ヒカルと入江が出資先を回る──10社が報告した成長、失敗、次の一手

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概要

YouTuberのヒカルと、ビジネスパートナーの入江は、2人で出資してきた企業を2日かけて訪問した。入江によれば、出資先の事業規模は合計でおよそ100億円になる。ヒカル自身は全体の「15%ぐらいしか知ってない」と認め、以前「報告(報連相)が足りない」と入江に不満を伝えていた。そこで入江が各社に「いいことも悪いことも報告しよう」と事前に伝え、株主総会のような場を設けた。

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ヒカルは、知らないほうがスクラッチを削るような楽しみがあると話す。自分がコントロールできる本業に集中していれば、出資先は自然に育つという考え方だ。ただ今回は、現在地を確かめる機会と位置づけた。入江は、ホームランを打った会社もあればヒットや三振の会社もあると前置きしている。ヒカルは三振の例として、知人の飯田への出資を冗談交じりに挙げたが、これについては「投資したという気持ちはない」と話した。

ブリスクスタンド:動画1本で2万個を売った鬼バーガー

最初の訪問先は、グルメバーガー店のBRISK STANDだ。ヒカルと共同開発した「鬼バーガー」は当初1か月の限定販売だったが、人気が続いたため6月まで延長された。2か月で約2万個が売れ、伸びた店舗では売上が250%になったという。同社はこれまでも他社とのコラボや限定バーガーを出してきたが、その中でも際立った結果だった。

担当者は、最初は正直なところ不安だったと明かした。ヒカルの提案があまりに簡素で、「AIで手抜きされたのでは」と経営陣全員が思ったという。ヒカルはこの企画を、今年うまくいった施策の中でもトップ級だと評価している。理由として挙げたのは、ユーモアが先行して面白がられたこと、そして予告から3日ほどかけてプロモーションを続けたことだ。

ヒカルが成功要因として強調したのは名前の力だ。「鬼バーガー」は一度聞いたら忘れない。「キングオニバーガー」のように、多くの人が好きな言葉を入れるのが大事だという。担当者も、自社で考えるとつい格好をつけた名前にしてしまい、それでは伝わりにくいと学んだと話した。もう1つの要因は、わさび醤油のトッピングだ。余計な具を入れないバーガーは後半に飽きやすいという悩みがあり、わさび醤油で味を変えられる点が評価された。このトッピングは他のバーガーにも付けられるようにしたところ、そちらも好評だったという。ハンバーガーは形が同じなので新商品を当てるのが難しく、トッピングで変化をつけるのが現実的だという認識も共有された。

会社の現状について、担当者は次のように説明した。店舗は現在24店で、今年中に出店が確定している分が18店ほどある。ドバイ、韓国、インドネシア、アメリカなどからも話が来ている。海外の1店舗あたり売上は日本の3〜5倍になる見込みで、断面を焼いて見せるバーガーは海外では見たことがないという。1店舗の年間平均売上を前提に、国内100店舗で50億円規模、3年で売上100億円を目標に掲げた。全店舗が黒字で、過去に閉めた店は1店舗だけだ。家賃設定などを慎重に見て出店しているとも説明した。鬼バーガーには直接関係しないが、ジャパンバーガーチャンピオンシップ(赤レンガ倉庫で3日間開催)で優勝し、初日が大雨で中止になったにもかかわらず、実質2日間で2,000個以上を売ったという報告もあった。

ヒカルは、以前同社から「1年ほどで大きくして売却したい」と相談された際、「100億、200億いく可能性があるから初期に売るのはもったいない」と助言したことも明かした。影響力で一時的に話題になっても、味や店の雰囲気が良くなければ2か月間売れ続けることはない。それがブリスクスタンドの強さだ、というのがヒカルの見方だ。鬼バーガーの新しい味はまだ思いついていない。ヒカルは、アイデアが浮かぶまで半年かかることもあるので、いつでも対応できる組織を作っておいてほしいと求めた。

影響力をもう一度伸ばすという宣言

移動中のカフェでは、入江がReZARDの状況を報告した。ヒカルが毎朝の生放送を始めてから、3か月周期で定期購入していた客の注文間隔が短くなり、広告収益も2〜3倍に増えたという。入江は、ヒカルが番組内で実際に自社製品を使っていることが満足度につながっていると見ている。ヒカルは、毎日配信する姿を見て応援したい気持ちが強まったからではないかと推測した。

