映画『GROTESQQQUE -グロテスク-』完成披露上映会 7人のキャストが語った初アフレコ、同期の現場、詰め込みたい「好き」

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概要

映画『GROTESQQQUE -グロテスク-』の完成披露上映会が都内で開かれ、上映直後の観客の前でキャストが舞台あいさつを行った。本作は3つのオリジナルアニメーション作品で構成される。登壇したのは次の7人である。

12分で読めます
  • 『エリィアンズ』でエリーを演じた声優の市ノ瀬加那
  • 『夜露死駆』でステラを演じた俳優の南沙良と、七役の声優・長谷川育美
  • 『ノクターン このグロテスクな夜に』に出演した乃木坂46の5期生4人。アヤメ役の井上和、シオン役の中西アルノ、桃役の一ノ瀬美空、カンナ役の冨里奈央

マスコミが入っていたため、作品の核心には触れられない。そのため話題は、出演が決まった時の気持ちやアフレコ現場での出来事、普段の仕事の違いから生まれた質問のやりとりが中心になった。

3:16

「プレゼントを開ける前のワクワク」が続く作品 市ノ瀬加那

最初の話題は、出演が決まった時の気持ちと、脚本を読んだ時の感想だった。市ノ瀬は作品の資料を見て、監督が錦織監督だと分かった瞬間に、まずマネージャーに「やりたい」と伝えたという。錦織監督とは『ダーリン・イン・ザ・フランキス』以来の仕事になる。市ノ瀬にとって同作は初めてメインキャストを務めた作品で、その縁もあり「お世話になりっぱなし」で、感謝の気持ちでいっぱいだと話した。

作品全体について市ノ瀬は、3つの作品で構成されていることに触れた。そのうえで「プレゼントを開ける前のワクワクが最初から最後までずっと続いている作品」だと表現した。企画書の段階でもアフレコ台本の段階でも、エリーを演じられる嬉しさを噛みしめながら臨んだという。

5:05

アニメの台本に戸惑った初アフレコ 南沙良

南は、もともとアニメが好きなので出演は純粋に嬉しかったと話す。一方で、台本を開いて驚いた。普段読んでいる映画やドラマの台本とはかなり違い、どう読めばいいのか迷ったという。アニメの台本はカットごとにト書きが入る形式で、南が慣れている台本とは書き方が違うことを司会と確認し合った。

本作は南にとって初めてのアフレコだった。南は、もともと自分の声が好きではなく、声優へのリスペクトも強いため「恥ずかしかった」と振り返った。「穴があったら入りたかった」とも言う。一緒に収録した長谷川は、南が恥ずかしがっていたとは思わなかったと応じた。マイクの前に堂々と立っていたので、まったく分からなかったという。

6:36

スピード感の中で存在感を出す 長谷川育美と七という役

長谷川は台本と資料を受け取った時、どんな物語や世界観で、どんなキャラクターに出会えるのかとワクワクしながら台本を開いたという。出演した『夜露死駆』については、最初から「なんだこの世界観」という驚きがあり、その独特な世界観にすぐ引き込まれたと語った。

長谷川によれば、『夜露死駆』は3作品の中でもスピード感が強い。キャラクターも多く、一人ひとりの個性が際立っている。長谷川はそこを作品の良さと捉えた。ただ、自分が演じる七はミステリアスな役どころである。そのためスピード感に流されず、登場する場面ではどっしりと存在感を出し、説得力のある表現をしなければならないと最初に考えたという。

8:04

同期4人で臨んだ『ノクターン』 乃木坂46の5期生

井上はアニメが大好きで日常的に見ており、アニメに「たくさん助けられて」もきたので、出演が決まった時はとても嬉しかったと話した。今回は乃木坂46の5期生4人、つまり同期だけで参加できたことも嬉しかったという。さらに『ノクターン このグロテスクな夜に』のテーマやキャラクター4人の関係は、自分たちの関係と「すごく似ているわけではないが、遠いわけでもない」と井上は感じた。近い部分があったからこそ、感情的になりながらもみんなで楽しんでアフレコできたと振り返った。

中西も嬉しさを口にしたが、アフレコの仕事は初めてで、務まるかという心配もあったという。脚本を読み、自分の役がヴァンパイアだと知った時は、中学2年生の頃の自分に向けて「聞いてるか、23歳でヴァンパイアになることがあります」と伝えたい気持ちになったと語った。中西は自分を「しっかりと中二病の道をたどってきた」と説明し、会場の笑いを誘った。

一ノ瀬美空は、話を聞いた時は本当に驚いたという。驚いたのは、アフレコが初挑戦だったこと、タイトルの「グロテスク」がどんな作品を指すのか想像できなかったこと、そして登場人物が同じグループの同期4人だったことの3点である。それでも多くの人に支えられて作品に関われたと話し、幸せな気持ちでいっぱいだと述べた。

