「進化する東京のうどん」 ホルモン、貝汁、和牛すき焼き、究極の釜玉まで7店の挑戦

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概要

日本テレビ「news every.」の特集をまとめた動画で、都内のうどん店7軒を取材している。番組は、うどん店が生き残りをかけて新しいメニューに挑んでいると紹介する。各店については、まず定番のうどんでその店の実力を確かめ、次に麺や出汁へのこだわりを聞き、最後に看板となる「進化するうどん」を試食する、という流れで取り上げている。リポーターは四国出身の大堀さんと、母親が香川出身で「うどんにうるさい」と紹介される小花さんらが務める。

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青山一丁目:讃岐の王道店が出す「ホルうどん」

最初の店は青山一丁目駅前のビル地下にある、セルフ式の讃岐うどん店だ。昼時は近所で働く人の行列ができる。本店は兵庫県西宮にある人気店である。

四国出身の大堀さんが「私のソウルフード」と言って選んだのは、腰のある冷たいうどんに卵をのせ、出汁醤油をかける定番の一杯だ。大堀さんによると、麺はやや細めで喉越しがよく、甘めの醤油に卵が加わって味がまろやかになるという。

店長の佐藤さんは、品質を保つ秘訣として完全自家製を挙げた。選んだ小麦を練って団子にし、小麦の香りを持たせるために2日間寝かせる。その後、足で踏んでから機械で伸ばす。喉越しを考えて麺は長めにし、食べやすさを考えて細めにしている。出汁はいりこが中心で、数種類の削り節で仕上げる。毎日およそ60リットルを取るという。

この店の「進化するうどん」は、本店にはない東京店オリジナルの「ホルうどん」だ。和牛ホルモンがたっぷり入っている。肉うどん用に牛肉を煮た出汁でホルモンを煮込み、さらにかけうどん用のつゆでニラともやしを煮て加える。大堀さんは「一瞬讃岐うどんを食べていることを忘れた」と話し、ホルモン鍋の締めのうどんのようだと表現した。

5:00

新宿御苑前:豊前うどんの店の、昼夜5食限定「貝汁つけうどん」

2軒目は新宿御苑前駅近くの、北九州・豊前のうどん専門店である。混雑を避けるため、客は二次元コードを読み込んで整理券を受け取る。順番が近づくと携帯に知らせが届くので、店の前に並んでいるのは呼ばれた人たちだけだ。

定番は肉ごぼ天うどん。番組によれば、福岡のうどんでは牛肉やごぼ天が一般的だという。温かい白醤油ベースのつゆに、甘辛く煮た肉の味が染み出している。小花さんは、細麺なのに腰がしっかりしていて独特のもっちり感があると評した。

店長の関山さんによると、小麦の配合は季節ごとに変える。練った生地はおよそ30度で4時間寝かせる。熟成させるほど麺の透明度ともちもち感が増すという。麺は注文が入ってから玉を打ち、切り、茹でる。新鮮な麺へのこだわりだ。出汁は昆布、どんこ、焼きあご、煮干しを一晩水に浸けてから煮出し、サバ節とカツオ節で仕上げる。醤油は福岡県から取り寄せている。この店は、北九州の豊前うどんの名店を発祥とする「豊前裏打会」に所属しており、本店も福岡にある。

「進化するうどん」は、昼夜それぞれ5食限定の蛤としじみの貝汁つけうどんだ。麺の横には大きな蛤が添えられている。蛤は千葉・九十九里産、しじみは島根・宍道湖産である。小花さんは、ツルツル、シコシコ、もっちりの三拍子がそろった食感に、ひと口すすると貝の香りが一気に広がる出汁が合うと話した。最後は、そば湯の代わりにうどんの茹で湯をつけ汁に注ぎ、スープとして飲む。リポーターは「毎日飲みたい」と感想を述べた。

11:05

亀有:富士吉田の「吉田のうどん」で作るカレーうどん

3軒目は亀有駅から10分ほどの住宅街にある店で、山梨県富士吉田市のご当地うどん「吉田のうどん」を出している。

定番の冷やしかけうどん肉のせには、吉田のうどんでは定番のキャベツと馬肉がのる。麺は太く、がっしりしている。リポーターは、ガシガシと噛むうどんで、噛むほど小麦の香りが広がり、甘く濃厚な醤油ベースのつゆが力強い麺に合うと話した。

店主のトベさんによると、粉は強力粉に近い分類のものを使い、加水率を「極限まで」少なくして歯ごたえを出している。水を少なくする代わりにプレスの回数を増やし、麺の密度を上げる。讃岐なら5回ほどのところを、吉田では8回だという。出汁はいりこ、昆布、煮干しで取り、削り節で香りと深みを加える。味の決め手となる「かえし」は、醤油に昆布とどんこを入れて沸騰直前で火を止め、2週間以上寝かせたものだ。

