簗農水相の辞任と高市政権の人事判断、栃木3区の利益誘導の構図
日テレNEWS2026年10月14日、簗農林水産大臣が首相官邸で高市首相に辞表を提出し、首相はこれを受理した。BS日テレ「深層NEWS」は放送中にこの速報を伝え、栃木3区で簗氏と選挙を争った元行革相の渡辺喜美氏、政治学者の中北浩爾・中央大学教授、読売新聞編集委員の伊藤俊行氏を交えて議論した。番組の問いは主に三つである。辞任は事実上の更迭だったのか。消費税減税法案の審議を控えた高市政権にどう響くのか。地元自治体への「予算削減」発言を生んだ政治の構造とは何か。出演者は、辞任そのものより、国会議員が地方の予算配分に介入できる構造を問題にすべきだという点でおおむね一致した。
2分間の辞任会見
簗氏は午後6時半前に官邸に入り、20分足らず首相と面会した。その後、6時45分ごろに記者団の取材に応じた。辞任の理由として簗氏は、国会審議にこれ以上迷惑をかけられないこと、農林水産行政に集中できない状況が続くのを避けなければならないことを挙げ、「自ら決断をいたしました」と述べた。首相とのやり取り、辞任がこのタイミングになった理由、首相に受理の意向があったかといった質問には、辞表を伝えたと繰り返すだけで具体的に答えなかった。会見はおよそ2分で終わった。
渡辺氏は、この会見を「圧倒的に短い」と評した。国会での野党の追及も今回は腰が引けていたと見ており、過去に野党がずっこけた経験への反省があったのかもしれないとしつつ、聞くべきことは山ほどあったはずだと述べた。2〜3問で切り上げて引き揚げたのは残念だという。中北氏は、答弁が前日に再び問題となって撤回されるなど、簗氏の説明は二転三転し、疑惑も次々に出てきたと振り返った。6時半からの官邸入りが事前に伝えられていた経緯を踏まえ、形式は自発的な辞表提出でも「事実上の更迭」と見てよいのではないかと述べ、会見が短かったのもそのためだろうと推測した。
渡辺氏には個人的な思いもある。栃木3区は父の代から続く渡辺家の地盤で、本人の生まれ育った土地だ。2014年の衆院選で自分の「オウンゴール」によって負けたことが今日の混乱の遠因になったと思うと、自分にも責任を感じると語った。
高市政権にとっての意味
簗氏は、高市首相が政権発足後初めて行った先月の内閣改造で抜擢した閣僚で、就任から1か月もたたずに辞任することになった。中北氏の見立てでは、首相は2月の衆院選で圧勝したものの、国会運営は思い通りに進んでいなかった。改造で体制を自分の望む形に整え、衆院選で掲げた消費税減税を進めて「高市カラー」を全開にしようとした矢先に、出鼻をくじかれた形だという。中北氏は、これが政権の転機の最初の局面になる可能性もあれば、辞任させたことで初期消火に成功する可能性もあり、ここが分かれ目になると述べた。
伊藤氏は、第2弾、第3弾のスキャンダルが出てくれば政権の転機になりうるとしながらも、簗氏の辞任だけで政権基盤が揺らぐことはおそらくないと見る。それより見逃してはならないのは問題の構造的な側面だという。国会議員が有権者や支持者に向かって「予算を削った」とほのめかすような構図がどこから生まれたのか。これを検証し、一つのスキャンダルで終わらせずに日本政治の抱える問題を掘り下げる機会にすべきだと主張した。
なぜ続投から辞任に転じたのか
首相は当初、「まずは仕事で返してほしい」として簗氏を続投させる意思を内外に示していた。それが辞表受理に至った理由を問われ、中北氏は「両方」だと答えた。疑惑の積み重ねと、国会審議への影響の両方である。中北氏がJA関係者に話を聞くと、簗氏は農政に非常に詳しい「政策通」で、1年生議員の頃から勉強していたと口をそろえるという。首相が親しさだけで登用したわけではなく、政策面の信頼があったはずで、首相にも続投させたい思いはあっただろうと中北氏は見る。それでも疑惑が相次ぎ、世論は批判的になった。シャトルバスをめぐる違法性の疑いまで浮上し、野党3党が結束して問責決議案を出す動きも出てきた。目玉政策の消費税減税に影響しかねなくなり、累積的な効果で辞任という判断に至らざるを得なかった、というのが中北氏の推測である。
伊藤氏は、高市氏が師と仰ぐ安倍元首相なら、もっと早く切っていたはずだと指摘した。特に第2次政権以降の安倍政権は、政権運営や国会審議への影響を最小限に抑えることを徹底し、問題の出た閣僚を素早く交代させた。これに対し高市首相は、先の特別国会で問題を指摘された閣僚や首相補佐官らをみな守り、それで乗り切れた。野党が及び腰で、これだけ議席差があれば追及しても無駄だという空気もあった。伊藤氏は、そのために首相が今回、野党や世論の反応を読み違えたのではないかという印象を受けたと述べた。
安倍政権との比較
渡辺氏は、安倍氏も最初から決断が早かったわけではないと自らの経験を語った。第1次安倍内閣で最初に閣僚が辞任した際、後任の「ピンチヒッター」になったのが渡辺氏だった。辞任から更迭までに時間がかかり、渡辺氏に電話が来たのは辞任から何時間も経った夜中の1時だったという。最初から即断即決できる首相はいないのではないか、というのが渡辺氏の見方だ。
さらに渡辺氏は、高市首相が前回・前々回の組閣では麻生氏の意向を強く受けたのに対し、今回の改造では自分の判断で選んだ閣僚が何人かいたと指摘した。簗氏はその一人で、だからこそ更迭は難しく、「更迭ではなく自発的に辞表を持ってきた」という形を作るのに時間をかけたのだろうという。
中北氏は、安倍政権には政権を守る観点から首相に苦言を呈する側近が多くいたと述べた。菅氏もその立場から、閣僚に不祥事があれば素早く切ってきた。高市首相の周囲にそうした役割を担う人がいるのか。首相が続投させたいと考えれば異を唱えにくい空気があると言われてきたが、それが現実になっていた可能性があるという。番組側も、首相に近い議員の「考え抜くタイプだけに判断が遅くなる」という声や、閣僚経験者の「誰も首相にうまく進言できていないのだろう」という声を紹介した。
伊藤氏も、官房長官を含めて首相に「こうしてください」と直接進言する人はいないのではないかと推察し、対応が遅れるのは仕方がないと述べた。ただ、前日の国会答弁で首相は完全に「更迭モード」に入っており、あそこまで踏み込めば辞めざるを得ない。何も言わずにいきなり辞めさせれば「更迭ではない」と言えるが、前日にあれだけ発言すれば、どう聞いても更迭だ。実際、当日の朝刊の多くはそうした見出しを一面に掲げた。過去の首相にはあまりない独特のスタイルで、有権者がそれをどう受け止めるかはまだ分からないと伊藤氏は述べた。
渡辺氏は、「高市流」はまだ確立していないと評した。幹事長にも麻生氏にも相談せずに解散を決めた決断力は素晴らしいと認めつつ、麻生氏からの自立はその後も確立できなかった。今回は一部自立した形で改造に臨んだものの、それがあえなく裏目に出たという。
消費税減税法案の日程と「タイムリミット」
政権は消費税減税関連法案について、来週火曜日の審議入りを目指していた。中北氏は、消費税減税ができなければ政権の推進力、さらには正統性の根拠を失うほど重大な問題だと指摘する。政権は場合によっては衆院の3分の2で再可決してでも通す構えで、その出だしが簗氏の問題でつまずくことは絶対に避けたかったはずだという。特に参院が肝になるため、それを考慮したと中北氏は見る。辞任のタイミングについては、世間では国会がある程度進んでから、もう少し先だと言われていたが、国会日程が先行し、違法性の話も出てきたことで、首相は「守り切れない」と判断して早めに切ったのかもしれないと述べた。
