遺失物センターを名乗るニセ封書、圧着はがき、すかし入りはがき:郵便物を使う詐欺の手口

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概要

日本テレビ「news every.」の森圭介キャスターが担当するコーナー「なるほどッ!」は、ニセの封書やはがきを使う詐欺を取り上げた。サイバー攻撃による情報漏洩のニュースが続くなか、郵便物という「アナログ」な手段の詐欺にも注意が必要だというのが番組の主張である。警視庁と秋田県警が公表した事例をもとに、手口と見分け方を紹介した。

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警視庁遺失物センターを名乗るニセ封書

最初の事例は、警視庁がXに投稿した注意喚起である。投稿は放送の前週木曜日に行われ、「警視庁遺失物センターをかたる封書に注意」という内容だった。

添付された画像の封筒には、差出人として警視庁遺失物センターの名前が書かれていた。封筒に記載された電話番号も本物だという。中には「落とし物が届いている」と知らせる偽の通知が入っており、紙の中央付近には2次元コードがあって、読み取るよう促している。読み取ると偽サイトに誘導され、個人情報を盗まれる仕組みである。

警視庁によると、封書で遺失物センターをかたる手口を確認したのは今回が初めてだという。発覚したのは今月で、このニセ封書は都内のある住宅の玄関先に置かれていた。郵便受けに入っていたのではない。不審に思った住人が「こういうものを送っていますか」と遺失物センターに相談し、偽物だと分かった。

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誘導先は実在サイトの偽物

2次元コードを読み込むと、「警視庁行政手続オンライン」の偽サイトに誘導される。この名称のサイトは実在するが、コードの先にあるのは偽物である。偽サイトでは、マイナンバーカードや運転免許証などの身分証明書の画像の添付や、マイナンバーカードの暗証番号の入力を求められる。

番組が取材した詐欺に詳しい専門家は、送り主の狙いについて、不正に取得した個人情報を使って別の詐欺を仕掛けることではないかとみている。

スタジオの出演者は、実在する電話番号や実在するサイト名を使って巧みにだますため、見破るのが難しいと話した。森キャスターは、詐欺メールは大量に送られてくるので多くの人がある程度警戒できるようになっているが、郵便物で届くと本物かもしれないと思う人がいるかもしれないと指摘した。

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ニセ封書の見分け方

番組は、本物と偽物を見分けるポイントを三つ挙げた。

1つ目は切手である。問題の封筒には切手が貼られていなかった。

2つ目は問い合わせ先の電話番号である。本物であれば東京なら「03」で始まる番号になるが、偽物では携帯電話の番号が書かれていることがあるという。本物の通知に携帯電話の番号が載ることはありえないとされる。

3つ目はマイナンバーカードの暗証番号である。2次元コードでサイトに誘導すること自体は本物の通知でもあるという。ただし、本物がマイナンバーカードの暗証番号の入力を求めることはない。森キャスターは、暗証番号の入力を求められたら、そこでいったん立ち止まってほしいと呼びかけた。不審な封書が届いた場合、警視庁は近くの警察署に相談するよう求めている。

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秋田県警が公開したニセはがきの事例

封書以外で警戒が必要なのがニセのはがきである。番組は秋田県警が公開した過去の事例2件を紹介した。

1件目は圧着はがきである。貼り合わされた面をはがして中を読む形式のもので、出演者の一人は受け取ったことがあり、大事な書類だと思って開けてしまいがちだと話した。紹介された実物は、表に「親展」、つまり宛先の本人が開封するようにという表示があった。中には「未納料金お支払いのお願い」と書かれ、記載の番号に問い合わせるよう求めていた。受け取った人に電話をかけさせ、架空の料金をだまし取るのが目的だという。

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圧着はがきを使う二つの理由

専門家によると、詐欺に圧着はがきを使う理由は二つある。

一つは、中身が気になる形式であることだ。中に何が書かれているのかを気にさせ、めくって確かめなければと思わせる。

もう一つは、第三者に中身を見られにくくすることだ。圧着はがきは、本人以外に見られてはいけない大事な知らせだと受け取られやすい。裏を返せば、家族など周囲の人が中身を見ないことになる。森キャスターは、怪しいはがきを持っている人がいれば周りが「それは怪しいからやめたほうがいい」と注意できるが、「本人が開けてください」と書かれていると注意しにくくなると説明した。中身を第三者に見せないことで、詐欺だと気付かれる可能性を下げようとしているという。

スタジオでは別の出演者が、水道局などが発行しているイメージがあり、費用もかかる形式なので、きちんとした機関からの通知だと思わせる狙いもあるのではないかと推測した。森キャスターはその見方にも一理あると応じた。

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政府の紋章を透かしで入れたはがき

2件目は、さらに手の込んだ「すかしはがき」である。はがきの背景に、日本国政府が用いる桐の紋章が透かしで入っている。差出人は「地方裁判所管理局」とされているが、実在しない組織である。紋章を入れることで、受け取った人に公式な文書だと思わせて信用させ、架空の料金をだまし取ろうとしているとみられる。

出演者は、詐欺は SNS やメールなど電子的な手段で来るイメージが強いため、しっかりした紙の通知、しかも費用のかかる形式で届くと警戒が薄れてしまう怖さがあると述べた。秋田県警は、不審なはがきが届いた場合は相手に連絡せず、警察に相談するよう呼びかけている。

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手口は形を変えて戻ってくる

専門家によると、こうした封書やはがきを使う手間のかかる手口が詐欺の主流だったのは2020年ごろだという。詐欺の手口は流行が一巡して終わったように見えても、巧妙になって再び現れることがある。森キャスターは、今回の封書もその一例だとして、郵便物を使ったアナログな詐欺にも注意してほしいと締めくくった。