番組の説明では、地元のおよそ50店舗が吉田のうどんを出しており、硬い麺、キャベツと馬肉、味噌と醤油の合わせつゆが特徴だという。トベさん自身も、しばらく食べないと無性に食べたくなって吉田のうどんにはまった一人である。客も「すするというより噛む感じ」「癖になる」と話していた。

「進化するうどん」は吉田のうどんを使ったカレーうどんだ。味噌と醤油の合わせつゆに独自配合のカレーエキスを加え、上に生クリームとじゃがいもを合わせたホイップをのせる。これを少しずつ溶かしながら食べる。トベさんは、吉田のうどんでカレーは珍しいと思うと話した。リポーターは「顎が鍛えられた」と笑いを誘った。

飯田橋:讃岐と松山をつなぐ「四国食」の立ち食い店

4軒目は飯田橋駅から歩いて3分ほどの「讃岐ブルース飯田橋」。昨年オープンした讃岐うどんの店だ。店名の由来を聞かれた店主は、うどん作りもブルースに通じるところがあると思ったからだと答えたが、深い意味はないようで、思いつきだったらしい。

入口で食券を買うセルフ式で、かけは480円、ぶっかけは530円。580円の一杯は、卵のまろやかさと黒胡椒のピリッとした辛さが特徴だ。店内には10人ほどが立てるカウンターがあり、女性も入りやすいと好評だという。初めて立ち食いをしたという女性客は、硬すぎず柔らかすぎずのバランスが癖になると話した。

珍しい名物は、980円の鍋焼きうどん卵入りである。店主によると、讃岐うどんというより松山の鍋焼きうどんがコンセプトだ。番組は、松山の鍋焼きうどんを愛媛の昔からのソウルフードで、アルミ製の鍋で出されると紹介した。具は牛すじ、卵焼き、油揚げ、かまぼこ、椎茸で、麺には腰のある讃岐の麺を使う。松山出身の店主は、東京では松山の鍋焼きうどんを食べられる店があまりないと思ったので始めたと話す。

店は店主と店長の徳永さんが中心になって切り盛りしている。2人は15年ほど前に同じ飲食店で知り合い、ともにうどん好きだったことで意気投合した。他店との違いを出すために四国から食材を集め、讃岐や松山を含めた「四国食」の店にしているという。徳島・鳴門産のわかめをたっぷり使い、梅干しで爽やかさを加えた鳴門わかめ梅うどんも好評だ。

定番の讃岐うどんには、香川の製粉会社などから仕入れた3種類の小麦粉をブレンドして使う。生地は冷蔵庫で一晩寝かせ、もちもちの食感を出す。つゆはいりこなどを使った少し甘めの味だ。薬味は削り節やねぎなど5種類から好みで選べる。鶏天と飯蛸天をのせたぶっかけは1030円。飯蛸天は飯蛸に魚のすり身をつけて揚げたもので、香川県のかまぼこ店から仕入れている。母親が香川出身の小花さんも、飯蛸天は一度も聞いたことがなかったという。食べてみると、弾力のあるタコと練り物がとろけるような食感で面白いと話した。店主は、明日、明後日、来月、来年ともっといいものを作れるようにしたいと語っている。

23:56

中野:伊勢うどんの粉を使った「もちもちビヨーン」と和牛すき焼き風肉うどん

5軒目は中野駅から3分ほどの商店街にある讃岐うどんの店「花は咲く」。開店当初から話題になり、いつも客が絶えない人気店だ。

定番のぶっかけうどんを食べた大堀さんは、讃岐うどんならではの腰の強さと喉越しに加えて、もちもち感に驚いたと話した。つゆはやや濃いめだが、麺のおいしさを引き立てているという。

店長の北田さんは、目指す食感を「もちもちビヨーン」と表現する。麺の長さは80センチを超える。小麦粉は愛知県産の粉などを独自にブレンドしており、その一つは伊勢うどんに使われる、もちもち感が出る粉だ。これによって他の讃岐うどん店とは違う食感になるという。麺は切った状態で寝かせ、もちもち感と腰の強さを増している。つゆには、みりん、日本酒、白ワイン、赤ワインを煮切って加え、甘みとコクを出す。さらに昆布を加えて3日寝かせ、深みを持たせる。店主は讃岐うどんを食べて衝撃を受け、おいしい讃岐うどんを作りたいと一念発起して店を始めたという。