渡辺氏は、問責決議案で野党がようやく一つのテーマでまとまった印象は受けるものの、細分化した野党の圧力がどこまで効いたかは疑問だとした。そのうえで日程上の事情に触れ、後任は皇居での認証式を経なければ大臣になれないため、今日辞めて明日認証式を行うという形しかなく、今日しかなかったのだろうと述べた。
伊藤氏も、官邸には人事について「タイムリミット」の認識があったと見る。そもそも今国会の69日間という会期は官邸が決めたものではなく、参院幹事長の石井氏を中心に野党と調整して決まったものだ。その中のさまざまな日程を官邸はきちんとコントロールできていないと思われ、とにかく早くという意識が強かったと伊藤氏は述べた。
野党が問責決議案を出さずに辞任まで追い込んだことの評価について、中北氏は、次の手が難しいと述べた。今回世論が批判的だったのは予算や財政がらみの問題だったことが大きい。次のスキャンダル追及に野党が力を入れても、世論が後押しするかは分からない。第2弾、第3弾が噂されるなか、野党がどう見極めるかが問われるという。
高市首相の会見
番組の放送中、高市首相が記者団の取材に応じた。首相は、簗氏から辞職の申し出があり、理由は国会審議にこれ以上迷惑をかけられないこと、農林水産行政に集中できない状況が続くのを避けることだったと説明した。そのうえで、自らも国会審議や農林水産行政に支障が続くことは看過できず、消費税関連の法案への対応や、積極財政を実現するための予算編成など重要課題に答えを出していく必要があるとして、申し出を受け入れたと述べた。後任は翌日に伝えるという。
記者からの質問に対し、首相は「任命責任はもとより内閣総理大臣である私にございます」と述べ、就任1か月足らずで辞任に至ったことについて任命責任を重く受け止めていると語った。辞表は自分から促したのかという質問には、前夜に電話で話し、予算委員会が夕方まであったため当日夜に会って改めて説明を聞く約束をしていただけで、そうした話を持ちかけたわけではなく、前夜の電話でもそういうやり取りは全くなかったと答えた。辞表がなければ続投させるつもりだったのかとの問いには、新たな報道もあったので説明を聞こうと考えていたが、それでどう判断するかを決めていたわけではないと述べた。後任については、打診はこれからで調整中だとした。
当初の発言問題については、大臣就任前の地元選挙区での発言で自分は知らなかったと説明した。本人が認めた後の記者会見で「誤解を招くような表現」としか言わなかったため、厳しく叱責し、発言が本当なら不適切だからきちんと謝罪するよう求めたという。簗氏の説明責任については、当日の答弁も聞いたが、自身も含めて十分に理解を得られた内容だとは思っておらず、今後は一国会議員として説明責任を果たしてほしいと述べた。会見はおよそ5分だった。
会見をどう見たか
渡辺氏は、会見から首相が簗氏に相当期待していたことが分かると述べた。高市陣営に加わった農林族で農政に強い議員はあまり多くなく、森山氏らいわゆる農政族には高市氏と異なるスタンスの人が多いのではないかという。簗氏は農協からの支持が非常に強く、自民党の支持基盤から見ても適任だったと渡辺氏は評した。地元で渡辺氏の後援会長を務めたことのある農業協同組合の政治連盟の会長も、「簗さん辞めちゃうんですかね」とため息をついていたという。
首相は当初「違法性があれば躊躇しない」としていたが、公職選挙法違反かどうかの認定より前に政治的な決断を下した。中北氏は、違法性が問われているのはシャトルバスの問題だが、より大きな問題は自治体への圧力だと述べた。道路行政は自民党の在り方にも関わる話で、簗氏の説明にも国土交通省の説明にも腑に落ちない部分がある。首相も会見で説明不足を認めていたように、この点をきちんと究明することが政治への信頼回復に最も必要だと中北氏は述べた。
伊藤氏は、これを簗氏だけの問題と見るべきではないと強調した。簗氏が利益誘導のようなことを実際にしたのか、そういうポーズを取ったのかは分からないが、同様のことが自民党の他の議員、あるいは自民党以外の議員の間で起きていないのか。国会議員が地方の問題に口を出す構図はどこから来ているのか。問題の根源はもっと深いと述べた。
疑惑の広がりと任命責任
番組では、新たな疑惑も紹介された。週刊文春は、簗氏の選挙陣営が有権者に投票依頼の電話をかけさせ、報酬を支払っていた疑いを報じた。国民民主党の村岡議員は予算委員会で、新たに買収疑惑が出てきたと簗氏を追及した。また、簗氏は裏金問題で政治資金収支報告書への不記載があった議員で、今回の改造は不記載議員を閣僚に起用した初めてのケースだったと番組は紹介した。
辞任が首相の任命責任として問われるのか、問題閣僚を首相が果断に切ったと受け止められるのか。中北氏は、見え方はまだ分からないと述べた。高市首相の場合、代わりに辞めさせる役回りの側近がいないため、すべてが首相自身の判断として受け止められる。プラスに評価されれば政権のダメージは小さく済むが、首相が任命した人物ではないか、なぜ分からなかったのか、となればダメージになる。野党の勝ち筋についても中北氏は、単なるスキャンダル追及と見られれば野党の支持は広がらず、「足を引っ張るだけ」と受け取られて、首相が消費税減税に焦点を移す展開もあり得ると述べた。
渡辺氏は、問題が自治体への圧力、公選法違反の疑いがあるシャトルバス、電話かけの買収疑惑と重なっていると整理した。電話かけで公選法違反に問われ失職した議員は実際にいるが、それは民主党の議員で、労働組合を使ってかなり組織的に行っていた事例だという。今回がそこまで悪質な買収なのかも問われるため、任命責任の追及がだらだら続くのか、野党が次のターゲットに移るのかはまだ分からないとした。渡辺氏は、首相の最大の弱点は自民党内に基盤がないことだと指摘する。40代、50代の閣僚を直系のように任命して基盤を作ろうとした矢先に、その一人がつまずいたのは痛かったと述べた。
地元・那須烏山市と那珂川町で何が起きたか
辞任の大きなきっかけは、道路予算の削減をめぐる発言だった。渡辺氏によれば、対象となった那須烏山市と那珂川町は過疎地帯で、両方合わせても人口は5万人に届かないかもしれないという。簗氏は「河川は命に関わるが道路は命に関わらないから削った」という趣旨の説明をしていた。だが、この地域には救急病院がなく、大田原や宇都宮まで行かなければならない。道路はむしろ命に関わる大事な予算だと渡辺氏は反論した。圧力をかけたかどうかは別にしても、自民党支部の身内の場とはいえ、脅迫めいたことをあからさまに口にするのはどうかと思ったという。
渡辺氏は、自分が習った政治学の教科書を引き合いに出した。政治で人を動かす手段は、利益の供与、脅迫、シンボルの操作の三つである。予算をつけるのが利益の供与、予算を剥がすのが脅迫、「自民党でないと予算はつかない」と思わせるのが象徴の操作にあたる。田中角栄氏はこの三つを天才的に駆使して人を引きつけたが、簗氏は同じ三つを使って人を散らしてしまった、と渡辺氏は評した。
番組によると、今年度の交付金が減ったことで、那須烏山市は予定していた市道3路線のうち1路線の拡幅を延期した。これについて渡辺氏は、地元では影響が出ていると言われているものの、国交省としては箇所付け予算とは別に県を通じて流す資金があり、合計すればあまり変わらないという見方なのだろうと述べた。簗氏の顔を立てつつ地元への実害をできるだけ避ける「実にうまいやり方」だという。そのうえで、忖度があったかどうかについては「間違いなく忖度はしている」と自らの経験から断言した。
「部会長」の経験と利益誘導の誘惑
