声優・俳優・乃木坂46が語る初アフレコと「アイドルとは何か」 映画『GROTESQQQUE -グロテスク-』完成披露舞台挨拶

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概要

オリジナルアニメーション映画『GROTESQQQUE -グロテスク-』の完成披露上映会が都内で行われ、声優の市ノ瀬加那、長谷川育美、俳優の南沙良、乃木坂46の井上和、中西アルノ、一ノ瀬美空、冨里奈央が舞台挨拶に登壇した。本作は3つのエピソードで構成されている。登壇者は出演が決まったときの気持ちや脚本の印象を語り、後半では声優、俳優、アイドルという異なる立場から互いに質問し合った。井上和の「アイドルって何だと思いますか?」という問いには、出演者たちがそろって戸惑う場面もあった。

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「プレゼントを開ける前のワクワク」——市ノ瀬加那

市ノ瀬は、作品資料で監督の名前を見た瞬間に、マネージャーへ「やりたいです」と伝えたという。この監督とは『ダーリン・イン・ザ・フランキス』以来の仕事になる。同作は市ノ瀬が初めてメインキャストを務めた作品で、そのつながりもあって「お世話になりっぱなし」で感謝の気持ちでいっぱいだと話した。

市ノ瀬は作品全体を「プレゼントを開ける前のワクワクが最初から最後まで続いている作品」と表現した。企画書の段階でもアフレコ台本の段階でも、エリーを演じられる嬉しさを噛みしめながら収録に臨んだという。

映画・ドラマとは違う台本に驚いた南沙良の初アフレコ

南は本作が初めてのアフレコだった。もともとアニメが好きなので純粋に嬉しかったと語る一方、台本を読んで戸惑ったという。普段読む映画やドラマの台本とは書式が大きく違い、「どうやって読むんだろう」と思いながら読んだそうだ。アニメの台本はカットごとにト書きが出てくる形式で、普段の台本とは構成が異なることに驚いたと話した。

収録については、もともと自分の声が好きではなく、声優へのリスペクトも強いため「恥ずかしかった」「穴があったら入りたかった」と振り返った。一緒に収録した長谷川は、南は堂々とマイクの前に立っていたので、恥ずかしがっていたとはまったく気づかなかったと明かした。

スピード感の中で存在感を出す——長谷川育美の役作り

長谷川は、台本と資料を受け取ったときはどんな物語やキャラクターに出会えるのかとワクワクしながら開いたという。出演したエピソードについては、最初から「なんだこの世界観」という驚きがあり、独特な世界にすぐ引き込まれたと語った。3作品の中でも特にスピード感があり、多くのキャラクターが登場してそれぞれの個性が際立つ作品だという。

一方で、自身の役はミステリアスな役どころだった。そのため、作品のスピード感に流されず、登場シーンではどっしりと存在感を出し、説得力のある表現をしなければならないと最初に考えたそうだ。上映直後で観客と話したいことは多いが、報道陣が入っているため全部は言えないとして、「心ではきっと皆さんとつながっている」と笑いを誘った。

乃木坂46・5期生4人で演じた同期の関係

井上は、アニメが大好きで日常的にたくさん見ており、助けられてもきたので、出演が決まって嬉しかったと語った。乃木坂46の5期生である同期4人での出演だったことにも喜びを感じたという。演じた4人のキャラクターの関係は、自分たちの関係と「すごく似てるわけじゃないけど、遠いわけじゃない」もので、近い部分もあった。感情的になりつつも、アフレコをみんなで楽しむことができたと振り返った。

中西アルノもアフレコは初めてで、嬉しさと同時に自分に務まるかという不安があったと話す。ところが脚本を開くと、自分の役はヴァンパイアだった。中西は自らを「しっかりと中二病として道を歩みながら23歳になった」と紹介し、「中学2年生の時の私、聞いてるか。23歳でヴァンパイアになることがあります」と、当時の自分に呼びかける気持ちで台本を読んだという。舞台上で堂々と中二病を自称する中西に、会場からは笑いが起きた。