冨里は芝居が好きで、毎回新しい自分に出会える場所だと考えている。いつか声の仕事もしてみたいと思っていたところに声がかかり、とても嬉しかったという。一ノ瀬と同じく、タイトルの「グロテスク」を見て「なんだろう」と思ったと明かした。そのうえで、同期の「お姉さん」3人と一緒に演じられると聞いて頼もしく感じ、アフレコが楽しみだったと話した。

12:10

星野源との2人だけの収録 『エリィアンズ』の現場

アフレコ現場の話題では、『エリィアンズ』で星野源と収録した市ノ瀬が先に答えた。収録は星野と2人だけの空間で行われ、不思議で心地いい空気がずっと流れていたという。俳優や歌手としての星野はテレビで見ていたが、会うのは初めてだった。掛け合いを重ねる中で、強い安心感を覚えたと市ノ瀬は語った。

市ノ瀬は、星野が演じる國蔵謙人と星野本人の人柄がよく合っていると感じたという。エリーは宇宙人で、友達作りに一生懸命な子である。エリーが國蔵と友達になりたいと強く思ったのは、本能的に國蔵の根の優しさを感じ取ったからかもしれない。市ノ瀬は収録現場でそう感じたと話し、星野からにじみ出る人柄を國蔵を通してより強く感じたとまとめた。

14:14

長谷川の「背中が大きく見えた」 『夜露死駆』での先輩と後輩

南は長谷川について「背中が大きく見えた」と語った。もちろん物理的な意味ではない。長谷川は教えられることなどないと謙遜したが、南は具体的な助言を覚えていた。語尾をもう少し伸ばすと力強く聞こえる、と教わったという。南は「助かりました」と感謝を伝えた。

長谷川は、南の出演ドラマを見ていたので、役者としての芝居に心配はなかったと話す。ただアフレコは勝手がまったく違う。自分は後輩に多くを助言できるタイプではないので、マイク前での姿で何かを見せられればと思って現場にいたという。長谷川はそう語り、南の言葉を喜んだ。

さらに長谷川は、南が自分の声を好きではないと言ったことに触れた。以前から素敵な声だと思っていたという。長谷川の表現では、南の声は「ほの暗い感じ」に「あどけなさ」も入った個性的な声で、ステラに合う声質だと現場でも感じた。南は喜び、この部分を「絶対使ってください」と報道陣に呼びかけた。

自分の声がアニメの中で人物と重なる感覚について、南は想像していなかったからこそ不思議だったと話した。試写を見た時も恥ずかしかったという。長谷川も、声優を始めたばかりの頃は自分の声が浮いて聞こえる時期があったと共感を示した。最終的に南は、収録を楽しめたと答えた。

17:05

ブースが旅の場になった 「グミタイム」と同期の安心感

『ノクターン』の4人は、全員一緒にブースに入って収録した。井上によれば、作品は4人で旅をするような内容で、ずっと同じブースにいたことで、自分たちも旅をしているような感覚になったという。4人で協力し合い、考えすぎて糖分不足になるとグミを食べた。緊張感はありつつも、同期だからこそ気を許せる安心できる場所だったと井上は振り返る。

中西も、この「グミタイム」に救われたと話した。4人のほとんどがアフレコは初めてで、慣れたメンバーがいない。収録中に行き詰まり、4人で頭を寄せ合って「どうしよう」となる場面があった。そんな時に「一旦グミ食べようか」と区切る時間があったことが、同期ならではの癒しだったという。

18:42

マイクに拾われたお腹の音

一ノ瀬美空が印象に残ったこととして挙げたのは、マイクの性能だった。他のメンバーの収録中にお腹が空き、バレないだろうと思っていたら、お腹の音を全部拾われていたという。他のメンバーからは「美空が一番鳴っていた」という声も上がった。一ノ瀬は、同期だったから「今の私だ、ごめん」と素直に言えたと話す。そうでなければもっと罪悪感を持っていただろうという。

声優はお腹の音にどう対処しているのか。司会の問いに市ノ瀬と長谷川が答えた。2人によれば、お腹が鳴るのは自然なことなので仕方がない。軽食を常に持っていく人もいれば、鳴りすぎる時は出番の少ないタイミングで外に出る人もいる。アフレコ前は食べすぎても食べなさすぎてもいけないので難しく、消化の音も鳴るという。長谷川は、他の現場で鳴っても誰も責めないから大丈夫だと付け加えた。一ノ瀬は「申し訳なさそうな顔をしなくてよかった」と安心した様子だった。

20:17

自分の手を噛んで役をつかんだ井上

冨里が印象的だったと語ったのは、井上の役づくりである。予告編にもある、アヤメが人を噛むような場面について、井上は人を噛むのはどういう感覚なのかと言い出した。そして自分の手を噛み始めたという。井上は「こういう感じか」と言いながらマイクの前に向かったそうで、冨里はその姿に驚いたと話した。

井上は、やってみないことには噛む側も噛まれる側も分からないと説明した。親指の付け根あたりを、血が出るのではないかというほど強く噛んでいたという。周りにはとても心配され、自分でも「何をやっているんだろう」と思った。それでも、そのおかげで良いものを残せたのではないかと井上は語った。