渡辺氏は、自身が自民党の国土交通部会長を務めた経験を語った。減らせと言ったことは一度もないと前置きしたうえで、部会長は当選3回になれば誰でもなれるポストであり、局長クラスが大臣並みに対応してくると説明した。当選3回の「ペーペー」が大臣扱いされる、これを「自民党のバカ殿教育」と呼んだ。予算が潤沢だった当時は、トンネルをつけますといった話も正直あったという。こうしたことに味を占めると、つい脅しの方までやってみたくなる誘惑に駆られたのではないか、と渡辺氏は簗氏の心理を推し量った。
伊藤氏は、国会議員が地方の道路や河川の箇所付けに介入して口を出せる構造そのものを問題視した。本来は地方自治体の議会や首長の判断で決めることが多くなければならず、それが地方分権のはずだったが、掛け声ばかりでほとんど進んでいない。そのため国会議員が介入する余地が広がっている。加えて衆院は小選挙区制になり、一つの選挙区で当選するのは1人だけなので、その議員の権限が強くなる。国会議員がそうした仕事ばかりしていれば、安全保障や外交など国として大事なことができなくなるのではないか、と伊藤氏は懸念を示した。
中北氏も、政治家が裁量的な権限を持ちすぎることを問題にした。各省庁の幹部人事権も官邸に集まっており、政治が行政を歪める構図が出てきかねない。裁量ではなく基準をきちんと設けてそれに従い、基準については政治が責任を持つ形にしなければ、政治主導が歪んだ形で現れるという。
渡辺氏は、政治家は本来全国民の代表であるにもかかわらず、地元や業界の代理人、いわばロビイストにならざるを得ない構造があると述べた。こうした中央集権的な仕組みを残すと国家のイノベーションができなくなる。だからこそ自分は自民党を離党したのだが、基本は全く変わっていないことが今回の発言で明らかになったという。権限・人間・財源の三つを移譲すれば構造はがらりと変わるのに、それが全くできていないところに問題の本質があると渡辺氏は主張した。
保守分裂が続く栃木3区
番組は栃木3区の経緯も振り返った。この選挙区は渡辺氏の父の時代から強固な地盤が築かれ、長く「渡辺王国」と呼ばれてきた。自民党を離党した渡辺氏は2012年の衆院選で簗氏と争って当選したが、2014年には簗氏が勝利して「王国」を打ち破った。その後も保守分裂の構図は続いた。2024年の衆院選で簗氏は渡辺姓の候補との一騎打ちを僅差で制したが、今年の衆院選では、自民党籍を持ちながら無所属で出馬した渡辺真太朗氏が当選し、簗氏は比例復活に回った。渡辺喜美氏と真太朗氏に直接の血縁関係はないが、真太朗氏のおばは渡辺氏の父の議員会館秘書を務めていたといい、つながりは「ものすごくある」と渡辺氏は語った。渡辺氏自身は真太朗氏の選挙に関わっていないが、子どもの頃から知っているという。
新人の若手候補に敗れたことの悔しさや重圧が簗氏の背景にあったのではないか、との指摘について、渡辺氏は「間違いなくあった」と答えた。選挙後に行われた市長選では、自民党県議の大半が簗氏の応援しない候補の側に付いたという。渡辺氏は、これを見て簗氏はものすごく焦ったのではないかと推測した。
渡辺氏自身も、自民党を離党した後は業界団体の離反が激しく、建設業界ではごく一部しか応援してくれなかったという。地元では、2014年に渡辺氏が落選していなくなってから簗氏ががらりと変わったと言われている。県議がいなくても当選できる、建設業界の票をもらわなくても当選できる、という態度があらわになったと多くの人が話している、と渡辺氏は紹介した。
中北氏は、簗氏は落下傘候補で地元出身でもないため、特に保守分裂になると野党批判では票を得られず、中央とのパイプを強調する傾向が生じると分析した。それが行き過ぎて今回の恫喝めいた話につながったように見えるという。一方、候補者が1人に絞られると地方議員を軽視する傾向が出て、かえって摩擦を生むケースもあると中北氏は指摘する。地元出身でない候補者も増えるなか、候補者が1人になれば自民党の選挙はまとまるという通説が成り立たない例ではないか、と述べた。
後任の農水相に何が求められるか
後任について伊藤氏は、閣僚が辞任した場合は横滑りで埋めることが多いが今回はそうもいかないだろうとし、少なくとも「オール自民党」というイメージを持たれる人材を起用すべきだと述べた。渡辺氏は、高市陣営には宮下氏や高鳥氏など農政に詳しい議員もいるとしたうえで、食料安保を掲げるならコメの増産体制を確立してほしいと注文した。米価が下がり続けるからといって昔の生産調整に戻すような話になったのは残念で、消費者の支持がなければ食料安保もないという考えの人物に次の農水相になってほしいという。中北氏は、身体検査の観点からは国会運営を経験した人物が求められるとしつつ、適切な人を選べるかどうかは簡単ではないとの見方を示した。後任人事は翌日に発表される予定で、番組はそこで終わった。
今から15分ほど前、農林水産大臣が高市総理大臣との面会を終えて会見に臨みました。簗大臣は高市総理に辞表を提出したということです。この後、速報を交えてお伝えします。
深層NEWS、本日のゲストをご紹介します。第1次安倍内閣で行政改革担当大臣を務めた後、みんなの党を結成。2022年に政界を引退した渡辺喜美さんです。渡辺さんは地元の栃木3区で簗農林水産大臣とも選挙戦で争いました。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。よろしくお願いいたします。
そして、日本政治外交史や現代日本政治がご専門の中央大学教授、中北浩爾さんです。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。先ほど大臣が高市総理との面会の後、記者の取材に答えました。ご覧ください。
総理とお話になられたということでよろしいでしょうか。また、ご自身の進退のお話はされましたでしょうか。
今、総理に辞表を提出したところです。国会審議にこれ以上ご迷惑をおかけするわけにもいきませんし、また、農林水産行政にも集中できない状況がこれ以上続くということは避けなければいけないというように考えまして、自ら決断をいたしました。
総理から何かお言葉はありましたでしょうか。
総理とのお話については控えさせていただきたいと思います。辞意をお伝えさせていただいたということでございます。
代表からは以上です。各社さん。
テレビ東京ですけれども、様々な報道があった中で、辞任の決断になったのはどのポイントなんでしょうか。
先ほど申しました通り、国会審議、そして農林水産行政、ここにこれ以上迷惑をかけるわけにはいかないと、そういう思いでございます。
読売新聞です。辞任が今のタイミングになったのはなぜでしょうか。
今、総理に私の方から辞意をお伝えしたということでございます。
総理から辞表を受理するという意向は示されましたか。
私の方で辞意をお伝えしたということでございます。
下野新聞です。ご地元への説明の予定はございますでしょうか。
今後、関係者の皆様に大変なご迷惑をおかけしましたので、お詫びを申し上げます。
4週間での辞任というのは、どういうふうに受け止めているんでしょうか。
すいません。今、辞意をお伝えしたということで、こういった形で皆様にお伝えをさせていただければというように思っております。
大臣、すいません。NHKの、と申します。されないんでしょうか。大臣。大臣、今日は総理と。
ということで、簗農水大臣が辞表を提出したと。その後、総理官邸で記者団の取材に答えた、およそ2分間の会見ということになりました。
まず渡辺さんにお伺いしますが、渡辺さんにとって栃木3区というのは、父・美智雄さんから続く地盤の選挙区でした。まさにそこが舞台となった今回の一連のことだったと思います。かつて選挙戦でも戦った簗さん、これまで一連の動きをどのようにご覧になっていたんですか。
