福島市の工場に居座ったクマ、市提供の新映像が映す内部の動きと、いわき市で始まった対策

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概要

今年6月、福島市の市街地にある工場にクマが現れ、従業員を背後から襲うなどして男女4人にけがをさせた。クマはその後も事業所の敷地内にとどまり続けた。工場内のカメラが現場を捉えていたこともあり、全国的なニュースになった。福島中央テレビは、当時外からは分からなかった敷地内の様子を記録した映像を福島市から入手した。番組はその映像と、いわき市で始まった地域ぐるみの対策を伝えている。

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外からは見えなかった敷地内のクマ

当時、福島中央テレビの取材班は、事業所内にとどまるクマを近くの安全な場所から追っていた。しかし内部の様子までは分からなかった。今回入手したのは、カメラ付きのドローンで上空からクマの様子を確認した映像である。

映像では、黒い物体が事業所の屋上に飛び出し、勢いよく走り回る。これがクマだ。ただし番組によれば、クマは屋上にとどまっていたわけではない。建物の外に取り付けられた配管のようなものを伝って、器用に移動していた。屋根のような場所にたどり着くと、つかまりながら飛び降り、落ちたことを気にする様子もなく走り去った。

その後もクマは事業所内を走り回った。映像を見るだけでもかなりの速さだと番組は伝えている。すぐ隣には住宅があり、危険が差し迫っていたことが映像から分かる。

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麻酔は命中したが、クマは眠らなかった

番組が入手映像の中で最も驚いた場面として紹介したのは、ハンターが麻酔でクマを眠らせようとした場面だ。ハンターは車からクマを狙い、現場では「命中」「当たりました」という声が上がる。映像をゆっくり再生しても、麻酔は確かにクマに当たっている。

それでもクマは動き回り続けた。現場からは「全然効いてない」という趣旨の声が聞こえ、クマの動きが鈍ることはなかった。この点について福島市はその後の会見で、命中した麻酔の薬液が何らかの理由で注入されなかったと明らかにしている。

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豊作の年でも広がる行動範囲

県によると、今年は県内で山の木の実が豊作で、クマの出没は少ないとみられている。一方、隣の宮城県では漁船にクマが現れた。番組は、クマが確実に行動範囲を広げ、人の生活圏にも出没するようになっていると伝えている。

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いわき市四倉地区での現地確認

市街地にいつ出没するか分からないクマに対し、県内でも対策が始まっている。いわき市四倉地区では、区長たちがクマ対策を検討するための現地確認を行った。この地区でも今年6月、住宅地を走り回るクマが目撃され、その姿がドライブレコーダーに記録されていた。

この日は専門家が、最初に目撃された場所からクマがどこへ逃げたのかを推測しながら、ルートに沿って対策を助言した。専門家は、クマがある場所に少なくとも一度は入り込んだとみている。

専門家が問題点として指摘したものの一つが、ネットをかぶせただけのごみ集積所だった。街なかではこのタイプが多く、しかも数がとても多いという。専門家は、クマを引き寄せる可能性があるとして「考えものだ」と述べた。区長側は、街の中のことなので、きれいにしなければならないという観点から考えていく必要があるとの受け止めを示した。

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市の方針

いわき市は、こうした取り組みを対策につなげていく考えだ。市の担当者は、いつクマと遭遇するか分からない状況があるとしたうえで、クマを寄せつけない対策を地域の人たちと一緒に作っていきたいと話した。