一ノ瀬美空は、初めてのアフレコであること、「グロテスク」というタイトルからどんな作品なのか見当がつかなかったこと、登場人物が同じグループの同期4人であることなど、驚きの連続でスタートしたと語った。それでも多くの人に支えられて作品に関われたと、幸せな気持ちを述べた。

冨里奈央は、芝居が好きで、毎回新しい自分に出会える場所だと考えているという。いつか声の仕事もしてみたいと思っていたタイミングで声をかけてもらい、とても嬉しかったそうだ。一ノ瀬と同じく、脚本のタイトルを見て「なんだグロって」と思ったと明かした。同期の「3人のお姉さん」と一緒にできると聞いて心強く、アフレコが楽しみだったと話した。

夜中の食欲をどう抑えるか

後半は、登壇者が互いに聞いてみたいことを質問するコーナーになった。市ノ瀬は、俳優やアイドルは声優より人に見られる仕事だという前提で、食欲を抑える方法を尋ねた。前日も夜中の2時に魚とおにぎりを食べ、とても美味しかったという。

話を振られた南も「私も食べちゃう」と答えたうえで、「罪悪感を抱くのが一番いけない」とよく言われると紹介した。罪悪感を抱きながら食べると太るので、幸せだと思って食べれば太らない、という話だ。市ノ瀬が「昨日の夜中は幸せを感じていました」と応じると、別の登壇者が「騙されるな。幸せだと思って食べたらちゃんとその分太るよ」とツッコミを入れた。乃木坂46のメンバーは、自分たちは踊って体を動かしているので助けられていると説明した。それを受けて市ノ瀬は「夜中にダンスします」と宣言した。

声優とアイドルのスケジュール事情

南は「普通に気になること」として、スケジュールの組み方を質問した。南自身は作品単位で仕事をしているため、作品がないときは完全に休みになる。他の仕事では長期休暇やまとまった休みがあるのか知りたかったという。

声優陣は、人によるとしたうえで、長い休みはなかなかないと答えた。1日に何本も仕事が入ることがあり、多い日は4〜5本になる。アニメのアフレコ、ゲームの収録、ラジオ、生放送など、内容を切り替えながらこなしているという。

乃木坂46のメンバーは、夏の全国ツアーやバースデーライブなどがあり、乃木坂46の活動を基本にしつつ、その日ごとに様々な仕事が入る点は声優と似ているかもしれないと話した。ただし長期休みはあり、夏休みと正月休みがあるという。休みにオーストラリアへ行ったメンバーもいて、「みんな結構楽しんでます」と語った。

「アイドルって何だと思いますか?」という難問

井上の質問は「ニュアンス的な質問になってしまう」という前置き付きだった。役者はアイドルを演じる機会もあると思うが、「アイドルって何だと思いますか?」と尋ねたのだ。出演者からは「むずい」「これは手に負えない」と声が上がった。井上は、自分たちも正解がないまま活動していると説明した。世の中に数多くのアイドルがいる中で乃木坂46というアイドルをやっているが、役者がアイドルを演じるときに何に気をつけるのか個人的に知りたかったという。

答えたのは長谷川だった。アイドルといってもキャラクターによって違い、乃木坂46の4人もそれぞれ特性が違うだろうと前置きしたうえで、自身の経験を語った。長谷川がテレビアニメで初めてレギュラーを得た役はアイドルだった。普段はクールでしっかりしているが、いわゆる「釣り師」のような面を持つキャラクターだったという。ファンと1対1で向き合うときに見せる、いい意味のあざとさや魅惑的な雰囲気を表現しつつ、視聴者の女性にも嫌われないラインを探るのが難しかったと振り返った。

そのうえで長谷川は、アイドルを演じるうえでは「決め」が大事だと述べた。その子がいま一番見せたいのはどこか、ファンの前で見せる顔はどうあるべきかを意識して演じたという。役として演じるアイドルとアイドルそのものは少し違うのかもしれない、という話にもなった。井上は、今後アイドルを演じる仕事が来るかもしれないので参考にしたいと述べた。長谷川は、アイドル本人の前でアイドルについて語ってしまったと恐縮していた。

結び

舞台挨拶の最後には、公開日の11月6日とともに「あなたの好きがきっと見つかる」というメッセージが述べられ、イベントは終了した。