ここでヒカルは、自分の課題を率直に語った。お金を稼ぐことはうまくいっているが、影響力を伸ばすという点ではこの数年停滞していた。目標は、どんな弱いネタでも生放送をつければ同時接続5万人が集まる状態で、最終的には10万人を目指す。現状は良いネタのときで4万4,000人ほど、この日は3万7,000人で、同接ランキングでは日によって2位、1日を通すと5〜6位あたりにいるという。ヒカルは、100億円稼ぐより同接10万人を呼べるほうが希少で、周りを沸かせられる分だけ価値があると考えている。ブリスクスタンドの2万個についても、影響力がもっとあれば4万個売れたかもしれないと受け止めていた。

山川先生とファストクリニック:予約の75%が再来

2社目は、美容医療に携わる山川先生との共同事業だ。NoNTITLEの後に放送しているリアリティ番組「リベンジハウス」は、第1話が100万再生を超えた。ヒカルたちは事業の半分ほどを持っているが、実務のほとんどは山川先生が担っていると入江は話す。

半年ほど前に構想を語った「ファストクリニック」は、6月1日に1号店を二子玉川に開いた。月2,000枠の予約が2週間で埋まり、シフトを増やして2,400枠にしたがそれも埋まった。さらに、来院者の75%が次回の予約を取って帰るという。広告はほとんど使わず、Xで話題になったことが大きかったと山川先生は説明する。

コンセプトは顔を変える施術ではなく「肌メンテナンス」だ。山川先生は強みを3つ挙げた。1つ目は価格で、高いところでは10万円ほどするヒアルロン酸の施術が3万円程度など、相場の約3分の1だという。1回の治療は1万〜1万2,000円ほどだ。2つ目は時間で、予約、チェックイン、会計をスマホで済ませ、30分で帰れる。3つ目は、過剰な接客によるアップセルをしないことだ。山川先生は、アップセルで高額なローンを組ませるモデルのクリニックは敬遠され、集客コストもかさんでいると見ている。来院者の約20%は男性で、7〜8割はこれまで美容医療を受けたことがない人だという。

目標は5年で100〜200院。山川先生は、1院あたり月2,000万円程度の売上を前提に、数百億円規模の事業になると見積もった。ただし医療機関は会社が直接経営できないため、システムやマーケティング、運用をパッケージで提供し、加盟してくれる医師を募集している。看護師やスタッフも募集中で、以前の動画を見て応募した人がすでに働いているという。

ヒカルは山川先生の経歴にも触れた。病院を作って売却し、30代で30億円ほどの現金を得たが騙されて失い、その後上場企業のセルソースを作り、自身のクリニックも20院余りに広げたという。山川先生からは「これくらいの規模の仕事じゃないとヒカル君もやる意味はない」という言葉もあった。ヒカルはこの場で美容メディアの企画を提案した。整形経験のある人の自宅を訪ね、何をいくらで施術し、何を後悔しているかを聞く「美容経歴」番組だ。

稲葉の会社:口コミとAI検索への対策

3社目は、令和の虎でも知られる稲葉の会社だ。Instagramのチャットボットツール「iステップ」は、ヒカルの動画をきっかけに売上が1.5倍になった。累計1万6,000アカウントのうち、3年かけて獲得した1万アカウントに対して、動画1本で3,000〜4,000アカウントほどを得たという。グループ売上は、ヒカルと組む前は10億円弱だったが現在は15億円で、今期は20億円を目指している。

現在力を入れているのは、Googleマップ対策(MEO)とAI検索対策(AIO)を支援する「口コミ365」だ。稲葉は、検索せずにAIに聞く時代になり、食べログやホットペッパーだけ押さえれば済む時代ではなくなったと説明する。入江が挙げた実例では、ReZARDのヘッドスパは外国人客がゼロだったが、導入後は約3割になった。山梨のグランピングは関連キーワードで1位になり、表示回数が0から7,000回に増えた。焼肉店も、六本木で一時1位、八丁堀で1位を取ったという。ヒカルは、こうした成果によってヒカルの影響力に頼った集客から抜け出せた点を評価した。