やっぱり私の生まれたところ、育ったところなのでね。私が2014年に、私自身のオウンゴールで選挙に負けちゃったんですね。それが縁になって今日のこのカオス状態があるかと思うと、ちょっと私も責任を感じますね。
後ほど栃木3区の地域的な特質性についてもお話を伺いたいと思うんですが、まず簗大臣、今日6時半前ぐらいに総理官邸に入って、その記者団の取材に答えたのが6時45分頃と。大体20分足らずの総理との面会ということになりました。ただ、会見がおよそ2分間ということ。私たち、この間、国会審議などの答弁も含めて、簗大臣の説明責任ですとか説明姿勢についても厳しい声が寄せられていたというところで、この2分間という会見をどのように捉えますか。
やっぱり圧倒的に短いですよね。国会での野党の追及というのもちょっと腰が引けているようなところもあってね。よく野党がずっこけちゃったりすることがあったんでね、そういう反省も踏まえて、あんまり今回は厳しく追及していなかったのかもしれませんけれども、もっと具体的に聞きたいことがたくさんあったと思うんですね。ですから、そういう問いには答えないで、2、3問の質問で、もうちょっと踵を返すように去られたというのは、ちょっと残念ですね。
なるほど。中北さん、一連のこの簗、まだ辞表を提出している段階ですので、辞任が確定したわけではありませんから、大臣というふうに言いますが、簗さんのこれまでの姿勢はどういうふうにご覧になっていましたか。
昨日の答弁がまた撤回になって、転換したりとか、かなり二転三転しましたよね。次々に疑惑が浮上してくるという中で、自ら最終的には辞表を出したという形は取れたのかもしれませんけど、6時半から総理官邸入りをするということだったので、これは事実上の更迭だと見ていいのではないかなということだと思いますね。やっぱりそういったことも関係して、2分間の非常に短い会見ということに終わらざるを得なかったのかなというふうに見えますけどね。
高市総理にとっても、先月、政権発足後初めて改造を行って、そこで抜擢したのがこの大臣でした。そういった中で、早くもこの進退に対して決断を迫られるような形になって、今、高市さんが置かれている状況というのは、中北さんにはどういうふうに映るんですか。
2月の衆議院選挙で圧勝して、政策を推進していこうということだったんだと思うんですね。ただ、国会周りについて言うと、なかなか思い通りに進まない。この内閣と人事で、いよいよそこの体制も自分の思うような形に変えると。消費税という衆院選挙で掲げた政策も推進するというところで、いよいよ高市カラーの政権運営が全開になるというところで、もう先を制されて、逆につまずくという形になったという意味では、これがもしかしたら高市政権の転機だったというような、その最初の局面になる可能性もある。ただ逆に、こういう形で辞任をさせたということで、初期消火に成功したという結果になるかもしれないし、ここがかなり政権の転機になってくるんじゃないかなというふうに思います。
伊藤さんは、この一連の出来事、今日、辞表提出ということになりましたが、どういうふうにご覧になっていますか。
最初の局面になるかもしれないと、今、中北先生のお話だったんですけど、これ、第2弾、第3弾みたいなスキャンダルが出てくれば、そういう可能性もあると思うんですね。ただ、簗さんが辞めたこと自体で政権の基盤が揺らぐということは、おそらくないんです。ただ、ここで我々が見逃してはいけない問題は、これ、かなり構造的というか、つまり簗さんがああいう格好で有権者とか支持者に対して、予算を削っちゃったよみたいなことを言うような、そういう仕組みというか構図がどこから生まれてきたのかとか、そういうところをよく検証して、この1つのスキャンダルに終わらせないで、今の日本の政治が抱えている問題というのを、よく掘り下げていく機会にしなきゃいけないと思っています。
そうですね。今日、この1時間を使って、できる限り今回のこの問題の発言と、その背後にある自治体と国会議員の関係も、できる限り議論をしていきたいというふうに思います。一旦コマーシャルを挟みまして、高市政権の今後の政権運営などについても議論していきたいと思います。
先ほど簗大臣が総理官邸で、高市総理大臣に辞表を提出しました。この後、今、総理官邸にいると見られる総理が、どのタイミングで出てきて、記者団の取材に答えるかといったところではあります。高市総理が会見に応じるような状況がありましたら、すぐに番組でもお伝えしていきたいというふうに思っています。
その高市総理ですが、中北さん、当初はまずは仕事で返してほしいということで、続投の意思を、言ってみると伝えていたし、内外にもそう示していた。ただ、最終的にはこういった形で辞表を受け取ることになった。これはやはり疑惑の積み重ねというのが決定打になっていったのか、それとも国会審議に対する影響、カレンダーを含めて、そういったところが決め手となったのか、この辺りはいかがでしょうか。
両方なんだと思うんですけど、今日、自民の関係者とかに話を聞くと、簗さんはやっぱり政策通だと言うんですよ。農政にかなり詳しいと。これは1年生議員の時から勉強していたと。だから総理が親しいという関係で登用しただけではない。やはり政策についての信頼があったんだろうということについては、かなり明確におっしゃっていたので、簗さんを続投させたいという思いはあったんだと思いますね、総理の方にも。それは政策面で、政策遂行という点で。
ただ、これだけ疑惑が出てきて、世論もかなり批判的ですよね。しかも今回は、バスでの移動というところで、違法性というところまで出てきて、もうとても守りきれないと。しかも、参議院の問責ですね、野党がかなり結束するということも出てきたんで、これはいよいよ消費税減税という目玉政策に影響しかねないと。こういった累積的な効果があって、最終的にはこういう判断に至らざるを得なかったというところが真相ではないでしょうか。
伊藤さんは今回の、これが事実上の更迭というふうに見られてもおかしくないかもしれませんが、タイミングとしてはどういうふうにご覧になりますか。
高市さんが政治の師と仰いでいた安倍政権だったら、もっともっと早く切っていたと思うんですね。損切りが非常に早かった。特に第2次政権以降は、あっという間に切っていましたよね。それは政権運営とか国会審議への影響を最小限にするというところは徹底していたと思うんですね。
今回、高市さんの場合は、先の特別国会の時も、いろいろな問題を指摘された閣僚がいました。あるいは首相の周辺にも、スタッフというか補佐官の中で問題を指摘された人がいましたけども、みんな守ったんですよね。守って大丈夫だった。さっき渡辺さんが厳しくおっしゃいましたけども、野党が及び腰だった。やっても無駄なんじゃないかと、これだけ議席があるところでね、ということがあったので、少し高市さんが野党の反応とか世論の反応を読み違えたんじゃないかという感じは受けました。
そうですか。渡辺さん、今、安倍元総理の時と、つまり安倍政権との比較の中で、やはり安倍さんは相当決断が早かった。もちろん、それは菅さんの影響もあったかもしれません。それと今回の高市さんの人事の対応、この違いはどういうふうに捉えていらっしゃいますか。
そうですね。安倍さんも実は第1次安倍内閣で、一番最初に大臣を更迭した後のピンチヒッターが私だったんです。
そうですか。
結構、更迭するまでに時間がかかっていますね、第1次安倍政権は。私のところに電話がかかってきたのも、更迭してから何時間も経ってからなんですよ。真夜中の1時ですから。だから最初は、皆さん逡巡されるのはやむを得ないんじゃないんですかね。特に高市さんの場合には、前回、前々回の組閣で、麻生さんの意向を非常に強く受けてやりましたよね。今回は、私の自由にさせてというのが何人かいたじゃないですか。その中の1人が簗さんだったわけですから、この簗さんを更迭するというのはなかなか難しくて、今回も更迭じゃなくて、自発的に辞表を持ってきたんですという格好作りに、ちょっと時間をかけたんだ。