「進化するうどん」は極上の肉うどんだ。黒毛和牛のA5ランクの肉を、独自配合のすき焼きのタレでさっと煮て、すき焼きのように仕上げる。そこに大分産の卵黄をのせる。大堀さんは「うどんの上にのっている肉じゃない」と話し、柔らかくしっとりした肉と、もちもちの麺に絡む甘辛いつゆに「すき焼きを食べたっけ」という気持ちになると表現した。この一杯は、店主が子どもの頃に連れて行ってもらった浅草のすき焼き店の味がきっかけで生まれた。あのすき焼きを自分のうどんにのせたらどうなるだろうと考えたのだという。仕事が一段落した客が、奮発してよかったと話す「ご褒美うどん」として紹介された。

28:58

神楽坂:そば店の自家製粉うどんと、レアに仕上げる牡蠣うどん

6軒目は牛込神楽坂駅近くの住宅街にある、そばの評判が高い店だ。近所で働く人や住む人が足しげく通っている。

この店で存在感を放つ定番うどんは刻みきつねうどんである。小花さんは、細いのでツルツルと喉越しで食べるのかと思ったら弾力があり、噛みしめて小麦の香りと甘みを味わううどんだと話した。つゆをたっぷり吸った油揚げからは、あっさりしたつゆがじゅわっと溢れるという。

店主の長谷川さんは自家製粉にこだわっている。製粉会社から取り寄せた小麦粉に、国産小麦を店で挽いた粉を加えることで、他にない香りと味が生まれると話す。細めの麺は手切りだ。一から作り上げることで生まれる「物語」を大事にしていると語り、麺に見えるつぶつぶが自家製粉の証だと番組は紹介した。

出汁は、いりこ、昆布、干し椎茸に本節を大量に加え、強火で躍らせて取る。うどんには独自の「1.5番出汁」を使う。一番出汁で使ったカツオ節で二番出汁を取り、一番出汁と合わせるもので、一番出汁の香りと二番出汁の力強さを合わせたつゆになるという。長谷川さんは神田で修業し、26年前に店を開いた。修業していた20〜30年ほど前は、そば屋でうどんを出すのは当たり前で、うどんとそばの両方がおいしい店だったと振り返る。実際、この店のうどんを目当てに通う客もいる。

「進化するうどん」は牡蠣うどんだ。もともとは冬のイベントメニューだったが、今ではほぼ一年中食べられる。牡蠣は季節ごとに北は北海道から南まで全国から選んで仕入れている。生食用の牡蠣を注文が入ってからつゆに入れ、わずか20秒で仕上げるので、レアな食感と磯の香りが楽しめる。長谷川さんは、手打ちの自家製粉うどんは出汁を吸いやすいと話す。小花さんは、噛んだ瞬間に濃厚な牡蠣のエキスが溢れると感想を述べた。

34:57

表参道:「三たて」の麺と究極の釜玉うどん

最後は表参道から一本入った通りにある「麺散」。讃岐うどんをベースにした店主のうどんが評判で、行列ができている。

定番はちく玉天かけうどん。大堀さんは、もちもちとした食感を残したまま体に溶け込んでいくようだと話した。調理長の大平さんによると、店では打ちたて、切りたて、茹でたての「三たて」にこだわっている。営業中は注文が入ってから国産小麦粉数種類の配合で麺を打ち始め、すぐに茹でる。生ものではないが、麺には鮮度のようなものがあるという。

つゆは薄口なのに味わいが豊かだ。黒口浜と呼ばれる上質な真昆布を一晩水に浸け、そこにいりこを入れて弱火でおよそ1時間煮出す。さらにサバ節とうるめの削り節を加えて、香りと甘みを出す。店は6年前、おしゃれな街・表参道で、味はもちろん見た目にもインパクトのあるうどんを作りたいと開店した。客のほとんどが、うどんの美しさに写真を撮っていた。

「進化するうどん」は究極の釜玉うどんだ。すべての食材にこだわっている。本枯節は注文が入ってから削り、有明産の初摘み海苔は箱に入れた炭で炙る。卵は味が濃いという山形の紅花卵を使い、白身と黄身に分ける。まず温かいうどんに白身とフランス産のバターを混ぜ、醤油をかけて食べる。その後に黄身や削り節、海苔を加える。大堀さんは、バターのコクでまろやかさともちもち感が増し、残りの具材を加えるとそれぞれのおいしさが麺の旨みを高めると話した。

卵をなぜ分けるのかと聞かれると、大平さんは分けた方がおいしいからだと答え、ご飯でも試してほしいと勧めた。半信半疑だった大堀さんはその夜、白身をご飯と混ぜてから黄身を加えて試した。そして「疑ってすみません。とってもおいしかったです」と報告している。