高市首相、簗農相の後任に武部新氏を起用 食料安全保障とフードテック推進を指示
日テレNEWS高市首相は15日、前日に事実上更迭された簗農林水産相の後任として、武部新衆院議員を起用すると記者団に明らかにした。首相は農林水産行政に精通した「即戦力」であることを起用の理由に挙げ、食料安全保障の強化や新技術を活用した農林水産業の強化を指示したと説明した。質疑ではロシアで拘束された日本人記者をめぐる質問にも答えている。
武部氏への指示内容
首相は冒頭、武部氏に農林水産大臣を任せること、この後に所定の手続きを行うことを述べた。武部氏にはすでに首相から直接指示を伝えたという。内容は、農林水産業の振興と発展の実現、食料安全保障の強化、そしてフードテックを活用した農林水産業の強化である。フードテックの例として、首相は植物工場、陸上養殖、衛星情報のAI解析を挙げた。
「即戦力」としての起用理由
首相は、国会の開会から間もない時期の就任になると認めたうえで、武部氏の経歴を説明した。武部氏は農林水産副大臣を務め、党の政調会でも農林部会長や水産総合調査会長を歴任しており、農林水産行政に精通していると首相は評価する。そのため国会対応を含め即戦力として活躍できると考え、選んだという。
読売新聞の記者から、武部氏を選んだ理由と狙い、求める役割を改めて問われると、首相は行政への精通に加えて、鳥獣害対策を含めて特別委員会で事務局長を務めた経験に触れ、幅広い課題に対応できる人物だと述べた。
食料安全保障と輸出拡大への期待
首相が武部氏に求める役割として挙げたのは、第一に食料安全保障の確保である。首相はこれを「何より急がなきゃいけない」課題と位置づけた。
第二に、新しい技術を国内で普及させ、さらに海外展開につなげることである。首相は、技術だけでなくシステムそのものを海外に展開し、日本の輸出産業になるような形をつくってほしいと述べた。
第三に、日本の優れた農林水産品や食品の販路を開拓し、海外に展開していくことである。首相は、海外に輸出できる生産があれば、いざというときには国内で消費できるため、食料自給率を高めることにもなるという考えを示した。こうした課題に真剣に取り組める人物だと判断したという。
ロシアでの日本人記者拘束をめぐる質問
別の記者からは、ロシア当局による日本人記者の拘束について質問があった。記者は、日本側が依然として領事面会を実現できていない中で、ロシア側がこの記者が日本政府と連携してスパイ活動を行っていたと一方的に発信していると指摘し、日本政府が反論も抗議もしないのはなぜか、解放にどう取り組むのかを問うた。
首相は、官房長官が会見ですでに答えているとしたうえで、外務省がロシア当局に申し入れを行い、面会を含めて求めている状況だと説明した。今は邦人保護が非常に重要であり、そこに注力したいと述べた。
記者が重ねて、日本政府はロシアでスパイ活動を行っているのかと問うと、首相は「そのような事実はございません」と否定した。そのうえで、容疑の捉え方は国ごとに国内法が異なり、ロシア側が主張する容疑の詳細もまだ分からないとしつつ、日本は日本の立場をしっかり伝えていくと答えた。
信頼回復より「農林水産業の前進」を強調
最後に、前大臣が発言や疑惑を受けて辞任したことを踏まえ、国民の信頼回復という点で新大臣に何を期待するかが問われた。首相は、信頼回復というよりも、農林水産行政が停滞なく進み、新たな展開が開けていくことを重視すると答えた。「日本の農林水産業すごいぞ」「食品産業もすごいぞ」という姿を見せていくために全力を尽くしてもらうことだと述べ、会見を締めくくった。
お疲れ様でございます。簗大臣の後任となる農林水産大臣につきましては、武部新衆議院議員にお願いをすることといたしました。本日この後、所定の手続きを行います。
武部議員には先ほど、私から、農林水産業の振興及び農山の発展の実現、そしてまた食料安全保障の強化、そしてフードテックですね、例えば植物工場ですとか、陸上ですとか、また衛星情報のAI解析など、こういった新しい技術を活用した農林水産業の強化、こういったことにも取り組んでほしいということで指示をいたしました。
国会の開会から間もない登板となりますけれども、新議員はこれまで農林水産副大臣としても活躍をし、そしてまた党政調会におきましても農林部会長、そして水産総合調査会長も務め、農林水産行政には精通している人物でございます。即戦力として国会対応も含め、活躍をしていただけるという考えから、私は選ばせていただきました。私の方から冒頭以上でございます。じゃ、ご質問。
読売新聞の高橋です。
はい。
高市総理は昨日、辞表を提出した簗農相の後任として……高市首相は昨日辞任した簗農相の後任として、武部新衆議院議員を起用することにしました。武部氏を選んだ理由と狙い、また改めて武部氏に求めたい役割について教えてください。
はい。ただいま申し上げたような指示をしたんですけれども、やはり農林水産行政に精通をしているということ。そして、例えばですね、鳥獣害対策も含めて、事務局長を特別委員会で務めていただくなど、非常に幅広く農林水産行政の課題にも対応できる人でございます。
ですから、やはり食料安全保障の確保、これはもう何より急がなきゃいけませんし、新しい技術ですね、これをもっと国内で普及し、ひいては海外展開もしていける、日本の輸出産業になるような形、これもシステムそのものをですね、海外に展開していけるような形、これを作ってほしいということ。
そして、大変優れた日本の農林水産品、また食品、これもできるだけ販路を開拓して海外に展開していく。海外に輸出ができるっていうことは、これはいざとなったら国内で消費できますから、食料自給率を高めるということにもなるわけでございます。こういったことに真剣に取り組んでいただける人と判断をいたしております。
ございますか。どうぞ。
総理、別件で失礼いたします。時事通信と申します。
ロシアにある日本人記者の拘束について伺います。先日、ロシア当局によって日本人の記者が拘束され、依然として日本側は領事面会も実現できていない状況だと思いますが、こうした中でロシア側、一方的に当該記者が日本政府と連携してスパイ活動を行っていたというような発信を行っています。日本政府がこれに対して反論も抗議もしないのはなぜでしょうか。また、この記者の解放に向けて、どのように総理、取り組んでいくか、決意を聞かせてください。
すでに官房長官会見でもお答えをしていると思いますけれども、これは外務省がですね、今、一生懸命動いてロシア当局に対して申し入れもし、そしてこの面会も含めて求めているという状況でございます。とにかく今は邦人の保護というのはとても大事なことでございますので、そこに注力をしたいと考えております。
に関してはいかがでしょうか。日本政府はロシアでスパイ、スパイ活動を行っているんでしょうか。
そのような事実はございません。その容疑と向こうがおっしゃることの捉え方、それぞれ国内法も違いますから、その容疑とおっしゃってることの詳細もまだ分かりませんけれども、しかしながら日本は日本の立場をしっかりと伝えていくということでございます。
すいません。
はい。
新聞です。農水大臣の関連でお伺いします。前任の大臣が、予算発言ですとか、厚保の疑惑を受けての辞任となりました。国民の信頼回復という点で、新しい大臣に期待することをお伺いしたいです。
はい。新しい大臣に期待することということになりますと、これは信頼回復っていうよりは、むしろ農林水産行政が遅滞なく進み、そしてまた新たな展開が開けていくと。日本の農林水産業すごいぞと、食品産業もすごいぞ。こういう姿を見せていくために、全力を尽くしていただくということだと思っております。ここはよろしいですか。
記事公開 · 更新