仕組みとして紹介されたのは、店頭のQRコードだ。客がアンケートに答えると、その内容をもとにAIが口コミの文案を作る。客は確認したうえでGoogleに貼り付けるだけで済む。駅名などの検索キーワードを含む、質の高い口コミが集まるという。この動画に合わせて「ヒカルプラン」も用意された。初回面談は無料で、月額2万9,800円(最低3か月)でMEO・AIO施策を代行する。ヒカルは、ReZARDグループ約20店舗分の対応を19歳の社員1人が担えているのは、このシステムのおかげだと話した。

出資は約1年半前だった。ヒカルは、当時かなり安い評価額で株を引き受けたことを謝った。稲葉は、外部資本を入れたのは初めてで勇気が要ったが、入れて良かったと答えた。稲葉の会社からは3名がヒカル側の会社に常駐している。その社員が評価面談で「入江さんに評価してほしい」と言った、という笑い話も出た。

クラブピラティス:6,000万円の出資が10倍に

4社目はCLUB PILATESの1号店、恵比寿ガーデンプレイス店だ。ヒカルがピラティスのスタジオに入るのは初めてだった。国内85店舗、シンガポール5店舗の計約90店舗まで広がり、会員は約3万人いる。米国発のブランドで、出資当時は約400店舗だった本国の店舗数が1,200店舗まで増えたという。

代表の島袋は、他のスタジオとの違いとして器具が15種類あることと、450時間以上の研修を経た講師が教えることを挙げた。グループレッスンは最大12人で、個室のプライベートレッスンもある。料金は地域によって差があるが、月4回で1万2,000〜1万4,000円ほど、1回50分だ。営業は朝7時から21時まで。会員は年齢層がやや高めで、肩こりやストレートネックなどの悩みで通う人が多いという。

創業はコロナ禍の最中で、人と会わないよう言われていた時期だった。当時は「ピラティス」という言葉もほとんど知られていなかった。ヒカルたちは1号店の段階で約6,000万円を出資し、その価値は現在10倍になっていると明かされた。島袋は、上場も視野に入れつつ「売るためにやっていない」と話す。店舗数の目標も特になく、顧客満足を保てる速さで広げたいという。ただし、すでに100店舗分の契約は決まっている。フランチャイズは商圏が重ならないよう地域を区切っており、東北や四国などで加盟者を募集している。

島袋はヒカルに、入江と長く組めている秘訣を尋ねた。ヒカルの答えは「全く気にしないこと」だった。入江の動きを把握していないので、良いことにも悪いことにも気づかない。報告を待つだけの関係で成り立っているという。月8回通う会員向けのヒカルキャンペーンを、島袋が今後考えることになった。

StudioZ:「ゼノ」の反省から作り直した「BLAZE CROWN」

5社目のStudioZは、以前ヒカルたちも夢中になったゲーム「ゼノ」の開発会社だ。続編は「BLAZE CROWN」に名前を変え、9〜10月ごろのリリースを予定している。旧名だとWeb3の印象が残るのが改名の理由だという。社員は40〜50人、リモートを含めて約70人。担当者は、オリジナルタイトルで大きく仕掛けるのは「これがラストチャンス」だと語った。

開発陣が挙げた最大の反省は、ゲームが難しすぎたことだ。最初の1時間で理解できずに離脱する人が多く、Web3業界の流儀に合わせて専門用語の多い作りにしたことも裏目に出た。今作では装備やデッキ構築の要素をなくし、40〜50体のキャラクターから組み合わせて戦う形にした。イメージはスマブラだという。ガチャはなく、課金は育成の時間短縮にだけ使える。キャラクターデザインも、可愛いキャラを入れた王道路線に一新した。チュートリアルは4パターン用意し、北米やカナダ、さらにマイナーな国でテストしてから日本などの本命市場に出す計画だ。

配信を強く意識した機能もある。対戦を日本語と英語で実況・解説する機能を標準で入れ、実況だけ、解説だけを切ることもできる。対戦相手とのボイスチャットも備える。ヒカルは、人気配信者と同じデッキをすぐ真似できる設計や、生配信中に視聴者と対戦できる可能性を評価した。

開発費の面では、AIの活用が大きく効いているという。キャラクターの3Dモデルは人の手で作り、モーションや動画化でAIを使う。数年前には3,000万円かかったオープニング映像が、100万円以下で作れたと担当者は説明した。そのため、日本でうまく広まれば黒字になると見込んでいる。成功の指標は売上ではなく、世界で毎日100万人が遊ぶことに置き、eスポーツの世界大会も夢として語られた。