中北さん、この安倍政権との比較という点で言うと、高市さんにとっては政治の師と仰ぐ安倍さんの人事姿勢と、今回、どういうふうなコントラストを感じるのか、いかがですか。
これはやはり、安倍政権の場合というのは、安倍政権を守るという観点から、総理に対して苦言を呈する、諫言するというような側近が結構いらっしゃいました。菅さんもそうした観点から、閣僚に不祥事があれば、伊藤さんがおっしゃったようにパッと切ってきたわけですけれども、そういう役割をしてくれる人がいるのかどうか。やっぱり総理が簗さんを続投させたいと思うんだったら、なかなかそれに異を唱えるということが難しい空気があるんじゃないかと。そう言われているのも、それがもしかしたら現実となっていた可能性があると。ですから、比較的、我々が思っていたよりは早く切ったかもしれないけれども、やっぱりずるずると、初期消火になるかというと、ではないところで、広がったところでこういう判断をせざるを得なかったというのは、官邸の、政権のありようということを示している可能性は高いんじゃないかと思います。
まさにその点ですね。高市総理に近いある議員は、考え抜くタイプだけにどうしても判断が遅くなるとか、あるベテランの閣僚経験者は、誰も高市総理にうまく進言ができていないんだろうと。伊藤さん、やはり官邸マネジメントと政権運営というのは、こういった人事に対して様々な提言、提案ということを、どれぐらいリーダーが聞けるかといったところにあると思うんですが、今の官邸の空気というと、どういうふうに捉えますか。
中北さんがおっしゃった通りで、高市さんにも物を言える人が、多分、官房長官も含めて、ダイレクトにこうしてくださいという格好では言っていないんじゃないかというふうに推察しているんですね。ですから、その意味では対応が遅れるのはしょうがない。ただ、昨日の高市さんの国会答弁を見ると、完全に更迭モードだったですよね。あそこまで行ったら、もう辞めざるを得ない。こういうスタイルも、実は過去の総理大臣にあまりなかったことですよね。あまり何も言わないで、いきなり辞めると。更迭じゃありませんよというようなことが言えたんですけど、昨日あれだけ発言しちゃうと、もう更迭じゃないですか、どう聞いても。今朝の新聞は、そういう見出しの一面が多かったですよね。高市さんの独特のスタイルで、それが今後、有権者にどう響くのかというのは、有権者の反応を見てみないと分からないところがあると思います。
確かに昨日の国会答弁でも、その発言がダサいというような言葉を使ってみたりとか、いかにも、いよいよカウントダウンが始まったなといったようなことが、多くの有権者に見える化されたというのはあると思うんですね。そういった意味で、この高市スタイルみたいなものは、今回の1つの更迭、辞任劇の中に、どういうふうにこれを見いだせるのか、渡辺さんはどういうふうにご覧になりますか。
そうですね。高市スタイルというのは、まだ確立はしていないんだと思うんですよ。やっぱりパッと決めて、解散でも幹事長にも麻生さんにも相談しないでやるという、その決断力は素晴らしいものがありますけども、結局、麻生さんからの自立というのは、その後確立できずに、今回、一部自立で改造をやったんでしょうけれども、それがあえなく裏目に出ちゃったということですから、まだまだ高市カラーの確立には、ちょっと時間がかかるような気がしますね。
そして今回、また国会の日程を見せていただきたいんですが、重要な法案審議が控えていると。来週の火曜日には、この消費税減税関連法案の審議入りを目指すということでしたから、この日程を後ろにずらしたくない。1日でもずらすと審議に影響するという点においては、やはり中北さん、簗さんを守るということよりも、この減税法案の審議入りを守ったというふうに捉えた方がいいのか、この辺りはいかがですか。
そうですね。やっぱり高市政権からすれば、消費税減税ができないということは、まさに政権の推進力というか、正当性の根拠を失うぐらい、かなり重大なこと。これについては、場合によっては衆議院の3分の2を使って再可決してでも通すという構えなので、やっぱりここの出だしで、簗さんの問題でつかえちゃうというのは、これはもう絶対避けたいことだと。従って、もう持たないとなって、このタイミングで辞任という形に持っていかないと、今お話になられたように、この消費税減税法案の審議日程にも影響しかねないと。特に参議院が一番肝になってくるわけなので、これを当然考えたというふうに見ています。
これ、そうすると高市政権が、言ってみれば支持を下げてしまうことを食い止めるような防衛的な解任、辞任だったのか。それとも、消費税法案を前提とした、いわゆる損切りみたいな、そういうことだったのか。この辺りはどう見ればいいんですか。
簗さんの辞任があるとしたら、世間で言われていたのは、かなり引っ張った時だ、もうちょっと先じゃないかと言われていて。判断はやはり国会というのがまず先行していて、あと違法性みたいな話も出てきたんで、ちょっと守りきれないなというところで、かなり高市さんとしては早めに切ったということかもしれませんね。
一方で、問責決議案を出そうとしていた野党としては、実際、提出することは今回ないということになると、これはこれで野党側の戦略としては、問責を本来出したかったのか。出ても法的拘束力はありませんが、野党の構えとしては出したかったのか。それとも、出さずに辞任まで追い込んだことは1つ、一本取ったのか。この辺りはどうなんでしょうね。
なかなか次が難しいですよね。今回の件で世論がかなり批判的なのは、やっぱり生産絡み、予算絡みだったということが大きいと思うんですね。これ、1回、簗さんが辞任したということで、じゃあ次のスキャンダル追及に野党が一生懸命やっていった時に、世論が後押しするかどうかというのは、かなり分からないわけなので。第2弾、第3弾があるんじゃないかといろいろ噂されていますけれども、野党も次にどうしていくか、どういう見通しを持つのかということは、この局面でまた問われるというふうに思います。
野党のこの対応ですね。そして、問責決議案を出すということで野党が比較的まとまった。それは1つの圧力となったのか、今回の辞任劇も含めてですね。もちろん、問責決議が出されると消費税減税関連法案の審議入りが遅れるということの圧力もあるかもしれませんし、野党の今の立ち姿、これは渡辺さん、どういうふうに映っているんですか。
野党はもう細分化されちゃって、バラバラですから。ようやく1つのテーマでまとまったような感じを受けますけれども、その圧力がどの程度、レバレッジが効いたのか、ちょっと疑問ですから、やっぱり今日しかなかったんだと思うんです。明日はとにかく片山さんがいないので。認証式、皇居に行って任命の辞令を受け取らないと大臣になれませんからね。だから、そうすると明日交代と。今日辞めて、明日認証式をやると、もうこれしかなかった。もうこの1日だったと思いますね。
伊藤さん、これはやはり高市総理としても、人事においては今日がリミットという認識はあったんでしょうか。
あったんだと思います。そもそも69日間という日程は、官邸が決めていないですよね。あの時にも参議院で幹事長を替えさせられちゃった石井さんを中心に、野党とも話して、このぐらいとやっているわけです。その中にはいろんなカレンダーがあったと思いますけど、多分それを官邸はきちんとコントロールできていないと思うんですね。ですから、とにかく早く早くという意識は強かったですね。