21:29

異なるフィールドの相手に聞いてみたいこと

後半は、声優、俳優、アイドルと異なる分野で活動するキャスト同士が、互いに質問し合う企画になった。

市ノ瀬は、俳優やアイドルは声優よりも人に見られる仕事だとして、食欲の抑え方を尋ねた。前日も夜中の2時に魚とおにぎりを食べたという。話を振られた南は「私も食べちゃう」と認めた。そのうえで、食べる時に罪悪感を抱くことが一番よくなく、幸せだと思って食べれば太らないとよく言われる、と紹介した。市ノ瀬が「昨日の夜中は幸せを感じていた」と応じると、長谷川が「騙されるな、幸せだと思って食べてもその分太る」と突っ込んだ。乃木坂46のメンバーは、自分たちは踊るので運動量に助けられていると話した。市ノ瀬は夜中にダンスすると宣言した。

南の質問は、スケジュールの組み方だった。南は作品単位で仕事をしているので、作品がない時は休みになるという。そのうえで、ほかの人たちに長期休暇はあるのかと尋ねた。声優の2人は人によると前置きしつつ、まとまった休みはなかなかないと答えた。多い日は1日に4〜5本の仕事が入り、アフレコ、ゲームの収録、ラジオ、生放送などを切り替えながらこなすという。乃木坂46のメンバーは、夏の全国ツアーやバースデーライブなどのライブがあり、グループの活動を軸に日々の予定が入ると説明した。そのうえで、夏休みと正月休みがあると明かした。休みにはオーストラリアに行ったメンバーもいるようで、南は「休みがあってよかった」と安心していた。

井上は、本人も「ニュアンスな質問」と前置きしつつ、役者の人たちに「アイドルとは何だと思うか」と問いかけた。役者はアイドルを演じる機会もあるはずで、その時に何に気をつけているのかが個人的に気になったという。登壇者が難しいと声を上げる中、長谷川が答えた。長谷川が初めてテレビアニメでレギュラーを務めた役もアイドルだったという。

長谷川によれば、その役はクール寄りの女の子で、いわゆる「釣り師」のような役どころだった。普段はクールでしっかりしているが、ファンと1対1で向き合う時には魅惑的な面を見せる。その「いい意味のあざとさ」を、見ている女性の視聴者にも嫌われない程度に探るのが難しかったと振り返った。アイドルを演じるうえで大事なのは「決め」であり、ここがこの子の今見せたいところだという「ファンの前での顔」を強く意識して演じたという。司会は、役として演じるアイドルとアイドルそのものはまた違うのかもしれないとまとめた。井上は、今後役者としてアイドルを演じる機会があれば参考にしたいと話した。

28:33

「好きなだけ詰め込みたい」もの

最後の話題は、監督が好きなものを好きなだけ詰め込んだという本作にちなんだ質問だった。それぞれが詰め込みたい好きなものを挙げた。

市ノ瀬が挙げたのは、飼っている猫の変な顔の瞬間である。目が半開きの時、舌が出ている時、猫とは思えない体勢の時などだ。そうした写真はスマートフォンのお気に入りに入れて、いつでも見られるようにしているという。長谷川も実際にその猫に会ったことがあり、もふもふで可愛かったと話した。

南は、怪獣や恐竜、サメといった大きいものが好きだと答えた。先日も福井県立恐竜博物館に行ったという。巨大モンスターが登場するパニック映画もよく見ているそうだ。

長谷川は白米を挙げた。少しのおかずで大量のご飯を口いっぱいに詰め込みたいという。最近は思い切り食べられておらず、白米欲が高まっているので、この日の仕事のあとに詰め込もうかと話した。

井上は「可愛い女の子」と答えた。乃木坂46には可愛い女の子がたくさんいて、楽屋でぎゅっと集まって座っている時は「ハッピーセット」「幸せなボックス」だと感じるという。普段から恵まれた環境にいると語った。

中西は映画が好きで、映画のDVDに囲まれたいと話した。配信で映画を見ることが増えた今、レンタルでしか見られない作品や映画館でしか上映していない作品にロマンを感じるという。映画に埋もれて沈みたいと表現した。

一ノ瀬美空が挙げたのは500円玉だった。財布に入っているとラッキーな気分になる。しかし最近はネット決済が増え、500円玉を目にする機会が減った。大きな透明の貯金箱を買って500円玉を詰めたい気持ちがあるという。

冨里は長谷川と同じく白米を挙げた。おいしいご飯を食べたくて土鍋を買い、米を洗って1時間浸水させたところで、自宅のコンロがIHで使えないと気づいたという。そこでIH対応の土鍋を買い直したところ、本当においしく炊けたそうで、会場に土鍋を勧めた。

34:54

公開日の告知で締めくくり

フォトセッションのあと、市ノ瀬、南、井上の3人がマイクを受け取り、公開日とキャッチコピーを分担して読み上げた。練習なしの一発勝負で、市ノ瀬が「11月6日」、南が「あなたの好きが」、井上が「きっと見つかる」と続け、最後に全員で「グロテスク」と声をそろえて舞台あいさつは終了した。