ヒカルにとってゲームは個人的な思い入れのある領域だ。影響力を求めた原点は、ファイアーエムブレムやディスガイア、ドカポンのような好きなゲームを広めたいことだったという。ゼノを広められなかったのは自分の影響力不足だったと受け止めており、今作をリリース時に生放送で遊ぶつもりだと話した。

ストーンマーケット:店舗が減ってもオンラインで伸びた

6社目は、中村会長が率いるパワーストーンのストーンマーケットだ。資料によると、全社売上は2024年に125%、2025年に110%となった。店舗数はむしろ減っている。伸びの中心はオンラインで、売上は2,000%増えたという。以前は全商品を載せていて見づらかったECページを、おすすめが分かる構成に直した。さらにルチルなどに商品を絞ったことで在庫ロスも減った。著名人とのIPコラボも700%伸びた。既存店も、コロナ以降ショッピングセンターの客足が2割ほど減った中でわずかにプラスになり、中村会長はこれを相乗効果と見ている。

もう1つの柱がInstagramライブだ。中村会長は夜6時から深夜2時まで8時間配信することもあり、1回で1,000万円ほど売れることもある。1人で400万円分買った客もいたという。今後の課題は、中村会長に次ぐ売り手を3〜5人育てることだ。ジャパネットたかたのように、販売力のある人が増えればさらに伸びるという見立てである。

この場では、ヒカルの「ONIKIN」をモチーフにした新商品も決まった。ルチル版と水晶版のネックレスを3cmと5cmの2サイズで用意し、受注生産する。10cm程度の置物も作る。ヒカルは、ネックレスなら3万円台から売れるのではないかと話した。置物は、水晶でも10万円弱になる見込みだという。

parcy's:婚活が長期化した人向けのトレーニング

7社目は、入江の同郷で同級生が経営する、恋愛・結婚のパーソナルトレーニング「parcy's」だ。ヒカルは初対面で、最初は「怪しい」と笑っていた。担当者の説明によれば、事業は13年続いている。男女2名のトレーナーが付き、カリキュラムに沿って結婚まで伴走する。対象は婚活が長期化した人で、15年婚活していた人が1年で結婚した例も紹介された。料金は総額78万円ほどで、分割すると月1万3,000円台からになる。無料会員を含めて約11万人が登録し、取得した特許は77件、売上は1〜2億円だという。

担当者によれば、このサービスを経て結婚した人の離婚はほとんどない。相手を変えるのではなく自分の関わり方を変え、結婚前から話し合える関係を作るからだという。離婚を切り出された既婚者が来ることもある。ヒカルを起用した広告を出してから、顧客獲得単価が下がったとも報告された。

究極のブロッコリー:4人で売上5倍、次は明太子

8社目は塚本の会社だ。塚本は最近結婚し、その報告動画をきっかけに馬刺しの注文が約500件入った。ヒカルがUber Eatsでブロッコリー料理を気に入ったことから関係が始まり、約4年前に一緒に事業を始めた。当時2億円そこそこだった売上は10億円余りになった。人員は当時とほぼ同じ4人で、売上の中心は米だという。ヒカルは塚本を、一度もサーバーを落としたことがない堅実さと、利益が出る仕組みまで作れる力から「一番信用できる」と評した。

次の一手として話し合われたのは、米と一緒に買いたくなる「ご飯のおとも」だ。ヒカルは明太子が最強だと考えている。一方で、自分も好きなのに買いに行くのが面倒でなかなか食べない、と打ち明けた。塚本は、冷凍庫に常備できる冷凍の明太子を提案した。ヒカルが宣伝した梅干しがよく売れた前例もあり、どこでも買える定番品でも売れる余地があると見ている。年内の販売を目標に、視聴者からのアイデアやメーカーからの提案も募るという。

1日目を終えた2人は、各社の規模を改めて確認した。グループ内で互いに発注し合う取引が活発になっている点にも触れた。入江は、山川先生から「見ている目線が低い」と言われたことを明かした。ヒカルもそれに同意し、DJやダイエットに時間を使っている入江に「起業1年目の気持ちで」と発破をかけた。