この後も引き続きお話を伺ってまいります。
ということで、簗農水大臣が先ほど辞意を表明したということで、この後、先ほど入った情報ですと、高市総理大臣が記者団の取材に答える可能性があるということですので、映像が入り次第お伝えしていきたいというふうに思うんですが。その点で言うと、先ほど問責決議について、野党側がそういった一定の構えをして、ぎりぎりいっぱいの攻防だったということなんですが、これ、初期消火という言葉が先ほどありました。実際、初期消火という点においては、今後の高市さんに対する世論の受け止めですとか、国会運営というところは、ある程度は回り出していくのか、この辺りはどういうふうにご覧になりますか。
これはやっぱり、高市さんの任命責任が問われると見るのか、問題がある大臣を高市さんが自ら果敢に切ったと見えるのか、ちょっと見え方が分からないところですね。高市さんの場合というのは、あまりクッションがないじゃないですか。高市さんの代わりに辞めさせるような側近もいないので、全てが高市さんの判断になっていると。だから、そういった意味でプラスの評価になれば、政権にとってダメージが少なく済むと思いますけれども、高市さんの責任だと、高市さんが任命した人じゃないか、そんなもの分からなかったのかということになってくると、やっぱりダメージになってくるし、あと伊藤さんがおっしゃったように、第2弾、第3弾が出てくるのかどうか。ただ、これについても野党がどう追及するかという問題もあるわけですけれども、ちょっと今後の展開次第だというふうに思いますね。
野党が、言ってみると今、高市さんの任命責任への追及というふうに戦線を移していくということにおける勝ち筋というのは、あるんですかね。
これは次第だと思いますけど、単なるスキャンダル追及だと思われると、野党はこれまで通りで、なかなか支持が広がらない。野党は足を引っ張るだけだというふうな話になってきて、高市さんがうまい形で消費税減税のところに焦点を移していくという展開も、あり得ないわけではないというふうに思いますね。
渡辺さんは、今後野党が任命責任追及というところで、1つまた旗を立てて攻勢を強めた時に、世論としてはどういうふうにそれを受け止めるのか。国会を含めて政治の雰囲気というのは、どういうふうになるとご覧になりますか。
そうですね。最初の、圧力をかけた、かけないという話と、公選法違反のシャトルバスだ、電話かけの買収疑惑だ、と思うんですね。電話かけが法違反で失脚した議員というのは、実はいるんですよ。ただ、この人はかなり組織的に、民主党の方だったので労働組合を使ってやっていたんですね。だから、そこまで悪質な買収だったのかどうかというのが問われたりするので、任命責任でだらだらといくのか、それとも次のターゲットに野党が乗っかっちゃうのかね。それはちょっとまだ分からないと思うんですね。
だから、自民党内に基盤がないというのが何よりのウィークポイントでして、基盤作りをやろうというところだったと思うんですよ。50代、40代の閣僚を任命して、自分の直系みたいな感じでね。それがこけちゃったというのは、ちょっと痛かったですよね。
しかも簗さんに関しては、裏金問題もあって、不記載があったというところで、今回、その簗さん、もう1人、関さんもそうですけれども、不記載の議員を閣僚にしたという初めてのケースだったというところですから、それは1つ大きな思いがあったということだと思うんですが。先ほど渡辺さんがおっしゃった、予算委員会で新たな疑惑も取り沙汰されましたので、この後お願いします。
週刊文春は、簗氏の選挙陣営が有権者へ投票依頼の電話をかけさせ、報酬を支払っていた疑いがあると報道。国民民主党の村岡議員は、買収疑惑というものも出てきたと簗氏を追及しました。記事は公職選挙。
です。今、簗大臣から、大臣の職を辞したいとの申し出がございました。辞任の理由につきましては、これ以上国会審議に迷惑をかけるわけにはいかず、また、農林水産行政に集中できない状況が続くことを避けるためということでございました。私としましても、内閣総理大臣として、国会審議が、農林水産行政に集中できない状況が続くということは看過できず、今後、消費税、新法案、情勢への対応、また責任ある積極財政を実現するための予算編成など、重要な課題に1つ1つ答えを出していく必要があることから、簗大臣の申し出を受け入れることといたしました。後任の農林水産大臣につきましては、明日お伝えしたいと思っております。以上でございます。
では。NHKの上と申します。よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
冒頭、総理の方もご発言がありました通り、先ほど簗農林水産大臣が官邸を訪れまして、その後、ぶら下がりに応じられ、辞任を表明されました。まず改めて、総理の受け止めをお願いいたします。
今日、辞表を出されたので、受け取ったということでございます。
他、ご質問ですか。
総理としては、その辞表を提出されて、率直に感じられたこと、どういったことを思われたんでしょうか。
そうですね。実際、私が任命をしました。任命責任はもとより、内閣総理大臣である私にございます。本当にこうして大臣が辞任する事態に至ったことについて、任命責任を重く受け止めております。
大臣就任1か月も経たない中での大臣の交代となったことについての、総理の受け止めをまずお願いいたします。また、衆議院予算委員会の中で、違法性があるかないか分からない中で、説明責任を果たすことを大臣に求めていましたが、一転してこの辞任に至った理由についても、併せて教えてください。
タイミングとか、この時点でということでしたら、本日の夕方、本人から辞表の提出があったので受け取ったということに尽きます。
冒頭、総理の方から後任の大臣についてご発言がありましたけども、総理の中で既に打診であったりとか、そういったことはされているんでしょうか。要請であったりとか、されているんですか。
いえ、これからでございます。調整中ということになります。
他、ご質問ありますか。
朝日新聞の横山と申します。いくつかよろしいでしょうか。辞表はあくまで簗大臣から総理に出されたというお話だと思うんですが、それは総理の方から何か促されたりとか、そういうことではなく、あくまで簗大臣の方からということで、お聞きしてよろしいですか。
そうです。今日、夕方会う約束をしておりました。お伝えしました通り、昨日の夜、電話で話をいたしました。今日は予算委員会が夕方までございましたので、今日の夜、ちょっと会って、しっかりともう1度説明を聞きますという約束をしておりましたから。
そういう話を持ちかけたというわけではなくて、昨日の電話でもそういうやり取りは特に。
全くなかったですね。
他、ご質問は。
本日、辞表が出たので受け取ったということです。
テレビです。簗大臣から辞表の提出がなければ、続投させるおつもりでしたか。
それは今日の夕方会って、新たに報道されたこともございましたので、説明を聞こうと考えておりました。特に、それによってどう判断するかということを決めていたわけではございません。
TBSラジオです。当初、総理、発言自体、そしてその対応が不適切だったということで、謝罪させましたということを今日の委員会でもおっしゃっていましたけれども、当初はその対応で済むと思われていましたでしょうか。
大臣就任、地元選挙区での発言でございます。これは知りもございませんでした。本人が認めた。その後の記者会見を私も見ておりましたけれども、誤解を招くような表現という言い方しかしなかったので、これに対しては厳しく叱責をし、この発言が本当であったら不適切だから、きちっと謝罪をするようにということを求めました。
