大臣に次の予定(参院本会議)があるとして打ち切られた。2市町の要望額、事業の進捗状況、重点配分対象への該当の有無、減額決定までの検討過程は、この会見では明らかにならなかった。これらは同日に予定された事務方の解説の場に委ねられた。