TELESA:3年間誰も辞めないNoNTITLE出身チーム

2日目の最初は、NoNTITLE出身のせなたちが運営するTELESAだ。メンバーは3年間1人も辞めていない。最初の売上は2,000万円ほどで、潰れかけたところから前期は約3億円まで伸ばした。全身を1本で洗える「シャントリボディ」、メイクの上から貼るだけで落とせる「メイク落としパック」、水なしで使える泡の「ドライシャントリボディ」などを扱う。せなによると、ドライシャントリボディは広告なしでもAmazonで月3,000本ほど売れ、在庫切れになっている。姉妹ブランド「yurutto」も作り、ドン・キホーテなどオフラインでの販売も始めた。

ヒカルの求めに応じて、せなが「役に立っている順」を発表した。1位は、YouTubeの制作を担う松葉。2位はおもち、3位はラオスだった。ラオスは大きな仕事を取ってくるが経費も一番使うという。ただ課題も残る。在庫を抱える商売のためキャッシュフローは厳しく、給料は3年間ほとんど上がっていない。せなが挙げた最大の課題は、自分たちの知名度に頼った売れ方から脱し、商品そのもので売れるようにすることだ。SNSは好きではなく、得意だから続けているとも話した。過去には「株式会社ノンタイトル」と名乗ったり、商標を取ろうとしたりして入江に叱られたことも明かされた。

ヒカルは、NoNTITLE出身者から成功者を出したいと話す。3年間続けた権利として、NoNTITLE側で密着企画を作るか、TELESAが自分たちで作って納品するよう提案した。せなを番組のメンターとして出すほうが視聴者も沸くはずだというのがヒカルの意見だ。

通販の虎:伸びる売上と、模索が続く番組作り

最後は、桑田龍征が率いる通販の虎だ。売上は1期目10億円、2期目15億円で、3期目の今期は20億円を目指している。チャンネル登録者は27万4,000人。ただ桑田は、順調に見えても悩みは多いと話した。

今年、配信本数を月4本から8本に増やしたが、作る側も大変で、視聴者もついてこられなかった。そのため6本に減らした。予算をかけた密着動画が売れなかった例もあり、桑田は「スマホ1台で人間味を出すほうが売れる」と見ている。再生数と売上は必ずしも比例しないという。10万再生でもマットレスが2億円売れた例がある一方、売れると判断した商品が売れなければ、在庫を抱えた志願者が損をする。桑田は、この点を判断の難しさとして挙げた。一方で、ヒカルの生放送での紹介は効果があった。醤油もろみ系のジャーキーは売上が74倍、注文が65倍になったという。ヒカルは、効能が分かるまで時間のかかる商品よりも食べ物のように反応がすぐ見える商品が生放送向きだとして、今後も紹介を続けると約束した。

今後については、来年のECサイト刷新や、合格した商品を紹介する形でのテレビ展開の模索が語られた。桑田は役員報酬を2年間取っていないことも明かした。ヒカルからは、NoNTITLEに大手コンビニから棚を提供する取り組みの打診があったことも共有された。そのうえでヒカルは、自分が持つ「とっておきの商品」で志願者として出演したいと話している。

2人の勝負:1,000億円か、メンバーシップ30万人か

時間の都合や熊本の地震の影響で、取り上げられなかった出資先もあった。締めくくりに入江は、ヒカルとの出会いで人生が変わったと語った。ヒカルも、ビジネスがここまでうまくいった最大のポイントは入江だったと応じた。自分は道を外れていた可能性もあり、いくつもの出会いと成功体験で変われたと振り返っている。

ヒカルの現在の仕事量は、朝の生放送に加えて、1日にメイン動画2本、メンバーシップ動画5〜10本を撮るほどだという。メンバーシップは「ヒカルの会」と名付けてコミュニティとして育てている。通販の虎との対話では、2か月で10万人を目指していると話していた。ヒカルは「信者ビジネス」と批判されることを承知のうえで、メンバーシップがメイン動画の再生数や生放送の同接を押し上げると考えており、その結果で示したいと語った。

動画の最後に、2人は勝負を決めた。入江が資産1,000億円をつくるのが先か、ヒカルのメンバーシップが30万人に達するのが先か。目標は当初20万人だったが、入江が「このペースだと年内にいくかもしれない」として30万人に引き上げた。負けたほうが相手の願いを1つ聞くという条件で、ヒカルはすでに「えげつない願い」をすると宣言している。