じゃあ、あと1問お受けしますけど。新聞の方からお願いします。
よろしくお願いします。一連の問題で、総理は何度も説明責任を果たすように求めていらっしゃると思います。これまでの簗大臣の会見ですとか、国会での説明は十分だったので。
今日も答弁を聞いておりましたけれども、まだ私自身も含めてですが、十分にご理解を得られた内容だと思っておりません。今後、一国会議員として説明責任を果たしていただきたいと考えております。
じゃあ終わります。
先生、任命責任についてどうお考え。
先ほど申し上げた通りです。任命責任は内閣総理大臣である私にございます。
ありがとうございました。
ここまで、高市総理の会見を聞いていただきました。大体およそ5分ほどということでしょうか。表情を見てみますと、ため息混じりで、加えて忸怩たる思いというのが、この言葉、言葉から伝わってきた感じもしますが、渡辺さん、どういうふうに聞きましたか。
やっぱり相当、簗さんには期待していたというのが分かりますよね、会見を見ていてね。今回、高市陣営に加わって、農林族、農政に強いという方は他にもいらっしゃいますけども、あまり多くないんですよね。森山さんとか、いわゆる農政族というのは、高市さんとちょっと違ったスタンスの方が結構多いんじゃないでしょうかね。だから、高市さんとしては期待をしておられたんでしょうね。一方、農協に対する、農協からの支持というのは非常に強い方でしたんでね。自民党の支持基盤としては、簗さんは適任だったんじゃないでしょうか。酪農組合の全国の政治連盟の会長というのは、実は私も地元で後援会長をやってもらった方なんですけど、彼なんかも本当にため息をついていましたね。簗さん、辞めちゃうんですかねと言ってね。
様々な受け止めが、地元等々あるのかもしれません。中北さん、当初、高市総理は違法性があれば躊躇しないという言い方でした。今回、公職選挙法に違反するかどうかといった法的な責任の認定よりも前に、政治的な決断を取ったということ。この辺りが、常々、法的責任と政治責任はどちらが優先されるのかという議論はあるわけなんですが、今回の高市さんの決断というのは、どこに依ったのか、この辺りはどういうふうにご覧になりますか。
違法性というのは、いわゆるシャトルバスの問題だと思うんですけれども、やはり、より大きな問題として存在しているのは圧力の問題ですよね。政治、やっぱり利益誘導政治という、自民党の根幹に関わっている話なので、簗さんの説明も国交省の説明もちょっと腑に落ちない部分というのがあって、この事実の解明は、やはりそこが説明不足だということについて、高市さんも会見のところで述べておられましたけど、今後もこの点については、先ほど伊藤さんがおっしゃったように、きちんと究明をしていって、これが政権の信頼、政治に対する信頼、これを回復する上では一番必要なことではないかなというふうに思います。
今まさに会見の終盤で、高市総理が簗さんの説明責任については、十分に理解を得られているとは思わないと。この辺りはかなり厳しく言っていた印象があるんですが、伊藤さん、やはり簗さんが説明を尽くしても有権者に届かないんじゃないかといったところの、見切りみたいなところもあったんでしょうかね。
ここは簗さんだけの問題ではないという見方を、我々はした方がいいと思うんですよね。つまり、簗さんがこういう格好で利益みたいなことをやっていた。それが本当に響くのかどうか分かりませんけども、しかし、そういうポーズをしたということですよね。でも、こういうやり方が他の自民党の議員の方、あるいは自民党以外の議員も含めて、そういうことが起きていなかったのか。それから、地方の利権というか、地方の問題について国会議員が口出しをする構図はどこから来ているのかとか、もうちょっと問題の淵源とか根源は深いと思います。
一旦コマーシャルで、まさにその点ですね。今回、なぜ簗さんが批判され、そして辞任という格好になったのか、その辺りを深掘りしていきたいと思います。
簗農水大臣の辞任の大きなきっかけとなったのが、やはり予算カットにおける発言の問題ということです。こちらに一連まとめてありますが、まず何と言っても渡辺さん、今回、地元自治体への圧力とも取れる発言があったということで、まさに喜美さんは、この渦中の栃木3区で政治を歩んでいた。その点で言うと、こういった那須烏山とか那珂川町の状況というのは、選挙事情としてどういうふうに、地元の環境としてどういった場所なのかも含めて、お話しいただけますか。
那須烏山と那珂川町というのは、実は過疎地帯でね。人口、両方足したって5万人ぐらい、まだいかないかもしれませんね。簗さんは、河川は命に関わるけど道路は命に関わらないから削ったみたいな説明をやっていましたけれども、ここは一時救急病院がないんですよ。だから大田原とか、選挙区外の宇都宮まで行かないとないわけでして、道路というのは実はそういう意味で、命に関わる非常に大事な予算なんですね。だから、それを圧力をかけた、かけないかは別として、自民党支部の身内だけだとは言いながら、それをあからさまに、脅迫めいたことを言ってしまうのはどうかなと思いましたけどね。
政治学者がいる前でなんですけども、私が習った政治学の教科書では、政治で人を動かすのは利益の供与、脅迫、シンボルの操作、この3つだったんです。つまり、予算を供与する、利益の供与。予算を剥がす、脅迫。自民党でないと予算はつきませんよという、象徴の操作。これを天才的に駆使して人を引きつけたのが田中角栄さん。簗さんの場合は、これ、3つを使って人を散らしちゃったんですね。これはもう、圧力をかけた、かけない以前に、ちょっとこの点は政治家としてどうなのかなと思いましたね。
伊藤さん、今の指摘をどういうふうに聞きましたか。
非常に勉強になりましたけども、そもそも国会議員が、地方の道路だとか河川だとか、そういうところの箇所付けみたいなところに、どんどん介入して口を出せる構造というのが、本当にいいのかどうか。そこはちゃんと地方自治体に議会もあれば首長もいて、その人たちの考えとか判断でやることが多くなきゃいけない。それが地方分権だったはずですよね。ところが、地方分権というのは掛け声ばかりで、ほとんど進んでいない。だから国会議員が介入する余地が広くなっています。そのうちに衆議院は小選挙区になって、1人しかその小選挙区で当選しない。つまり権限が強くなる。国会議員がそこの仕事ばかりしていたら、例えば安全保障とか外交とか、国で大事なことをできなくなるんじゃないかという懸念があるというのが、私の問題意識なんですね。ですから、今回の問題は、そういうところにもメスを入れて考えていかなきゃいけないと思うんですけど、いかがですか、中北先生。
あまり裁量的なところを政治家が持っちゃうと、それこそ人事もそうですね。各省庁に対する人事権もかなり官邸になってきて、そうすると政治が行政を歪めるみたいな構図というのは出てきかねないわけですね。まさにそういった意味では、この問題というのは非常に根深い。やっぱり裁量的なところじゃなくて、基準をきちんと設けて、それに従ってやると。基準については政治がきちんと責任を持つという形にしていかないと、やっぱり変な形で歪められる、政治主導というものが変な形で現れてくるということではないかなと思いますね。
まさにこの利益誘導政治の残像というか、地方自治体と、加えて中央ですよね。ここの関係のあり方というのを、もう1回見直さなきゃいけないということ。
これまで散々議論というか、いろんな経緯があって積み重ねてきたものを、1回壊してしまったようなことも、今、私たち有権者は目の当たりにしてると思うんですね。渡辺さん、その点いかがでしょうか?
政治家ってのは、本当は全国民の代表なんですけど、地元の代理人だったり、業界の代理人だったりせざるを得ない構造があるんですよね。つまり代理人として、ロビイストみたいなもんですよ。「予算つけてくれ」「これを何とかしてくれ」っていうね。だから、こういう構造を変えようと思って。なぜいけないかっていうと、国家経営のイノベーションができなくなっちゃうからなんですよ。
こういう何とか中央集権制みたいな仕組みを残しておくと。だからこそ私は自民党を離党したんですけども、基本、全然変わっていないなっていうのが、今回の簗発言で明らかになってしまったんですね。だから伊藤さんおっしゃるように、これは権限、財源、人間の三位一体移譲っていうのをやれば、がらっと変わるんだけれども、全然できていないというところに問題の本質があるんじゃないでしょうかね。
今回、道路予算の話だったわけなんですが、これ、実際に起きてることというのが、今年度の交付金が減ったことによって、那須烏山市では今年度予定していた市道3路線のうち1路線の拡張を延期する見通しだと。先ほど、生活動線として地域の病院にすぐに行くための道路が大事なんだといったところが、実際、道路インフラにおいて影響が出ているという、この点をどういうふうに捉えるかです。
地元の人の話を聞くと影響出てるっておっしゃってるんですが、多分、国交省としては、こういう箇所付け予算のほかに県のルートを通じて流すお金があるんでね。そっちとトータルすれば、あんまり変わんないんじゃないって。実にうまいやり方なんです。簗の顔を立てながら、地元の実害をできるだけ避けるみたいなね。
忖度したかどうかっていう点でいくと、間違いなく忖度はしてると思います。それは私の経験からしてですね。減らせって言ったことは1回もありませんけれども、実は私、国土交通部会長っていうのをやってたことがあって。
そうですか。
はい。国土交通部会長って、言っちゃ何ですけど、自民党のバカ殿教育ってやつで。
どういうことでしょうか?
当選3回になると誰でもなれるんですよ、部会長は。局長対応なんですよ。つまり大臣なんですよ。当選3回のね、もう、ぺーぺーがですよ、大臣になっちゃうわけですから。部会長様になるとね。
それだけじゃなくて、私の経験からすると、当時は予算も潤沢な時代だったんでね、道路予算も「トンネルつけます」みたいな話はありました。正直言って。ですから、こういうことに味をしめてしまうと、もうついつい脅しの方、脅迫の方までやってみたいっていう誘惑に駆られたんでしょうかね。
今のお話ですと、やはり、これ簗さんに限った話ではありませんよ。いろんな方々含めてだと思うんですが、やはりこういった政治環境が、ちょっと強気な姿勢を、圧力をかけてしまう姿勢を作ってしまうというようなお話の例だったと思うんですが、栃木3区の選挙事情ということで、政治的な背景も少し見ていきたいと思います。畑下さん。
はい。栃木3区は渡辺喜美さんの父、渡辺美智雄さんの時代から強固な地盤を築き、長年、渡辺王国とも言われてきました。渡辺さんは自民党を離党した後、2012年の衆院選で簗大臣と争い、渡辺さんが当選。しかし、2014年の衆院選では簗氏が渡辺さんに勝利し、渡辺王国を打ち破りました。これにより勢力図は大きく変化しましたが、保守分裂の構造が続いていて、今年の衆院選では無所属で自民党籍を持つ渡辺真太朗氏が当選。簗氏は比例復活に回りました。
まさに渡辺さんのかつての地元の歴史をたどったわけなんですが、直近を見てみますと、2024年の衆院選では藤田和秀氏、もちろん今、議員なわけですが、この方と一騎打ちになって、辛くも勝利したというところで、今回、当選したのはこの渡辺真太朗氏。直接血縁関係がある方ではありませんが。
血縁関係はないんですが、真太朗さんのおばさんは、うちの親父の議員会館の秘書をやってた方。
じゃあ、つながりはあると。
つながりはものすごくあります。おじいさんは高久さんと言って、会派の大幹部だった方で、私自身は真太朗さんの選挙は全く関わってませんけれども、子供の頃は知ってます。
そうですか。とにもかくにも、この簗さんからすると、新人の若手の候補に、今回は言ってみると、保守分裂の中で敗れてしまった。こういったような悔しさとか重圧、こういったものもひょっとしたら背景にあったのではないかという指摘もありますが、いかがでしょう。
いや、それは間違いなくあったんじゃないですかね。選挙が終わって、大田原市長選っていうのがあるんですが、自民党の県議会議員、大半、その簗さんを応援してない市長候補のところへ行ってるんですよ。だから、あれ見て簗さん、ものすごい焦ったんじゃないですかね。
だから、私は自民党を離党した後、業界団体の締め付けがものすごくあってですね。建設業界なんて、もう本当に一部しか私のことを応援してくれなかった。結局、簗さんががらっと変わったと言われるのは、2014年に私が落選していなくなっちゃった時から、がらっと変わったよねって、皆さんおっしゃいますね。
どういうふうに変わったと。
つまり、「別にお前ら県会議員なんかいなくたって、俺は当選できるんだ」「建設業界の票なんかもらわなくたって当選できるんだ」。そういう態度が非常にあらわになってきたって、皆さんおっしゃってますね。
そういったような状況から、やはり情勢が変わってきて、それが逆の形となって、焦りとか不安とか、こういったのがひょっとしてあったのかもしれない。
いや、もう間違いなくあったと思いますね。
中北さん、どういうふうに捉えますか?
やっぱり簗さんは落下傘候補、地元出身ということでもないという中で、特に保守分裂になってしまうと、野党批判で票を得られないと。そうすると、考えが比較的近いとすると、やっぱり中央とのパイプっていうのを強調するっていう傾向が生じてきて、それが行き過ぎた感じが、今回の恫喝の話につながってきてるんじゃないかなというふうには見えますよね。
ただ、渡辺さんおっしゃったように、候補者が1人になっちゃうと、ある意味で地方議員を軽視する傾向があって、かえって摩擦を生じるっていうケースも散見されるところになりますね。特に今、地元出身じゃなくても候補者になるっていうケースもありますんで、意外と1人になれば自民党、選挙だとまとまるっていう話がありましたけど、そうでもないっていうのが、この例でもあるんじゃないかなと思いますね。
では一旦CMを挟んで、今後、この農水大臣の後任にどういった方がふさわしいのかも含めて議論していきたいと思います。
はい。次の焦点は、簗農水大臣の後任ということになるんですが、高市総理大臣も先ほど、後任についてはこれから調整を、お伝えしたいということではありますが、伊藤さん、後任にどういった人物が求められるのか、いかがでしょう?
閣僚辞任すると大体、派閥で補充しますんですけどね。今回さすがにそういうわけにはいかないでしょうから、少なくともオール自民党というイメージを持たれるような人材を起用したらいいんじゃないかなと、私は思ってます。
渡辺さん、こういった時に、やはり農水大臣経験者というのが重要になってくるのか、この辺りどういうふうに予想しますか?
そうですね。宮下さんとか高鳥さんとかね、高市陣営の農水族もいらっしゃると思うんですが、私としては、やっぱり食料安保と言うんだったら、お米の増産をもっとやるっていう体制を確立していただきたいですよね。だから、昔の生産調整に戻さない。米の値段が下がり続けるから駄目みたいな話になったのは、非常に残念な気がしますね。消費者の支持を得られないと食料安保もないんだっていう方に、ぜひ次の農林大臣になってほしいなと思います。
中北さん。
やはり身体検査っていう観点からいっても、国会やってるということから経験者ということですけど、適切な人を選べるかどうか。本当は林さんがいいと思いますけど、なかなかそうはならないということじゃないか。
はい。今夜どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
はい。
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